佐賀県は肝がん死亡率がとても高いのです。理由はC型肝炎ウィルス感染率が全国の都道府県平均が1%くらいなのに対して4%ほどと、第2位の広島県でも約2%というくらいで跳びぬけて高いのです。肝がんになる方の75~80%はC型肝炎の方ですから、佐賀県としてはなんとかしてこのC型肝炎のひとを治療して肝がん死亡率を減らしたいと考えていました。しかしその治療とはインターフェロン療法で、保健適応はあるものの高額医療になるために、治療適応があることを説明しても拒否される方が当院の場合ほとんどです。
で、佐賀県の統計では人口比で見ると50~60歳代で肝がんで亡くなる方が多いそうです。また肝炎ウィルス検診受診率を見ると30~50歳代の男性の受診率が低いそうです。つまりはこの受診率が低いひとたちが未治療で歳を重ね50~60歳代で肝がんを発症し亡くなっているのではないかと推察されていました。
そこでこの4月から『佐賀県肝炎ウィルス検査事業』で佐賀県の、これまで調べる機会を与えてもらえていなかったひとも含めて、できるだけ多くの住民にC型およびB型肝炎ウィルス検査をする機会を与え、またそこで治療適応となった場合は『佐賀県ウィルス性肝炎治療費助成事業』を使って専門医療機関(佐賀県肝疾患検診医療提供体制の二次および三次医療機関)とその一次医療機関が連携して治療を行うということになったのです。
ふぅ。。。このブログは医療関係ではない方も多く読まれていますから、難しいでしょう?
4月からは医療機関も大混乱です。医療法改定、特定健診開始、後期高齢者保険制度も開始、そしてこの制度、および武雄の場合は市民病院の救急休止も。。。医療現場でこんなに混乱するのですから一般の方々は何がどうなっているのか一度には理解できないですよね。
では、みなさんの流れを説明します。
まず検査を希望するみなさんは肝炎ウィルス検査を受けに、佐賀県肝疾患医療提供体制に登録している医療機関に行きます。(そもそもそれはどこだぁ~?ということですが、佐賀県のHPやその他でこれから公表されると思います。ちなみにかいぼー医院も一次医療機関です。)で、問診と血液検査を受けます。ここの部分は自己負担はありません。結果が出たら結果を聞きます。陰性者はここで終りです。
そして陽性だった場合は更なる精密検査や治療の説明を聞き、二次および三次登録の専門医療機関を紹介され(もちろん自分で決めていいのです。そしてここまでは自己負担がありません。)、そこで精密検査を受けます(ここからは保険診療です)。その結果で診断書と治療計画書が作成され、みなさんはそれに受給者証交付申請書と申請者の保険証、住民謄本、市長村民税証明書(世帯全員分)を添えて申請者の住所を管轄する保険福祉事務所に提出します。
市町村民税証明書?世帯全員分?そうなんです。この助成事業は(保険診療での)自己負担限度額が世帯の市町村民税(所得割)課税年額で決まるのです。65000円未満、6000円以上235000円未満、235000円以上で自己負担月額10000円、30000円、50000円です。
認定協議会で治療の必要性が審査され、認められたら精密検査を受けた医療機関を受診し治療が開始されます。治療は専門医療期間と当院のような一次医療機関が連携して行います。
期間は1年間です。治療終了報告書およびその半年後の報告書は専門医療機関で書いて提出されます。
この制度を有効に活用し肝がんによる死亡者が減ることができればいいですね。
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