武雄市民は市民病院が4月から時間外の救急対応をしないというお知らせを聞いて、どのように対応していいのか不安や戸惑いを感じられている方が多くいらっしゃいます。市はその不安を少しでも少なくするようにどの程度具体的な対応を示してくれているでしょうか。かいぼー医院では毎月『でんでん通信』という院内報を患者さんに配っています。そこで来月号(4月号)は武雄市民病院が救急をしなくなることに対してかいぼー医院の患者さんのできるだけ具体的な対応の仕方について書いています。そしてこれは武雄市民のみなさんにも心構えとして知っておいてほしいことですのでここに公開することにしました。ただし僕が個人的に考えて書いたことですので、各医療機関によって対応の仕方や考え方に違いがあることはご了承ください。また実際の院内報の内容からは多少省略・変更しています。

  『 平日通常診療時間内での受診のすすめ    

~ 武雄市民病院の診療体制の縮小に対応するために 』 

武雄市民病院が今月から診療体制を縮小します。何が大きく変わるかといいますと、まず平日の外来診療が午前中のみとなります。午後や夜間、土、日、祝日の外来診療は行いません。 また救急患者の対応につきましては医療機関から紹介の患者さんであれば平日の診療時間内(午後5時まで)ならば市民病院で診てくれます。ですから市民病院に入院して治療を受けた方がいいと思われる方は、紹介する時間も考慮すれば、16時くらいまでに当院に来院されるか、来院できそうにない方は当院にご連絡ください。

 今月からは午後5時を過ぎれば市民病院は対応してくれない可能性が高いということをご理解ください。そして対応してくれない救急患者さんはどうするか。現実的には嬉野医療センターなどで診てもらうことになると思います。 

また日、祝日は午前9時から午後5時までは武雄杵島地区医師会で休日急患診療を行っています。ここの当番は地元医師会の開業医でまわして行っています。また15歳以下の小児に関しては土、日、祝日の午後7時から午後9時の間も同じ場所で診療しています。 

それ以外の時間帯は当院にかかりつけの方は電話をしてみてください。私が診れるときは診察してお薬の処方で済む外来ならできるだけ受けます。ただし薬局が対応できない場合、処方できる薬が限られます。(在宅療養支援の患者さんにつきましては当院のオンコール当番(看護師)で24時間対応をしています。) 

一番確実なのは診療時間内に受診していただくことです。

 また武雄市民病院についても救急体制がとれないことは問題ですので、武雄市に対してできるだけ早く救急体制を整えるように要求していきたいと思います。救急体制の整備は地域自治体の大事な仕事です。簡単に放棄してはいけません。市の執行部はもっと市民の安心に対して心を配った行政をしないと市民の心がついていかないと私は心配しています。地元医師会は市から協力要請があれば、住民のためになる医療体制の確立のために市とともに力を尽くす気持ちは持っています。ただし時間との勝負です。市の早い決断を望みます。

 まとめ 

         体調が悪い時は、「ちょっと様子をみよう」ではなくて、診療時間内に診察を受けましょう。仕事や用事を優先していると夜間具合が悪くなった時に診てくれるところがなくて困ることがあるかもしれません。

          土、日、祝日は武雄杵島地区医師会の休日急患センターを利用しましょう。地元医師会で当番をまわして行っています。診療時間は日、祝日は午前9時から午後515才以下の小児は上記に加えて  土、日、祝日の午後7時から午後9時も行っています)

 ③ それ以外の時間帯はかかりつけの方は当院に電話をしてみてください。私が診れるときは診ます。(在宅療養支援の患者さんにつきましては24時間対応をしています。)

      脳卒中症状や心筋梗塞症状あるいはショック状態のときはまっすぐ救急車を呼ばれ、嬉野医療センターなどの2次以上病院へ搬送してもらってください。特に脳卒中は3時間以内に治療開始すれば劇的に後遺症が残らずにすむような病態があります。

 (解説)

         についてはどなたでも対応するというわけにはまいりません。時間外診療だと自分ひとりで対応することもあります。治安の問題および知らない方だと不払いの問題もあります。ですから現実対応としては医師が顔見知りのかかりつけの患者さんのみの対応とさせていただきます。また深夜につきましても対応は難しいと思います。在宅療養の患者さんには24時間対応していますので、それ以上外来診療でも対応するとなると体力が持ちません。

         武雄市民病院は(4月から)2人の脳外科医がいながら脳卒中の急患対応ができないのは医師を社会資源と捉えた場合もったいないと思います。脳卒中に関しては急患対応するか、あるいは急患対応できる施設に医師を配置転換するか考慮するのが普通ではないかと思います。 

昨日、第5次県保健医療計画案が県の医療審議会(会長は佐賀県医師会会長でもある沖田信光先生)で了承されました。4疾患(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病)5事業(救急・災害・へきち・周産期・小児)および終末期を含む在宅医療についてです。4疾患については僕も佐賀県医師会の医療連携委員会で拘わってきました。総務省の公立病院改革ガイドラインによれば、この計画をもとに県内の医療連携体制の充実をはかることになっていますが、武雄市民病院はそのことを考慮に入れずに動き、しかも崩壊していっているのが残念でなりません。しかしそうは言っても、このままでいいわけがなく、武雄地区の救急体制をできるだけ早く再建しないと、武雄市民のみならず、ドミノ式に周辺の救急病院が崩壊していって、周辺自治体住民にまで影響がでる可能性もあります。

 

武雄市はこの地域をリードしていく使命を持った自治体だと思っています。なので医療崩壊の引き金をひくようなことがあってはいけません。ここまできたら、みんなで智恵と力を出し合って協力して、早く地域住民が安心して生活できる医療体制の再構築を成し遂げましょう。

固定リンク | コメント (4) | トラックバック (0)

かいぼー
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2008/03 >>
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

月別アーカイブ