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今日の新聞にも、大阪・救急搬送の89歳女性 30病院に断わられ死亡』の見出し。

いろんな条件が重なってこういうことになるのですが、でもみなさん、このような件については都市部での記事が多いとお気づきになりますか?

なぜこんなことになるのかを書くと煩雑になりそうなので、逆に、なぜ武雄ではこのようなことが少ないのかについて検証してみようと思います。

といってもたいして検証することはありません。武雄で急患が発生した場合、武雄市民病院か嬉野医療センターくらいしか選択枝がありません。いずれも公立病院です。そしてそこで働かれている医師たちもそのことは十分理解して、少々自分たちの労働能力を超えていても献身的に急患を受けてくれているのです。

上層の先生たちからも、地方の公立病院の使命として、可能な限り断わるな、と言われています。

これ、民間になって、しかも何らかの疾患に特化した病院になったらこうはいきません。自分たちの施設特徴に合致した疾患は断わらないでしょうが、そうでない疾患や重複疾患は断わられます。

これが公立と民間の急患患者に対する対応の違いではないでしょうか。

特に今回の記事にもなっているような高齢の積極的な医療の適応にならない可能性の高い、でも武雄では多く発生するだろう症例について、おそらく高次最先端医療をする民間病院は救急搬送は拒むと思うのです。なぜなら、そのような患者を受け入れることでベッドが埋まれば、高次救急の患者を受け入れるのに支障が出るからです。そうすると採算が取れません。

高次最先端医療と高齢者の急性増悪状態を受け入れてくれる病院、どちらのほうが武雄の住民のニーズは高いかを考える必要があります。どちらがじいちゃん・ばあちゃんたちには必要でしょうか?

勤務している医師は大学に戻れば専門医として自分の得意とする領域で活躍なさるひとばかりです。でも地方公立病院の役割を理解して、自分の専門外でも夜間救急にも賢明に努めておられます。それは武雄市民病院でも嬉野医療センターでも同じです。

今回の武雄市民病院問題につきましては、もう少し市民病院の医師に対して敬意の気持ちを持って接さないと、結局は彼らを派遣している医局がある佐賀大学も嫌な思いをしていると思うのです。というか実際そんな話しが耳に入り始めたので心配しています。貴重なメンバーを派遣している医局から見れば、それでも機能していないとばっさり言われては、それは不快な気持ちにもなるだろうと思うのです。今回は現場で働くひとたち、同じく市内で行政の医療福祉分野で協力している地元医師会そして大学への気持ちの配慮が足りなかったことが一番の問題でした。早急な信頼回復が必要ですよ。

この件については来年へ持ち越しとなりました。もちろん、この件についての早急な結論は望んではいませんからそれでいいのですが、まずはひと対ひとの信頼のおける関係作りからしていくことが重要だと思います。

僕の好きな言葉 『抜山蓋世』。

山を引っこ抜くような力(権力も含む)も強さだが、それと同じくらい世の中を愛で蓋うことができるのも強さだ、という意味で僕は解釈しています。

武雄市もこのような気持ちで住民に接していけばもっとみんなに優しい町づくりができると思います。

仕事納めの今日、来年こそは今よりもっと多くの方々を愛で蓋えるような器の大きい人間になりたいなぁ、と個人的目標を述べて締めくくりたいと思います。

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