武雄在住の書家・山口耕雲先生が今年の日展で、佐賀県在住者として初めて特選に選ばれました。
その祝賀会が12月16日にありました。
山口書道塾といえば、武雄では耕雲先生のお父様の流水先生のころから多くの武雄の子どもたちが習ってきました。
流水先生はまさにお名前のように、さらっと流れる水の如く、どちらかといえば女性的な字を書かれていました。(僕の勝手なイメージです・・・)。日展入選の常連でした。
そしてその息子さんの耕雲先生。初めて先生の字を拝見した時、『あらっ、流水先生とは全然違うタイプだ。親子でも字は違うんだなぁ。』と思いました。名は体を表すと言いますが、この場合は字は体を表すと言ってもいいように、耕雲先生の風貌も朴訥とした感じそのままの角ばった力強い字でした。そして日展入選の常連でもありましたが、今回見事に特選になられたのです。
先生はその風貌とは違って(何度もすみません)、実はとても気が細やかな優しい方です。そして、特に毎年、日展の作品を書かれる夏は、作品を書くのに相当な気力・体力が必要なようで、僕とお話しする際は「きつかぁ。もう書かんめーかにゃ。」などとおっしゃいます。本気ではないと思いますが、それくらいきついのは本当でしょうし、僕にそうおっしゃることでガス抜き、発散になられているのなら光栄なことだなぁと思っています。
そして今年は見事に佐賀北高校が甲子園で優勝したことで気持ちが奮い立って書かれたのだそうです。
僕が祝賀会に出て驚いたのは、そんな日展入選常連の、お弟子さんもたくさんいる、耕雲先生のような方が書を習いに行く場(会)があるということです。先生からも「またこれから東京。」としょっちゅう聞きます。すごい場所があるもんですね。
中央の偉い先生がおっしゃっていました。要約しますと「日展には1万点程度(今年は1万1千点を超す)の作品の応募があります。入選はそのうちの0.8から0.9パーセント。そして特選は10点。特選の基準は作品そのものが素晴しいことはもちろんだが、このひとなら特選を与えるに値する活躍を今後もしてくれると認められる人。だから特選を取られるみなさんは入選歴が20回を超える人たちばかりでしょ。でも1回取ったからといって安心してはいけない。2回目を取る事が大事。そうすると審査員への道が拓けてくるのです。だけど2回目を取るのに特選歴1回というのは何のアドバンテージにもなりません。また素晴しい作品を書いてください。」
すごい世界があるもんだ!
そして僕は思いました。どのようなポジションになろうが100パーセントなんてないんだろう。死ぬまで上を目指して、そしてみんな志半ばで死ぬんだろうなぁ。でもこうも思う。死ぬまで上を目指してきたことで、自分はよくやってきた、と納得して死ねる。常に上を目指すということはそういうことなのかなぁ、と。
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