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まずは『佐賀のがばいばぁちゃん』のロケ地が武雄市のHPに発表されていました。

 http://city.takeo.lg.jp/contents.cfm?code=1-2-106

 詳しくはここ↑をご覧ください。

本当に殆どが武雄での撮影なんですね。近いところばかりなので、仕事の合間に見に行ければいいなと思います。

 

さて、今日の本題は、一昨日来院したアルコール依存症の患者さんについてです。

いつもアルコール依存症の患者さんには悩まされます。何がといいますと、入院が必要なくらい弱っていても、一般病院には入院させてもらえない。でも身体症状があれば精神科でもとってもらえない。その板ばさみで内科の開業医である僕はどうしようと悩む。ということです。

今回は、26歳、男性。

一昨日の午前中、来院。実は3月にも、ここまでひどくはなかったのですが、飲酒ばかりで食事がとれないと来院歴あり。そのときに精神科受診勧めるも拒否。

今回は、飲酒はするも食事を取ると吐く。四六時中嘔気あり。診察中もゲプゲプ言いっ放し。いつ吐くかと冷や冷やしながら話を聞いて診察しました。

ついてきたお母さんがよくしゃべる。しかも、息子(次男)に甘いので、少し母親の方を諫める。母親の弁は「男の人の世界では飲酒を全くしないではお付き合いができないでしょう。本人に全く飲ませないのはかわいそうだし。だから調子がいいときでも缶ビール2本くらいはね、飲ませてました。」

とりあえず、点滴する。

母親は入院を希望するも、ちょっとうち(有床診療所)では無理。おそらく病院でも無理でしょう、と説明。

午後から再び来院!振戦ひどく、相変わらず嘔気続く。点滴しているときに少量吐血。マロリーワイスでしょう、と説明。母親に、「こんな調子で家でいいんですか?」と詰め寄られる。長男も来院。長男は母親と少し違って、弟をやや突き放し気味だが、やはり、これで入院でなくていいんですか、という様子。

仕方がない。ダメもとで精神科の病院へ電話する。

1件目「うちはアルコール依存症は扱っていません。そんな状態だったらH病院ではどーでしょうか。」

2件目(H病院)「今日、明日はアルコール担当がいません。(何で?県内でもメッチャ大きい精神病院でしょう?)そもそも吐血されてるということで、まずその身体症状はとってもらわないと診れません。」

よっしゃ!!!ここはもうこうするしかない!!(と決断)

もう午後5時近くでしたが、近くの市民病院のなじみの消化器の先生に電話。

「アルコール依存症の患者さんで、吐血してます。精神科で入院は吐血あるため拒否されてます。そちらでも入院は無理でしょうから(そうですね、の返答)、胃カメラして吐血の評価をしていただいて、今夜は家族で頑張って見てもらって、明日、精神科へ紹介します。よろしくお願いします。」

長男に今夜は覚悟するよう伝え、市民病院へ紹介しました。結果は予想どおりマロリーワイス症候群および逆流性食道炎。

夜はまだ妄想は出現せず、ただし一晩に数度、ひどい全身の震えがあったとのこと。

翌日、母親だけ来院。今は比較的状態は良さそうとのこと。

近くの精神科病院(3件目)に電話。吐血の精査も済ませているのでスムースに外来受診はOKされるも、「満床ですから入院はできないことを了承してもらってくださいね。」と言われる。

でも受診した結果、入院加療(3ヶ月くらい)になったそうです。

母親はこれから図書館に行って、アルコール依存症の本を借りて勉強するとおっしゃっていました。

いつも精神科絡みの患者さんに遭遇して感じることです。もっと精神科とそれ以外の医師間のパスをスムースにできないか、ということです。身体症状を診ろと言われても、精神科でない医師あるいは病院のスタッフにとって、精神科の患者さんはすごい重荷です。また逆もそうだと理解します。ですから、精神科に内科あるいはジェネラルの医師は必須だろうと思うのですがいかがですか?

また、僕らは勤務医の経験もある開業医ですから勤務医のつらさは理解しますが、勤務医の経験しかない医師は僕らの気持ちがお分かりでしょうか?一人で、自分の専門でない患者さんが飛びこんできて、それをうまく振り分けられずに途方にくれている(しかもその間にも他の患者さんは続々来院する)姿を想像できますか?

僕は県医師会の医療連携委員会に所属してますから、今度、一般診療科と精神科とのパスについて、というテーマで話し合ってみませんか、と提言してみましょうかね。

 

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かいぼー様の気持ち、よくわかります。というのも、(1)私は内科とリハビリだけの病院で10年ほど一次救急経験しました(それも、一人当直または研修医と二人当直)。この間、総合病院ではないので、救急隊がよく急性アル中やら慢性アル中、そして、精神科領域と思われる急患を連れてきました。内科でできることはそれなりに対応しましたが,他科に照会するとなると、すべて他の病院に送らねばなりません。京都では、特に精神科救急体制が不十分で,夜間,休日など長時間途方に暮れることがありました。(2)さらに、その後、精神科中心の病院の内科副院長になり,3年間、内科患者だけでなく精神科患者も結構診察し,その対応の難しさを実感しました。受け入れる側にもいろいろ問題があると思います。でも、先生のように当直の際、御苦労が多いのは、結局、日本の救急体制に無理があるからなのだ、と思っています。
written by Doctor Takechan / 2006.08.24 20:59
Takechan先生。コメントありがとうございます。
佐賀県も精神科救急体制は不十分です。精神科の患者さんは強制入院はさせられないということもあって、急に入院させてくれる病院はない。自宅で家族で見てもらって、家族に危害が及びそうになってはじめて、警察に通報し、保護された後、措置入院という方も過去にありました。警察に行って、捉えられたその患者さんに会ったとき、酒臭い彼が僕に「先生。オレ、もうダメばい。」と言った言葉が耳に残っています。
written by かいぼー / 2006.08.25 08:39
実は、市長のとこから直リンク張られているところしか読まずにお会いしたのですが、こういうお話し聞くといろいろ思うところあります。こちらこそ、ためになります。
written by むらしま / 2006.08.27 10:48
むらしまさん。今度はもっといろんな話をしましょうね。楽しみにしていまーす♪
written by かいぼー / 2006.08.28 08:25
ひびのから来ました。
昨夏の惨事から、飲酒運転に対する目は厳しくなっていますが、酒害そのものにはまだまだ認識が甘いように思います。
ひびのに以前、このような日記を書きました。
http://www.saga-s.co.jp/view.php?alias=page_fh_diary&target_c_diary_id=4180
専門家から見たら噴飯ものの幼稚さが恥かしいですが・・ひびとも(広義)の中には
「あの、ちょっとこれ・・やってみません」
という「酒好き」の方も・・
業界の営業妨害になってはいけませんが、素人がアルコール依存関連の本を読んだりサイトをめぐったりする限り・・適正飲酒とはかなり難易度の高いものだなあ、と思ってしまいます。
written by 渋柿地蔵 / 2007.01.21 10:28
渋柿地蔵さま。はじめまして。適正飲酒は難しいですよね。僕は仕事柄、まさに後悔すること度々ですよ(笑)。
written by かいぼー / 2007.01.21 11:00

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