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病院に製薬会社に転職した一医師としての個人的な経験を元に執筆している拙ブログですが、ありがたいことに一定数のドクターに固定読者としてご購読いただいています。
また、恐れ多いことに、拙ブログをご覧になって製薬会社への転職に関心をもたれるようになった医師の方々からもおられ、多くのコメントやご質問をいただくようになりました。
将来的な展望としては、このブログに、製薬会社への転職のみならず、医師のキャリア選択について広く議論されるようなコミュニティ的性格を持たせたいと思っているので、コメントご質問は大歓迎です。
これまでも読者の方々からのコメントやご質問にはコメントバックやメールで、時には記事として取り上げる形でお答えしてきましたが、今後は質問された方の 同意を得た上で、積極的に転職した/するドクターからの声をお伝えし、僕で答えられる疑問や質問には、能力が及ぶ範囲でお答えしていきたいと思います。
本日取り上げるのはdocさんからいただいたご報告です。
詳しくはコメントをお読みいただくとして、docさんはこのたび目出度く(たぶん)製薬会社からのオファーをゲットされました。
文面からしてこのオファーを受けられるご意向のようですが、勤務開始時期について懸念をもたれているようで、ご質問をいただきました。
ここからはいよいよ「マンガ お手軽躁うつ病講座High&Low」と「マンガ境界性人格障害&躁うつ病REMIX 日々奮闘している方々へ。マイペースで行こう!」においてたなか氏に施されている(そして現在も施されているであろう)治療の問題点について述べていきたいと思います。
双極性障害(躁うつ病,躁鬱病)がなかなか診断が難しい疾患であることは既に述べました。
双極性障害と診断が付くまでは多くの患者さんが単極性うつ病と診断され,抗うつ薬単独による治療を受けます。
そのために,急速交代化や混合状態といった病像が出現し,治療が難しくなることがありますが,現代の精神医学の水準では,これを,誤診に基づく誤った治療によって引き起こされた合併症と断じることは酷です。
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双極性障害患者の大多数がうつ病相で発症し,その病像を単極性うつ病と鑑別することは不可能だからです。
将来,外面に現れた症状だけからでなく,なんらかの客観的な検査所見によって精神疾患の診断が付けられるようになるまでは,この問題の解決は難しいでしょう。
よって現在とりうる最善の策は,双極性障害の診断が付いた時点で出来るだけ早く双極性障害用の治療を開始することです。
双極性障害(躁うつ病,躁鬱病)と境界性人格障害の鑑別診断に関する基礎知識をつけていただくために,今回は,いっとき「マンガ お手軽躁うつ病講座High&Low」と「マンガ境界性人格障害&躁うつ病REMIX 日々奮闘している方々へ。マイペースで行こう!」から離れて,医学論文のレビューをしてみることにしましょう。
文字ばっかりになりますがご容赦ください。
「精神科治療学」という雑誌の2005年11月号に,自治医科大学の阿部隆明先生と加藤敏先生が書かれた「双極性障害と境界性人格障害の鑑別と共存」というそのものずばりの論文が載っています。
まずは抄録(論文のあらすじみたいなものです)を以下に引用します。
「近年,境界性人格障害と双極性障害の鑑別が重要視される背景には,操作的診断に基づいた境界性人格障害の安易な診断と,境界性人格障害様症状を呈する双極性障害の増加がある。
とはいえ,境界性人格障害の診断基準に掲げられたほとんどの症状は感情障害でも観察されるために,両者の鑑別と共存が問題になる。
とりわけ,双極Ⅱ型障害のうつ病相や気分循環性気質などの微細な躁的因子を内包する病態で,境界性人格障害様の症状は出現しやすい。
この場合は,同一性の障害や特有の防衛機制の有無などに注意を払い,境界性人格障害と鑑別して気分安定薬中心の処方をする必要がある。
他方,境界性人格障害に双極性障害が合併するケースでは,境界性人格障害の人格病理を踏まえた精神療法的な対応に加え,同時に存在する双極性障害にも目配りし,薬物療法的な配慮を忘れてはならない」
ちょっと難しいですね(笑)。

混合状態とは躁と欝が混合した状態ということで、現在主流となっている操作的診断基準であるDSM-IV-TRやICD‐10では、混合性エピソードの名のもとに「少なくとも1週間の間、ほとんど毎日大うつ病と躁病のエピソードを満たす」と定義されています(かなり端折ってます。詳細はDSM-IV-TRあたりをご覧になってみてください)。
患者さんやそのご家族にとって、これはかなりしんどい状態です。

まとめるならば、研修が済んでいる臨床医にとっては(初期研修で大学を選ぶか市中病院を選ぶかはここでは重要視しません)、まず大きくは大学病院の医局に身を置くか、医局から離れてインディペンデントの病院で腕を磨くか、という選択肢がありえます。
前者のメリットとしては、学位が取得しやすかったり、アカデミックな分野で成果や名声を得やすい点が挙げられます。
先端医療を学ぶことができるという点でも、まだ大学病院に分がある疾患・治療領域もあるでしょう。
よって、目的合理的キャリア形成の観点からは、自分のめざすキャリア・ゴールがいわゆる「学界」の中にあるならば、大学の医局に身を置くという選択が望ましいことになります。
雑用だらけの医局に所属する医師にとって、自分のキャリア構築に必要なタスクだけをこなし、他は切り捨てるといったような「自由」はきかないとお考えの向 きもあるかもしれませんが、やりたいことだけをやれる職場などそうそうあるものではありません(製薬会社も然り、です)。
あまり極端なことは出来ないにせよ、教育、臨床、研究の3本柱のうち、研究にプライオリティを置いて、さらにその中で自分なりにキャリア・ゴールに向けた方向付けをしていくべきでしょう。
まずは欧州系の製薬企業であるA社からの回答です。
かなりためになる内容なので、製薬会社への転職を希望される医師の方々は大いに参考にしてください。
今度は、医師を雇いそうな規模の製薬会社の人事部宛に、以下のような条件で問い合わせをし、製薬会社から見た「社員としての医師に求めるもの」を探ってみました。
20社くらいに問い合わせましたが、回答をいただけたのは3社のみでした。
匿名での問い合わせなので上出来と言えるでしょう。
ちなみに、転職エージェント各社への問い合わせは、質問後10日を過ぎた現在でも既に掲載した株式会社ファーマネットワーク様と株式会社リプレス様からしか御回答はいただいていません。
もちろん、僕のブログの記事になる前提で回答する義理はいずこの業者さんにも無いわけで、ある程度予想していた展開です(もっとも、「就職AGENT 2nd」(就職エージェント株式会社)様や、「転職エージェント@リクルートエージェント」(株式会社リクルートエージェント)様からは、それぞれ、「後 日」/「2営業日以内に」担当者様よりご連絡いただける旨のお返事はいただいていたのですが)。
コメントをいただきました。ちょっとびっくり。
日本製薬医学医師連合会については同会のWebサイトをご覧下さい。
要するに、医薬品関連企業に勤める医師の連合会ですね。
内容は本サイトが兼業に当たり、勤務先とのトラブルになりうるのではないかという親身なアドバイス。
確かに僕は管轄税務署に届出を出し、屋号も持っている個人事業主で、そのことを現在の会社に申し出てはいません(週1回の外来バイトについては入社時に許可をとっています)。
ただし、事業内容は「Webサイト運営、ライター」であって、ご指摘いただいたように「転職サイト」を展開しているわけではありません。
人材紹介業や人材派遣業は許認可事業です。僕はその資格を持っていません。
以前に、「医師が外資系製薬会社に転職する方法」という一連の記事で、医師が製薬会社に転職を果たすにあたっては、自分で製薬会社に直接コンタクトをとるよりも、間にエージェントを挟んだほうが色々な意味で有利である、という持論を述べました。
今回はその続編もしくは応用編とでも言うべき記事です。
エージェントを使うのはいいとして、では果たしてどの会社がよいのか、という具体論に踏み込んでみようと思います。
というのは、僕の経験からして、医師にとって転職が馴染みの薄いアクティビティである一方で、転職エージェント側としても医師いうのはクライアントとしては扱いにくい素材であろうと思われるからです。
医師を扱うことに慣れている「民間医局」と一括りにされる業者は、逆に製薬会社との丁々発止のやりとりにはけっして長けてはいないようです。
つまり、「製薬会社への医師の転職」を扱えるエージェントは、かなり限られていると考えられます。
しかしながら、求職者である医師の側に、その限られたエージェントを知る手立てはありません。
そこで、複数の転職エージェントにメールで質問をしてみることにしました。