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ではさて現状、医師が製薬業界に転職することは容易になったのでしょうか?
それとも、難しくなっているのでしょうか?
はぐらかすようですが、答は、イエスにしてノーでもあります。
まず、一般的な傾向として、医師の製薬会社への転職のハードルは上がっています。
僕が転職した6年前と比べても、製薬会社が医師社員に対して求めるものは大きくなっています。
例えば、6年前の僕が、いま製薬企業へ転職をしようとしたとすれば、選択肢はかなり限られることになると思います。
医学的な専門知識はもとより、治験に関わる法律や不文律への理解、欧米の本社とやりとりするための英語力、国内外の社員と良好な関係を保つためのコミュニ ケーション能力(これはどうやら、製薬会社の人事部からは、医師という職能集団の弱点であると見做されているような気が、個人的にはしています)、市場の 動向、開発とマーケティングを結ぶ戦略的思考、強いリーダーシップなどが要求されます。
製薬会社における医師社員のポストが安泰である理由は、要するに、「製薬会社への転職の現状 (4)」で述べたように、日本の製薬会社(特に外資系製薬会社の日本法人)において、必要な医師社員の数が絶対的にも相対的にも足りていないからです。
「製薬会社への転職の現状 (3)」で説明したような理由で、製薬会社はリストラを断行したり新卒採用を控えるなどして組織のスリム化を図っていますが、一方で、医師(MD)を初めとした専門職の中途採用は景気後退後も継続しています。
このことは、製薬会社各社のWebサイトの求人項目でも確認できますし、転職エージェントやヘッドハンターに接触すればより明確に知ることができます。