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今回は、少し遅くなりましたが、5月25日にtarakogohanさんからいただいていたコメント・ご質問に対する回答を兼ねて、医師のキャリア選択に関する愚論を述べたいと思います。
ある意味で、医師が自らのキャリアを選択する際の材料となる因子が、tarakogohanさんのコメントに集約されています。
まずは「医師としてのやりがい」ですが、製薬会社に転職するということはすなわち患者さんに直接触れる機会が無くなることを意味します。
もちろん、製薬に携わることで、理論的には多くの患者さんの予後や転帰、QOLを改善することに貢献できうるわけですが、自分が開発に関わった薬で良くなった患者さんの顔は見ることはできないわけで、臨床志向の強い医師にとっては物足りなく感じられるかもしれません。
また、敢えて正直なところを申し上げれば、僕個人は、製薬会社で働いていることで患者さんに貢献できていると感じたことがほとんどありません。
開発品目の数が多く、そのうち「モノになる」のはごく少数でしかないことがその理由の一つです。医薬品の開発には時間がかかり、ある薬物の第1相試験が始 まってから申請・承認・市販にこぎつけるまでに数年の時間がかかることも「手応えの曖昧さ」の一端を担っているかもしれません。