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私は学校で「非定型抗酸菌症」と習いましたが、今では「非結核性抗酸菌症」と呼ばれています。一見すると、今の呼び方の方がわかりやすいですね。
「抗酸菌」というのは「飲み込んでも胃酸に耐えて生き残る細菌」のことではなくて「塩酸酸性アルコールによる脱色に抵抗する細菌」のことです(実際には胃酸の中でも生きているので、昔は胃液を採取して結核菌培養、というテクニックもありました)。抗酸菌の代表が結核菌。で「結核菌以外の抗酸菌」が昔は「非定型抗酸菌症」、今は「非結核性抗酸菌症」というわけです(らい菌も抗酸菌の仲間ですが、「結核菌」にも「非結核性抗酸菌症」にも入れてもらえません)。
「非結核性抗酸菌症」の代表は「Mycobacterium avium complex」略して「MAC」。そのへんの土や水の中、つまり「自然環境」に広く存在しています。一応「人→人」に感染はしないことになっていますが、治療が難しい。結核に使う薬剤やクラリスロマイシンという抗生物質を長期間使うので、副作用も出やすく、治療には難渋します。どうにも困った病気ですが、あまり広く知られていない、ということ自体も困ったことではありますね。たまにこの病気を持った人が入院してくることがあるのですが、そのたびに病気の説明をしないといけません。病棟のスタッフでも「非結核性抗酸菌症」の「結核」の部分に反応して「結核、コワイ」と言う人がいるのです。「非」がついてるでしょ、と言っても「たとえ結核でも排菌がなければコワクない」と言ってもなかなかわかってもらえないことがあるのは、私の説明が下手くそなせい?(泣)
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