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事業仕分けが始まりました。
年金問題に対して「コンピューター上の記録はオンライン化されており、都心で行う必要はなく、コストが抑えられる地方でも実施できるのではないか」という仕分け人からの指摘に対して、年金機構の人間は「年金記録は個人情報で、業者には豊富な経験と高い倫理観が必要で、都市部でないと優秀な人材を採用できない」(「仕分け2日目 年金記録を議論」(NHK))と答えたのだそうですが……私は2点突っこみたくなりました。
1)上記のことばを素直に“翻訳”すると、「地方の人間は馬鹿で倫理観がない」になっちゃいます。
このことばって、それが真実が真実でないかに関係なく、地方の人間に対する侮辱だと思いますぅ……というか、法律上名誉毀損はその内容が真か偽かには関係ないんでしたね。あらあら。しかし「都心部」を「都会」で返すのは、ことばのすり替えでは?
で、2番目のことも思うわけです。
2)まさにその「豊富な経験と倫理観」をあんたたちが欠いていたから、今の年金記録の騒動になったんじゃない? で、その騒動を起こしたのは「首都圏の人」ではなくて「地方の人」だったのかなぁ?
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現在の医学の世界で「DIC」は「播種性血管内凝固症候群(はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん、Disseminated Intravascular Coagulation)」を意味します。血液は凝固をしますが、それは血管から出たところに決まっています。血管の中で凝固したらとんでもないことになりますから。その“とんでもないこと”が全身の血管の中で起きる異常事態がDICです。
だけど今日の私はへそ曲がりなので(私がへそ曲がりなのは“今日”に限定したことではない?)、別の「DIC」について書きましょう。
私が学生の時に最初に覚えた「DIC」は「点滴靜注胆嚢造影検査 Drip Infusion Cholangiography」でした。胆汁に混じって体外に排泄されるタイプの造影剤を点滴してから腹のレントゲン撮影をすると、胆管や胆嚢が撮影できる、と言う検査です。腹部CTどころか、腹部超音波検査もまだ始まったばかりの時代に、胆道系(特に胆管)の情報を得られるこの検査は、大変ありがたいものでした。ただ難点がいくつもありました。まず画像が薄い。造影剤の濃度の問題でしょう、はっきりくっきりとは写ってくれないのです。それから様々な理由で検査不良となることがありました。特に閉塞性黄疸の場合には、まさにこちらが知りたい閉塞の原因(胆石か、癌か、外からの圧迫か、部位はどこか)によって胆汁が流れなくなっていると、当然造影剤も胆管に移動できず撮影しても空振りになってしまうのです。それでも薄い写真に目を近づけて「総胆管が拡張しているな。ん? ここから下はそうでもないな。よし、狭窄の場所はわかった。壁の変形から見ると、癌ではなくて胆石だな」などとほとんど“心眼”で読影している名人がいました。
内視鏡が進歩すると、そういった「上」からではなくて「下」から胆管を造影しようとする検査が普及しました。「ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影 Endoscopic Retrograde Cholangio-pancreatography)」です。
胆管は肝臓から下におりていって(その途中で枝分かれして胆嚢をぶら下げています)、出口近くで膵臓の膵管と合流してから十二指腸の下降部に開口しています(その部位をファーター乳頭と呼びます)。医者は長めの内視鏡を患者の口から胃を通して十二指腸まで入れ、そこからさらに細い管をファーター乳頭の中に差し込みます。そしてその管から胆管の中に造影剤を直接注入する、という手技です。これは血液や胆汁で薄められたものではなくて造影剤そのものが胆管に入りますから、くっきりした写真になります。難点は、「点滴だけ」でよいDICとは違って、十二指腸まで(当時の基準でもやや太めの)内視鏡を入れなきゃいけないこと。それと、胆管を写したい時に限って膵管だけ写る、あるいは膵管を写したいのになぜか胆管だけ写る、といった神様の意地悪に耐える心が必要なことでしょう。
なお、ERCPをやっていると、「ファーター乳頭の出口がもうちょっと広ければ、胆管で詰まっている石が下に落とせるんじゃないか」と思えてきます。その発想から「ファーター乳頭形成術(内視鏡を通して胆管の出口を小さく切開して拡張させる)」が行なわれるようになりました。現在盛んに行なわれている「内視鏡手術」のハシリです。ただこれにも難点が。切る加減が難しくて、小さかったら石は落ちませんし、少し大きすぎたら十二指腸から食物や消化液が逆流して、胆管炎や膵炎の原因になってしまうのです。何にでも常に難点があるものです。
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