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「厚労省・村木元局長に無罪判決 郵便不正事件で大阪地裁」(朝日新聞)
またまた検察がチョンボをした様子ですね。「犯罪の真相はこうに違いない。なんてぼくちゃんの推理力とストーリーの構築力は素晴らしいんだろう。ほらほら、みんな『お奉行様の言われることに間違いありません』と白状しやしたぜ」という検察の主張に対して、「ストーリーにスジが通っているかどうか、以前に、その裏付けの“事実”がないじゃないか」と裁判官に評価されたわけです。
「事実は小説よりも奇なり」なんて言いますが、検察官があまりに奇を衒った“ストーリー”を構築することに夢中になってしまった、ということなのかな。
なんだか、初診の発熱患者を目の前にして「この患者は、きっと世界でまだ2例しか報告がない珍しい○○熱病患者に違いない」と最初から決め込んで、検査はその「○○熱病」関連のものしかしない医者のことを思いました。もちろんそんな医者が実在したら、それはただの思いこみが激しい藪医者と評されるでしょうが。
ただ、と私はここで頭を立ち止まらせます。官僚組織では“そういった能力”が高い評価を受けるのではないか、と。つまり、今回の奇怪な裁判は、一人の検事の“暴走”などではなくて、日本の官僚組織が持つ「構造」から生まれたものではないかな、と。
今回はたまたま厚労省の官僚が“被害者”になったわけですが、ふだんは厚労省が今回の検察と同種類の行動(「強引な作文」「裏付け調査不足」「反省の欠如」など)を医療行政で展開しているのではないか、とも思います。それも全力で、現在完了進行形で。でないと、日本の医療行政はここまでぼろぼろにならないでしょう。
そういった点で、今回の裁判は“同士撃ち”というか“同じ穴の狢”というか“同病相憐れむ”というか……
ところで、今回はストーリー展開が強引すぎて「調書の否認」が相次いでストーリーが破綻してしまったわけですが、そういった“ほころび”さえなければ「検察の作文」が採用されて「有罪判決」が獲得できた可能性もあったわけです(というか、検察はそれを狙って行動していたわけですよね)。結局裁判所とは「どちらのストーリーを採用するか」の場であって「真実を明らかにする」場ではなさそうですね。
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