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2010.08.16 18:33 |  診療  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 0

死語(107)二本棒

 私はぎりぎり実際に見た記憶がありますが、私より若い世代にとっては「青っぱなの二本棒」は「何、それ?」でしょうね。あるいは鼻水を拭いたためてかてかになっている服の袖口とかも。
 昔は「蓄膿(今の言葉で、慢性副鼻腔炎)」は“普通の病気”で、それを持っている子どもたちは、ねばくて臭い鼻水をだらんと垂らしているものでした。それが「青っぱなの二本棒」です。

 学生時代に習った「蓄膿の手術」は印象的でした。副鼻腔は頭蓋骨の中にいくつか存在していますが、その中で上顎洞(鼻の両脇、上の歯の上方)の手術は、顔に傷をつけないために「口の中」からアプローチするのです。たしか上の歯の歯茎と唇の境に小さな切開を加えてそこから副鼻腔内部に入っていました。(そう言えば、脳下垂体の手術は、開頭だけではなくて、副鼻腔を通して、というアプローチもありましたっけ)
 ただ、上顎洞の中を根こそぎ粘膜を掻き出してしまうため副鼻腔の機能は廃絶しただの空洞となってしまいます(さらに言うと、十年とかそれ以上すると再発することがけっこうありました)。今では内視鏡を使って、正常なところは温存するように手術をしているそうです。これだと楽でしょうねえ。手術をする方は細かい作業になって大変でしょうが。

 薬も、たしか肺炎や気管支炎の去痰剤だったはずのムコダインがやがて風邪にも使えるようになり、油断しているといつのまにか慢性副鼻腔炎にも使えるようになっていました。さらには、抗生物質のはずのマクロライドを、通常の半量にして数ヶ月使う、という療法もいつのまにかポピュラーになってます(マクロライド長期少量療法は、内科ではびまん性汎細気管支炎にはよく使いますが、耳鼻咽喉科は“守備範囲”外なので見逃していました)。

※蛇足です。「背広の袖口のボタンは、かつて成り上がり者とか兵士とかが上着の袖で鼻水を拭いてみっともないので、それを防止するために縫いつけられた」と聞いたことがあります。たしかに袖に飾りボタンをつける意味はよくわかりませんが、何らかの“実用的”な理由がある(あった)はずです。
 ただ、試してみたらわかりますが、背広の袖で鼻を拭こうとしたら、あのボタンは全然邪魔にはなりません。拭く側の反対に縫いつけられています。だとしたら「鼻水を拭くことの防止」は(少なくともボタンの位置から見る限り)ウソでしょう。
 私はむしろ、ボタンの本来の用途、現在のワイシャツと同じように上着の袖は昔はすべて開くようになっていて、開かないときにはボタンで閉じていたのが、そのうち「上着の袖をまくり上げるのは行儀が悪い」とか言われるようになって(あるいはコストダウンのために)、「袖は開かないのが普通」となり、切れ目もなくなり(高級なものには残されているようですが)、ボタンだけが“過去の遺物”として残されているのではないか、と考えています。


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2010.08.16 06:47 |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  おかだ  | 推薦数 : 0

文字通り(30)額

「猫の額」……なぜか草や木がはえている
「額に汗する」……目立つところの汗だけ評価されるという有難い教え
「透き額」……おでこから頭蓋骨が透けて見える
「額を集める」「額を合わせる」……口臭のひどい人は嫌われる
「前額」……額の前の方……って、どこ?
「高額」……ろくろ首
「差額ベッド」……無料だと他のベッドが逆差額になる
「額ずく」……叩頭するのだから「ぬかづく」と書きたくなる
「金額」……きらきら光る額


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