「処方せんに記載された医薬品の後発医薬品への変更について」(保医発 0305第12号/平成22年3月5日)
今年度から「薬局における含量違い又は類似した別剤形の後発医薬品への変更調剤」が認められることになりました。たとえば処方箋に「(降圧剤)○○(10mg)1錠 1日1回 朝食後」と書いてあっても薬局に「○○の後発品」が5mg錠の在庫しかなかったら10mg1錠のかわりに5mg2錠を調剤することが認められる、ということです。(あるいは「錠剤」のかわりに「カプセル」にすることも可能)
「薬の量の計算は合っているのだから、何が問題?」でしょうね。ところがかつてはこれは“御法度”だったのです。
たとえば「(降圧剤)○○(5mg)2錠 1日2回 朝夕食後(以前の書き方。今からの書き方だったら「1回○○(5mg)1錠、1日二回」かな)」という処方箋を医者が出したとします。で、カルテとレセプトに「高血圧」という病名があり、さらに「○○」の使用方法(用法・用量)が「1日5〜10mg、一日1〜2回」とでもなっていたら何の問題もありません。ところがこの処方箋が「(降圧剤)○○(5mg)2錠 1日1回 朝食後」だと、そのレセプトは査定を食らっていたのです。「5mg錠2錠は不可。10mg錠を使用しろ」と。
理由は「経済」です。たとえばこの「○○5mg錠」が1錠10円だとしたら、「○○10mg錠」は厚労省によって1錠20円より安く値づけされます。たとえば16円とか。すると保険組合としては「10mg錠1錠だったら16円なのに、5mg錠2錠だと20円もするじゃないか。医者が儲けようとしているのはけしからん。査定じゃ査定じゃ」となるわけです。
ですから処方する側としては、1錠の時にはともかく、その倍量を処方する(それもいちどに服用する)場合には、「倍量の錠剤は存在しないのか?」と確認する作業が必要でした。査定を食らうのは不愉快ですし、「レセプトで査定をくらう医者」というのは昔のマスコミから見たら“非国民”のレッテルと同等でしたしね。
それが今では「どうぞどうぞ、後発品だったら量さえ合えばいいのよ」ですか。時代は変わるんですねえ。
でも、変更する場合にちゃんと薬局で説明してくれたら良いんですけどねえ。「前回から急に薬(の錠数)が増えたじゃないか。診察の時には何の説明もなしかよ。どうなってるんだ」と次回診察時に文句を言われるのは外来の医者なんですから。
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