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いろんなことを考えつくものだと感心します。
「ランチは生肉!「原始人ダイエット」にはまるニューヨーカーの日常」(AFPBB News)
この記事では“メイン・ディッシュ”は見た目インパクトのある「生肉」ですが、「パレオ・ダイエット」は別に生肉限定、というわけではなくて、農耕開始以前の時代に戻ればよいというわけで、とにかく穀物は食べないで(“原始人”は農業をしていなかったから)、肉や魚、野菜、果物、ナッツ、芋類などを食べていれば元気はつらつ勇気凛々で生きていけるということだそうです。
しかし、この記事の写真を見ていて気になるのはとりあえず4つ。
1)生肉だと、細菌(特に0−157)や寄生虫に対して無防備では?
2)人間の消化器官は“生肉だけ”に耐えられるのかな?
3)旧人の時代に家畜がいましたっけ?
4)旧人は「火」は使用していませんでしたっけ?
本当はもう一つ、牛の飼料は?もあったのですが、記事ではさすがに草だけ食べている牛の肉に限定しているそうです。ただしそれが野草なのか牧草なのかは書いてありませんね。
ちなみに「パレオ・ダイエット」の「パレオ」はpaleoanthropic(形容詞:旧人の)が語源でしょう。でも、狩猟採集生活では、穀物(の先祖)も食っていたような気もするのですが……って、「ダイエット」で大切なのは“イメージ”でしたね。
で、こういった人たちは、病気になったらそのへんにはえている薬草をがじがじかじって直すんでしょうかねえ。骨折した場合はギプスなんか巻かないでそのまま自然治癒? そこまで徹底してくれるのなら拍手を送ります(半分あきれながら、ですが)。
そういえばこういった「原始時代の生活」というと食料調達の場として「森」や「草原」を思う人が多いのはなぜなんでしょう? たとえば「海」は? 実はこれも「ダイエット」としては効果的ですよ。
『実験漂流記』アラン・ボンバール 著、 近藤等 訳、 白水社
『太平洋ひとりぼっち』の堀江謙一さんが、太平洋横断に乗り出す前にむさぼり読んだ“参考書”だそうです。
この本の著者は1952年に大西洋をたった一人でゴムボートで漂流して横断したのですが、食料も水ももたず、すべては「海から」まかなった、というとんでもない冒険航海の記録です。ちなみにこれは「船が難破して救命ボートで漂流中に人は高率に死ぬが、それは食料や水の不足ではなくて、実は絶望によって殺されるのだ」という著者(漂流当時28歳の医師)の仮説を証明するために、食料も水も海から得ることができるから人はそう簡単に死なずに済むことを自分の身で実証して人々に希望を与えようという、きわめて人道的で真面目なプロジェクトです。ついでに、フランス式のエスプリがたっぷり散りばめられていて、読み物としても楽しめる本でもあります。
飲むのは、雨水/結露/海水(少量に限定)/(果実絞り器で)魚を絞ったもの。食べるのは魚肉とプランクトン。たまに捕まえた海鳥(を生で)。これはこれで立派な「パレオ・ダイエット(海版)」と言えます。なお、アラン・ボンバールは65日の航海(漂流)で25kgやせ、ひどい貧血(出発時の赤血球は500万、到着時は250万)となっていました。それでも、ビタミン不足の徴候はなかったそうです。「ダイエット効果」もばっちり。
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