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この前アステラス製薬がTVで「夜間頻尿は、お医者さんに相談を」とCMをしていました。「本当は○○ケア(薬品名)を使ってくれ、と言いたいのに、もどかしいことだろうな」なんて思いながら見ましたが、気になることが1.5個。「どうして製品名を宣伝できないのか」は、おそらく宣伝合戦になったり宣伝費が潤沢に使えるところが勝ち組になったらマズイから厚労省が禁止してるのだろう、と自己完結で回答できたので「0.5個の疑問」です。もう一つは、「実際にテレビでこんなことを言っていたから、相談に来ました」という人が外来に現われた場合、私がどう対応したらよいか、です。
内科医の立場から考えると、夜間頻尿の原因はいくつもあります。ざっと思いつくまま書いてみると……
1)尿量の増加
尿量が増えれば排尿回数も増える、という理屈です。単純な飲水量の問題から、水をつかさどるホルモンの異常まで、さまざまあります。
2)過活動膀胱
アステラスが狙っているのはここでしょう。膀胱が過敏になってしまって、ちょっとのおしっこでもトイレに行きたくなってしまう状態です。それは膀胱の“緊張”をほぐしてあげたら解決です。
3)不眠
「トイレに行きたくなって目が覚めた」と言われる方が多いのですが、その中には「目が覚めた、なぜだろう、ああ、トイレに行きたいんだ」でトイレに行かれる方がけっこうおられます。つまり「夜間頻尿」の原因が「尿」ではなくて「不眠」の場合があるということです。この場合の処方は「安眠」となります。
4)馬尾の圧迫
脊髄の一番下の所を「馬尾」と言います。これは見た目からつけられた名前ですが、ここがたとえば腰部脊柱管狭窄症(馬尾型)などで圧迫されると、膀胱(あるいは性機能)に障害が出ます。
5)膀胱の機械的刺激
泌尿器科や婦人科だったら、前立腺や骨盤内のなんらかの病変で膀胱が外から刺激されてそれによって頻尿、という状態になるのはおなじみでしょう。私は骨盤の中はあまりなじみではありませんが、内科だったら直腸癌などで膀胱が圧迫、などは忘れてはいけません。
6)その他
まだいろいろありそうですが、すぐに思いつかないので、とりあえず項目だけ置いておきます。
一つの症状だけからすぐに診断がついたら話は楽なのですが、現実はなかなか難しいものです。あ、だから「お医者さんに相談を」なんですね。
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