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2009.11.21 17:58 |  生活 / くらし  |  グルメ / お酒  |  その他(医療関連)  |  おかだ  | 推薦数 : 2

氷酢酸

 私が「氷酢酸」という言葉を学校で習ったのは小学校か中学校でだったと記憶しています。「濃硫酸」「希塩酸」「王水」ということばもそのとき同時に私の脳にインプットされたはず。
 で、義務教育でそういった言葉を習っていないのか、それとも「健康のためなら病気になってもよい」という覚悟なのか、氷酢酸をそのまま飲んで食道炎などになった人が出た、とのこと。

韓国産「氷酢酸」飲まないで…急性胃炎発症も」(讀賣)

 見出しを素直に読んだら「韓国産の氷酢酸」が危ないような気になりますが、別に日本産でも危険なことは同じです。濃い酸が人体に有害なのは、国籍に無関係ですよ。

>>消費者庁は、ネット販売などを通じて国内に多数出回っているとみられることから、販売業者に対しても適切な表示を求める方針

 だそうですが、さて、具体的にどんな表示が「適切」なんでしょう。端的に「飲むな」、あるいは「飲むときには適度に薄めろ」?  だけど記事を信用するなら、本来は韓国でも“業務用”で濃縮した酢の化学代用品というわけでしょ。単純に“食用”扱いしちゃっていいのかしら。

 「薄める」と言えば、酢酸なら普通に水と混ぜればいいのですが、濃硫酸の場合には薄めるときに気をつけなきゃいけないことがありました。これも義務教育で習った知識ですが、皆さん覚えておられます?  もしかして濃硫酸の瓶にはそのことに関して「適切な表示」は書いてないかもしれませんから、覚えておいて損はないかも。


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2009.11.21 06:57 |  医療制度 / 行政  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 0

病棟の定員

 「読書感想『図集 日本の病院建築』」で「そういえば私が医者になった頃には6人部屋が病室の主流だったなあ」と思い出して、ついでに連想回路にスイッチが入りました。

 救急崩壊や新型インフルエンザで「たとえベッドが無くても、無理にでも入院させて廊下でも良いから寝かせておけばいいんだ」なんて乱暴なことを言った人がいますが、これって「入院の定員を遵守するべし」と定めた法律(医療法でしたっけ?  人数だけではなくてその“逆”、「患者1人当たりの病床面積」(ベッド一床あたりの床面積)も施設基準で厳しく定められています)や保健所の指導(*1)に違反しろ、とそそのかしたわけで、でもうっかりその言葉にプレッシャーを受けて実際に患者を「廊下に入院」させたら、それは「させた医者」があとでしっかり責任を問われるだけで、そそのかした人間は「わしゃ、知らん」でそそくさと逃げるんでしょうねえ。
 やってみなくちゃわかりませんが。
 もちろんやる気はありませんが(*2)。


*1)「病床数」がなぜ厳しく見られるかと言えば「数字だから誰でも判断しやすい」のが一つ。もう一つは行政の都合です。たとえば厚労省の病棟人員配置基準や都道府県の医療計画策定には「病床数」が重要な数字として使われていますが、この数字があいまいだと行政官が大好きな「隅から隅まできちんとした書類」ができあがらない、だから「小数点以下の誤差でも許さない」という態度になります(そのあげく「医者が3.2人必要」なんてとんでもない要求をされたりします)。「病床数」が厳しく扱われるのは決して患者さんや医療者のためではありません。ましてや「日本の医療」のためでは……そもそもそんなものを憂える人は「病床数にだけこだわる人」の中にはいません(きっぱり断言)。
*2)「法令遵守」が本当に日本のためになっているか、は別の問題とします。個人的には「法令遵守絶対主義」には疑念を抱いていますが、少なくとも遵守しないと罰せられるし、罰せられるのは避けたいのです。


 もちろん「裏の事情」はあります。かつて病院には畳部屋というものがけっこうありましたが、そこに本来は6人部屋なのに、7人とか8人とか詰め込むという「儲け主義」の病院があったので、それを防ぐためにも定床遵守が重要、という理屈は成立します。ただしそんなの、レセプトチェックで簡単にできることなんですけどね。レセプトをまとめて入退院ごとで日数と人数の計算をしたら、そこの病院の定員を超えているかどうか、小学生にもわかる数字が出せるのですから、そんなのが見つかったらあっさり越えた人数分(それも高額の方からレセプトの支払いを)カットすればよろしい。
 ただ「裏の事情」にはもう一つ裏があります。精神病院です。日本では精神障害者を福祉ではなくてなぜか医療(精神病院)に押し込む風習がありますので(*3)、どうしても入退院の回転が落ちて障害者(患者)がそこに“渋滞”する傾向があるのです(だって「障害」は簡単には直りませんもの)。病院から外に出すあてがない、でも新入院がある、しかたなくオーバーベッド、ということです。

*3)法令上の「障害者」を「病院」に収容するのは、変じゃないです?


 精神病院と定員でもう一つ思い出しました(今日は連想回路が好調です)。
 精神病棟は閉鎖病棟と開放病棟に分けられます。症状が重い人は閉鎖、軽くなったら開放、という使い分けですが、もちろんこれにも「定員」が各病棟ごとにあります。そんなに都合良く重症と軽症がバランス良く入院してくれるのか、と思いますが、決まりは決まりです。「現状に合わせた柔軟な運用(定数内での配分)」は病院には許されていません。求められるのは「決まりの通りに現状を扱う態度」です。そういえば昔の軍隊では「服に体を合わせろ」と言われたんでしたっけ?
 さらにもう一つ。閉鎖病棟にはたいてい「保護室」があります。要するに閉鎖病棟の中でも大部屋に置いておけないくらい精神状態が悪い人を個室隔離するための部屋です。で、50床の病棟に6つの保護室があったとしましょう。ではそこでの「定員」はどうなると思います?  「大部屋が44、保護室が6」です。つまり法律さんは「常に保護室に入れておかなければならないくらい重度の人を定員だけ確保しておけ」と要求するのです。すると法律さんに従うと、もう保護室から出られるくらい状態が良くなっても、大部屋が満床(44人入院中)だったら保護室から出せません。だってその人を大部屋に出したら「大部屋の定数は44であるぞよ」に違反することになってしまうのですから。その人を保護室に留め置くか、別の人を“交代”で保護室に入れるかしないと「数が合わない」ことになってしまいます。ここでもまた「決まりの通りに現状を扱う態度」が病院に対して要求されます。「病棟全体で50ベッド。保護室の定数はその中に含まれる」にどうしてしなかったのか、私にはいくら頭をひねっても了解不能です。きっと私の頭のネジがひねりすぎたためにどこか緩んでしまったのでしょう(ただしこれは数年前の記憶で、最近は法律がちゃんと現実に適応しているかもしれませんが……だったら良いんですけどねえ)。


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