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2009.07.27 18:39 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 0

 社会隔離

 「患者のプライバシー」を言い立てることで、病院にいる人全員の目からある特定の人の存在を隠してしまえ(名札を出すな、問い合わせがあっても答えるな、やたらと他人を病院に入れて目撃をさせるな、検査などで移動する場合にも他人に目撃をさせるな)、と主張する人が時々病院に出現します。
 もちろん患者本人が「自分は誰にも会いたくない」「誰にもここにいることを知られたくない」と言うのだったら主治医としては(もし医学的にあるいは社会的にそれが妥当なら)その意見は尊重しますが、患者ではない人が本人の意向も聞かずにそういった主張をしているのを聞くと私は不思議な気分になります。
 病院への入院は「病気を治す」ことだけが目的ではありません。「患者の社会復帰」も目的の一つです(というか、病気を治療する目的の一つには(どのレベルで可能かは別の問題として)最初から「社会復帰」が含まれているでしょう)。ところが「プライバシー」を理由として患者本人を孤独の世界に追いやるのは「社会からの隔離」の主張であって、結局本人の社会復帰の邪魔をするだけの無慈悲な主張に思えるのですが。

 いや、ときどきおられるのです。たとえば長く寝ていて体力が弱っている人に少しでも体力をつけようと歩行練習をしてもらっていると、見ず知らずの人が「よたよた歩いている姿を見られたら恥ずかしいに違いない。誰にも見られないようにちゃんとプライバシーに配慮をするべきだ」なんてこちらに食ってかかる人とか。廊下を人払いしろ、ということなのかしら。それとも歩く姿にモザイクをかけろと?


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