固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
窒息を発見した時に行うハイムリッヒ法について、職員研修をしました。
院内で誰かが倒れたとき、緊急呼集のシステムはありますが、全館放送を聞いて医者がそこに駆けつけるまでの数分間の間に、まさにそこにいる人間(医者でない人)が何ができるか、の話です。ですから私はまずは人はなぜ死ぬか、から話を始めました。息が止まるか心臓が止まれば人はすぐ死ぬ、と。心臓に対して素人ができることは、まずはAEDでしょう。それと(できる人は)心マッサージ。こちらの方は以前にも研修をやったし、ある程度は反応できる(人がいる)はずです。
問題は、呼吸。倒れた人が息をしていないって、意外に気がつかないものです。まして、倒れていない人(窒息したばかりで、まだ意識がある状態)が息をしているかいないか、これは案外見落としがち。だから私は言います。「こういった人は、『私は今息ができません』とは言ってくれません。息ができないんだから、こちらがそれを見つけなければならないんです」
そういえば、喘息発作の場合も、ぜーぜー派手に音がしているのは「これはしんどそう」と見えますが、その音が急に弱くなるのは実は警戒信号なんです。空気が通らなくなった、ということですから。
……しまった、このことも研修の時に言えば良かったなあ。
配ったコピーには「ハイムリック」と英語なまりで書いてありましたが、私はドイツ語なまりの「ハイムリッヒ」で押し通しました。で、最後に「活を入れる」をおまけに。武道の応用で、背中に立て膝を当ててハイムリッヒをやると効果が倍増、と言って本日のお仕事は修了しました。
実際にはこんなことは、やる機会に恵まれないのが一番なんですけどね。
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (171)
たとえばこんな記事。「豚インフルで米緊急事態宣言、メキシコの死者103人に」(讀賣新聞)
新聞の見出しに「緊急事態宣言」とありますが、これまでのSARSや鳥インフルエンザから学んでいたなら、ここで書くべきはたとえば「冷静に」「パニックにはならないように」という“上からの抽象的(無意味)な指示”ではなくて“役立つ情報提供”だということは政府もマスコミもわかるでしょう。まるで「緊急事態(この世の終わり)になった」と言わんばかりの記事にするのではなくて。「こわいよ〜」「こわいよ〜」と走りながら、目についた咳をしている人を殴って回ってもしかたないのですから。
現時点で“有用な情報”は、「感染経路」「潜伏期間」「日本の現状」「世界の現状」「“緊急事態宣言”の意味の解説」「近未来の予測」「今すぐするべきこと」「今してもしかたないこと」「近い将来必要になること」「将来必要でないこと」……とりあえず思いつくまま上げてしまいました。上げればきりがないでしょうが、列挙したらそれでお終いではなくて次に必要なのは重みづけ(優先順位付け)の作業です。さらに現在の「フェーズ3」「フェーズ4」の意味ももう一回きちんと解説しても良いんじゃないかしら。「急がば回れ」です。
私が短期的に欲しいのは、アメリカ大陸(および他の地域)での(ほぼ)正確な病気の発生状況(地域ごとの患者発生のプロッティングなど)、それと感染経路(空気感染なのか飛沫感染なのか)と潜伏期の情報です。昨日の新聞の地方面には「メキシコから帰国したのだが、自分は大丈夫なんだろうか」という問い合わせの電話があった、とありまして、それは不安に思うのは当然だろうが聞かれた方も答えようがないよなあ、と私は思いました。せめて潜伏期がわかっていて(そしてその期間を過ぎていて症状がないのなら)「たぶん大丈夫です」と聞かれた方も答えることができるでしょうに。
私が長期的に欲しいのは「鳥インフルエンザにはこう」「豚インフルエンザにはこう」といった分厚いマニュアルの行列ではなくて「新型空気感染症にはこう」「新型飛沫感染症にはこう」といったスタンダードを押さえた行動計画です。動物ごとの特殊性は、鳥や豚での特殊性をそれぞれ加味した補注をそのスタンダードに付ければすむようにしておけばよいでしょう。そうしておけば、たとえそれ以外の動物、たとえば犬や猫やゴキブリが人に感染力のあるインフルエンザウイルスを媒介する事態になっても、とりあえず基本を押さえた上で応用を考える、という行動ができるはずですから。
「豚」は、パンデミックになるにせよならないにせよ、いつかは終息します。パンデミックにならなければそれは幸い。でも「その次」が必ずあるのです。
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)