ある方のブログにコメントを書いていて突然思い出しました。
4月はじめの朝日新聞に、天下りがなぜ必要か、の官僚側(元官僚のお偉いさん、名前は忘れました)の主張が掲載されていました。朝日の意図は明記されていませんが、官僚の味方をしたいのか、それとも官僚のトンチキな主張をさらし者にしたいのか、のどちらかでしょう。(後者だとすると、あまり趣味の良い態度とは言えませんが)
そこでの主張を要約すると私の解釈ではこうなります。
・「(官僚の)ピラミッド型組織の活性化」のために「早期勧奨退職」制度がある。早く退職する人間の老後が心配だったら現役の時に安心して仕事に集中できない。だから仕事に集中させるために再就職のことは制度としてきちんと保証しておく必要がある。だから天下りは必要である。
どこからつつこうかとしばらく迷うくらい穴だらけの“論理”ですね。誰でもどこからでも好きにつつけそう。
まずは「組織の活性化」が「人事」のことでしかない(仕事ぶりなどではない)ことが一つの(大きな)問題です。私も公務員の端くれだったことがありますが、組織の端っこから見ていて異常に思えたのは、プロパーの公務員が「人事」に対して燃やす異様な熱情でした。人事の季節にはすごいですよ。仕事なんかそっちのけで、他人のことでも一喜一憂ですから。あの姿を見るだけで、出世する公務員は自分の仕事を愛していない(愛しているのは自分の地位である)ことがよく分かります。
次に「組織の活性化」と「早期勧奨退職」との関係がわかりません。これは結局、「自分が出世できないのは我慢ならん。後輩の下になんかつけるか! 辞めるから再就職を保証しろ」という主張ですが、これってただの個人のワガママです。優秀な人材を登用するのはどんな組織でも組織の活性化のため、というか、組織としてきちんと仕事をするためには当然のこと。自分が出世しないことや同僚や後輩が出世したのが不満で辞めるのは勝手ですが、それを正当化するために国民の財産(=税金)を自分の懐に巻き込んで欲しくはありません。
「ピラミッド型組織が絶対」も不思議な理屈です。昨今の情勢を見たらわかるように、経済や外交・農業・医療など限定した分野に限らず様々な分野が連動して情勢は流動的に動き、国内は国外情勢と関連して事態は迅速に変化します。そういった「変化」に直面した時、硬直化した発想しか持たない人間が築き上げた固定的な組織がきちんと対応できるわけがありません。柔軟な組織だったら柔軟な対応ができることもあります(できないこともあります)が、硬直化した組織は硬直化した対応しかできませんから。
さらに言うなら「ピラミッド型組織があるから、それを維持するために早期勧奨退職をしなければならない」というのは本当でしょうか。3つ前の段落に書いたとおり、公務員は人事が大好きです。だから大好きな人事(同期の排除)に熱中していたら、その結果としてとても美しいピラミッド型組織ができたのかもしれませんぜ。鶏と卵、ではなくて、少なくともこの両者は“共依存”の関係でしょう。
早期退職をした公務員がいるとしましょう。本当に有能な人材なら民間企業が放置するわけがありません。また、本当に有能な人材なら「わたり」で見られるように次々馘首になるわけがありません(そもそも「再就職の保証」と「わたりの保証」がつながるわけが分かりません)。そして、無能な人材だったら、そういった人を国費で再就職の保証をしなければならないわけが分かりません。わからないことだらけです。
また、「再就職のあっせんがあるから安心して働ける」というのは、きわめて甘ったれた発想でしかないと私には感じられます。これはつまり「将来を確実に保証しないのだったら、真面目に仕事をしないぞ」という脅しなのですから。私自身、現在の職場では1年契約を繰り返していて再就職の保証などない環境で仕事をしていますが、手抜きなどしていません。常に全力投球です。どんな雇用契約であろうと、それがプロとして当たり前の態度ではありませんか?
ただ、ちょっと同情もしておきましょう。
皆がよってたかって公務員バッシングをするのはたしかに健康的な社会とは言えません。
国家公務員は、長時間の過重な勤務と低賃金、しかも低評価(批判ばかり)で「自分たちは損をしている(だから定年後にはそれを取り返して当然)」と思っているのかもしれません。だったらそれは改めましょう。
私個人としては、待遇の改善(年俸の向上、勤務時間の実質的削減)をした上で、一応まっとうな仕事ができる人は定年まで仕事、定年後の再就職は「癒着」「権限」とは無関係なところへ、もし癒着が疑われたら汚職に準じて関係した現役公務員とともに処分、でよいと考えています。それ以上公費によるサービスや保証は不必要でしょう。少なくとも国家公務員は、誤魔化されたり放置されている民間人とは違って、年金はきっちり“満額保証”されているのですから。
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そもそも官僚機構は行政機関であるはずなのに、国民に選ばれた国会議員の集まりである立法府の国会を無視する、コントロールするような法律の専門家ばかり集めても意味がありません。
それで竹中平蔵氏や高橋洋一氏のような経済学部卒の本当の専門家民間人が現れると、自分たちの無能さを隠すためにものすごいバッシングをするわけです。
本当に有能な行政担当官僚なら、竹中平蔵氏や高橋洋一氏のようにいくらでも天下りとは無関係な再就職先があるはずです。それこそ公務員のときよりも高給を払ってもらえるような。
学歴だけあって実務に関しては無能な、それこそ利権で企業業者を縛り付けないと給料がもらえないような人間の巣窟であることが最大の問題だと思います。
公務員バリアに守られ、給料賞与退職金年金も民間では考えられないレベルで確保され、年休病欠休職はやり放題、仕事がない無能な人間は付属の福利厚生施設や平日昼間の空いた映画館などで暇つぶしをする、宿舎もビックリするような高級住宅地の宿舎を信じられない低料金で利用できるなど、まさに特権階級である官僚組織の解体縮小化がこの国の再生には不可欠であることは間違いないと思います。
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