20世紀の末頃、4月のある日、関東の病院(東京だったかそれとも横浜だったかな、と私はぼんやり記憶しています)にある大学の学生から「救急の先生をお願いします」と電話がありました。なにごとかと思って医者が電話に出ると「今夜新入生歓迎コンパをやるけれど、そこでイッキをやってきっと誰かが潰れるので、今夜はちゃんと待機していていざそのときはすぐに診て欲しい」という“予約電話”でした。
私はその話を聞いた時、心底あきれ果てました。「自分は今から人を傷つけるから、その治療をさぼったら承知しないぞ」と要求しているわけですから(もちろんご本人は“悪意”ではなくて「最短時間で治療が開始できるように医者を“確保”しておこう」という“善意”に基づいて電話しているつもりだったでしょうが)。でも、人を傷つけることが分かっているのなら、“それ(イッキの強制)”をやめなさいよ。知らなくてやってるのなら過失傷害だけど、知っているのにやってるのなら故意による傷害(あるいは傷害致死)または未必の故意による殺人(未遂)なのですから。
そうそう、こういった場合「断れば良いんだよ」「飲んだ方が悪い」と簡単に決めつける人がいますが、そういった人はきっとこれまでの人生で「断れない状況」に直面したことがない幸福な人、なのでしょうね。ま、幸福な人の人生はその邪魔をする必要がないので「はいはいそうですかよかったですね(棒読み)」でおしまいです(そのわりに「断れば良いんだよ」「飲んだ方が悪い」の口ぶりがちっとも幸福そうではないのが不思議ですが、追求はしないことにします)。
もう一つそうそう。こういった場合の「急性アルコール中毒」って、健康保険で治療するべきなんでしょうか? 全額自費で良いんじゃないかと思うのですが(強制イッキの場合は、強制した側に払ってもらいたいものです)。
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最近の居酒屋では「イッキ」コールが始まると店員が止めにはいるところがある、とうちの若い衆(?)が言っていました。よいことだとは思います。
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