「成分が同じなのだから、後発品は先発品と同等である」という理屈を駆使している人たちがいます。科学的に分析したら成分が同じ=同じ薬、というわけです。(私はそうは思ってません。理由は簡単。たとえば「私が作ったにぎり鮨」と「プロが自分の経験と技術の粋を尽くして握った鮨」とが「科学的分析でアミノ酸や糖の比率が同じだから『同じにぎり鮨』としてよい」とは言えないと考えるからです。「私が握った鮨」と「同じ材料でロボットが握った鮨」の比較でも同じことですし、「にぎり鮨」の例に拘泥して反論できるとする人がもし登場したらいくらでも別の例を出すことができます)
ところで、成分名ゾニサミドという薬があります。商品名はエクセグラン。てんかんの薬です。ところがもう一つ、中身がゾニサミドで商品名がトレリーフという薬もあります(今年の1月に発売されました)。こちらはパーキンソン病の薬です。で、厚生労働省のお定めが正しいとしたら、エクセグランをパーキンソン病に/トレリーフをてんかんに、は「適応外」ということで健康保険が使えません。(もし使ったら、レセプト審査で不適切な請求として査定(支払い拒否)されます)
実は「同じ成分の薬なのに、製品によって適応病名(保険で使って良いと許可されている病名)の範囲が微妙に異なる」ことはこれまでもけっこうあったのです(たとえば以前には、同じアロチノロール塩酸塩で、他の薬は高血圧・狭心症が適応症なのに商品名「アルマール」だけそれにプラスして振戦に使える、なんてのが一例です)が、ここまでみごとに違っているのはここに紹介する価値があると思って書いてみました。
つまり、厚生労働省は、右の口では「成分が同じなら同じ薬、だから同じように使って良い」と言い、左の口では「成分が同じでも製品名が違ったら別の薬、だから使い分けなければならない」と言っているのです。一体いくつ口があるのでしょう? ……で、将来ゾニサミドの後発品が出たら、その適応病名は何になるんでしょうねえ??
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人権擁護の観点からは、身体拘束は言語道断ですしプライバシー保護も重要です。ただ、そのへんは病院も少しずつ意識や環境が整備されてきました。だとすると、次は「恥」の問題でしょう。たとえば、自由意思で服を脱ぐのならともかく、脱衣を強制されたりあるいは意識を失った状態で裸を他人にいろいろいじられるのは人権侵害である、ということで、医療の世界に次に導入されるのは「着衣で手術」強制運動、と私は妄想しました。
礼儀の点からはやはり正装してもらいましょう。男性ならタキシード姿で麻酔をかけて、そこで脱……がしてはいけません。「人前で裸にするなんて言語道断」ですから、タキシードごとメスを入れます。着衣の上から皮膚を消毒するためには技術の粋を尽くしましょう。患者さんが正装ですから、医者の方も正装でないと失礼です。これは人権というより礼儀の問題です。ですから男の医者はタキシード姿でメスを持ちます。いやあ、なんて礼儀正しい手術室。
女性の正装はまだ手術がやりやすいですね。イブニングドレスだとあちこち開いていますからメスが入れやすそうです。
あ、まてよ、あちこち開いている、と言うのだったら、水着になってもらったら良いんだ。これだったら人権上も礼儀上も問題はないですね。
あ、ヌーディストから「意識がない状態で強制的に服を着せるのは、人権侵害だ」と言われてしまいました。
心外だなあ。
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