私がその中で育った「当用漢字」は1946年に制定された1850字の漢字表です。それが1981年に95字が加えられて「常用漢字表」(1945字)となって現在に至っています。それが今回また改定されるとのことで試案がまとまったそうです。
「新常用漢字表試案、追加191字 丼・那・冶・呂・苛…」(朝日新聞)
どんな案にしたところで「よく使うのにこんな漢字が入っていなかったのか」「こんな漢字が入っているのはおかしい」の“異論”が出るのは仕方ないでしょう。各個人で「馴染みのある漢字」は違うのですから。私も今回の「追加191字」のリストを見て「ふーん」とか「あれ?」とか思った口です。で、医者として「こんな字が今まで入っていなかったのか」と思った字を追加候補のリストからピックアップしてみました。
顎・咽(咽頭で使います)・鬱・潰(胃潰瘍で使います)・蓋(頭蓋骨)・骸(骸骨)・亀(亀頭)・嗅・股・喉・痕・塞(腸閉塞)・腫(腫瘍)・尻・腎・醒(覚醒)・脊(脊髄)・腺・痩・唾・爪・溺(溺死)・瞳・匂・捻(捻挫)・剝(剥離)・眉・膝・肘・貌(顔貌)・頬・勃(勃起)・瘍(十二指腸潰瘍)・脇(プロとしては「脇の下」よりは「腋下」「腋窩」を使いますが、“日本語”には脇の下や脇付は必要な言葉でしょう)
やはり、たかだか2000字程度の漢字では、日本語表現に使うものとしては明らかに力不足、ということなんでしょうね。(えらそうな口を叩きましたが、私は任天堂DSの漢字検定ソフトでは、2級まではできるけれど準1級がクリアできない程度の“漢字力”の人間です)
そうそう、今回削除される候補は5字となっています。「銑、錘、勺、匁、脹」ですが、最後の「脹」は個人的には残して欲しいと思います。「腫脹」でけっこう使いますので。せっかく「腫」が採用されるのに「脹」が外されたら「腫脹」が泣き別れというかすれ違いではありませんか。もっとも、たとえ表から外されても、私はこの言葉(漢字)はこれからも平気でずっと使い続けますから“実害”はありませんが。
固定リンク
|
コメント (4)
|
トラックバック (0)
トラックバック
この記事のトラックバック URL
http://blog.m3.com/ishi-atama/20090117/2/trackback
コメント
コメント一覧
「え〜、はさみがあ、おもりがあ、しゃくも、もんめもお」てなかんじですね。
ちなみに「もんめ」は今、reternキー間違って押したらちゃんと変換されました。
「削除」される意味があるのかなあ?
御説の通り”実害”は無いでしょうねえ。
新しいパソコンソフトからは消えるのでしょうか?
医学辞書としては残して欲しいなあ....
新聞でときどき変なところが漢字でなくてひらかなで書いてあるのは、何の基準なんだろ?
コメントを書く