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 「病院、耐震化まだ5割 災害拠点でも6割 厚労省調査」朝日新聞のニュースです。
 
 そういえば、昨年のいつだったか、地震の時の避難所として想定されている公立学校の建物の耐震化も5割とか6割と発表された覚えが私にはあります。たとえばこんな記事。
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news002865.html
http://www.nikkei.co.jp/kyushu/data_q/data_q080723.html
 ここでそそっかしい人は「地震があったら病院も学校も潰れるのか。一体どうなってるんだ」と思うかもしれませんが、これは「81年に改正された建築基準法で定められた耐震基準を満たしているかどうか」であって、81年より古い建物はそれ以前の建築基準法に従って建てられているはずです。(ただし、設計図の書面審査では、という限定がつきますが。設計図の偽装や、実際の施工の時に手抜きが行われていたら、81年よりあとの建築でも実際の耐震性能が出せるかどうか保証はできません)

 もちろん地震で病院が潰れたら、“損害”はダブルです。中の人の被害と、周辺で救いを求める人に医療サービスが提供できなくなることと、で。だから地震で潰れない病院であるべきですが……そのコスト(数億円)で公立病院が赤字になったら地震の前に総務省に“潰される”んでしたよね。あらまあ、どうしたら良いでしょう。
 それと、たとえ建物がびくともしなくても、地震後に病院が機能するためにはその他の要因も考える必要があります。まずはライフライン(病院単独で対応するのは無理です)。資材の備蓄(コストとスペースが必要です。もし備蓄ではなくて流通で対応するのなら、問屋や倉庫と配送システムを“耐震化”する必要があります)。そして、人。病院は人がいなければ機能しません。阪神淡路の時道路がどうなったか皆さん覚えておられますよね。職員が病院へどうやって通勤するか、そのルートと手段と職員家族の生活までも視野に入れて考えておかないと「人の安定確保」は困難になる可能性があります。手っ取り早いのは、「病院に徒歩で出勤できる範囲」に職員の半数は住まわせておくことかな。
 厚労省には、建物の柱を補強させるだけで自分の仕事は済んだ、なんて思って欲しくありません。本当に病院を耐震化するためには、まだまだ知恵を絞る必要がありますよ。

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