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2009.01.11 18:22 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 2

 ノロウイルス感染症

 新聞に時々「○○でノロ感染が大量発生」と小さく報じられているのを見ます。
 そういえば4年前でしたっけ、福山の老人施設でノロウイルス患者が施設内感染で大量に発生した時の報道の論調はすごかったですね。まるで『その施設が諸悪の根源」のような扱いで日本中にさらし者にされる雰囲気でした(O-157の時もはじめはそうでしたが)。今は発生してもさりげなく報じられていますが、「日本中にさらし者にしなければならない」くらいの重大事だったら、今でももっと大きく報じるべきではないか、と思います(O-157もね)。
 あ、報じられては困るかも。実は私の勤務する病院でも現在入院患者さんが一人ノロなのです。外泊をして帰院してから嘔吐下痢。明らかに外泊中の飲食が原因ですがこれもやはり扱いは「院内感染」なんですよねえ。もちろんきっちり糞口感染の“封じ込め”をやっています。

※院内感染防止の立場から最も重要なのは「アウトブレイク(ある地域あるいは一定の集団のなかで、ある一定の期間に予想以上の頻度で疾病が発生すること)の防止」です。そそっかしいマスコミなどは「院内感染」を単純に「院内に感染症患者が(多数)存在すること」と考えていますが、それは医療もことばも理解していない態度です。「アウトブレイクを起こさないための対策」だからこそ「院内感染予防」なのであって、「存在している感染症への対策」は「治療」です。院内感染の「感染」は、“名詞”ではなくて“動詞”として扱われるべきなのです。

 昔はノロウイルスという“もの(呼び名)”はありませんでした。冬になって発生する嘔吐下痢症は「お腹にくる風邪」とか「牡蛎にあたったかな」などと言われていました(そういえば「食中毒は夏」が当時の常識でしたっけ。なぜか牡蛎だけはその常識の例外でしたが)。やがてその一部が小型球形ウイルス(SRSV)によることがわかり、2002年にさらに詳しく分類されて「ノロウイルス」と命名されて現在に至っています。そういえば、あれほど日本中が大騒ぎをしていたのにノロウイルスの検査は保健適応が認められず、記憶はすでに不確かですがたしか自費で1万円とか2万円とかだったはず。しかも結果が出るのに1週間。その後安くて早い検査が出ましたが、それは正確性を犠牲にして速度を稼いでいたので、結果が「ノロではない」と出ても完全には信用できないものでした。(「感度」と「特異度」と言うと一般には馴染みがないことばですね。「偽陰性」を使ったらわかりやすいかしら)

 マスコミは「次は何が出るかな。どこをさらし者にしてやろうか』とわくわくしているだけではなくて、たまにはこういったことの過去の総括をやってくれませんかねえ。記憶を新たにするだけではなくて、知っていたつもりで実は、という新しい知見もあるはずです。
 あ、困るかな。過去に自分たちがいかにヒステリックに大騒ぎをしたか、も同時に明らかになってしまいますから。



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 最近テレビで、「おじいちゃんは○○で」とか「先祖は××で」とか言っている若いタレント(?)が増えたような気がします(TVはふだんはあまり見ないのですが、この年始年末にまとめて見たら目についたのでそう思っただけかもしれませんが)。そういえば海の向こうのプロレスリング団体WWEでも「二世(あるいは三世)レスラー」が急に増えました。

 ……それを踏まえて……私が思う人間ランキングご先祖様編。

 一番くだらないのは「偉大な祖先のことを鼻にかけているだけの人間」でしょう。だってそれは「祖先はすごいが、自分は大したことをしていない」とそのまま主張している(祖先のことは言い、自分のことは黙っている)だけなのですから。(「自分が優れた人間」なら祖先を持ち出す必要なんかありません。「自分が偉大である」とシンプルに言えばいいのです)
 ということで、それより少しマシなのは「自分がいかに優れた人間か」を主張している人間。これは「本当は優れていないのに自己宣伝だけ声高な口先タイプ」と「本当に優れていて、それを他人に押しつける尊大なタイプ」の二つに分かれます。どっちもどっちではありますが、「ちゃんとできる」だけ何か仕事などをする場合には後者の方がまだマシと言えるでしょう。(尊大さは鼻につきますが、鼻をつまめば我慢できます)
 それより上に私が位置づけるのは「できる人間」かつ「本人が宣伝しなくても他人がそれを認める人」です。能力があってちゃんと仕事をしているわけですから、一緒に仕事をするのならこんな人が良いな。(もちろんこの場合「自己宣伝をしない人の実績もちゃんと認識できる人が周囲に存在している」ことが必須条件ではありますが) そんな人だったら「実は祖先が……」と言い出してもお愛想笑いで片付けずにそれは素直に賞賛いたしますよ。だって本人を褒めたいから“褒める材料”は多い方が望ましいもの。

 蛇足ですが、WWEではいくら親や祖父が伝説のプロレスラーでも、本人がヘボだったら結局あっさり首を切られます。やはり基本は本人がレスラーとして優秀か・どのくらい非凡なパフォーマンスを客にアピールしてみせることができるかどうかなんですよねえ。


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