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日系メディカルオンラインに面白い記事がありました。「12.22 フィジシャン・アシスタントって何?」
専門学校に24〜32ヶ月通って国家資格を取ったPA(Physician Assistant)やNP(Nurse Practitioner)という存在が、アメリカの医療ではずいぶん活躍している、というものです。行うのはあくまで医師の監督下での医療行為ですが、退院計画やサマリーの作成・術前の検査指示・手術の助手・大伏在静脈グラフトの採取・術後管理……なんだかすごいことまでやっています。これによってアメリカの医者は“本来の業務”に集中できるようになっているそうです。
(もっとくわしくは「チーム医療維新」)
私にはなんとなく良い制度に思えます。実際に、私の実感では、私が現在行っている「仕事」で絶対に医者でなければならない業務はおそらく半分くらい。あとの半分は医者でなくても医療的な専門訓練を受けているのであれば別の人に渡して処理してもらってかまわない「仕事」です。
私は一瞬、昔の「床屋外科」を思い出しました。中世から近代の前半、職人として養成された床屋外科は西洋の医療では医者の下請けとして機能していました。ただ、当時は医者が“身分”としては床屋外科より上の、専制君主のカリカチュアのような存在でしたが、今は「チーム医療」になっているのが違います。専制君主になりたい医者は「頭は一つで、手足は何本でも」と嘯いていればよろしいのですが、むしろこれからの医者には「医学の能力」だけではなくて「チームのマネージメント能力」も要求される、と考えた方がよいでしょう。
日本でもこういった制度の導入を本気で考えた方が良いんじゃないです? 「医者以外には不信感を持つ人」あるいは「医者に楽をさせたくない人」には不評かもしれませんが、利点はいろいろあります。なにより養成に医者より時間がかかりません。「医師不足」を解消するために「医学部の定員を増やす」という“解決策”を取っても、それが効果を発揮するのは10年以上先。だけどPAだったら数年で効果が出ます。PAが医者の今の仕事の半分を負担してくれたら、それはつまり医者の数が倍になったのと同じ効果です。何でもかんでも「医者がやれ」「医者がやれ」と繰り返すのではなくて「それは本当に医者がしなければならないのか?」という発想を持ったアメリカ人は、なかなか実際的な人たちだ、と私には思えます。(「時間コストが高い人は、付加価値の高い仕事に集中させる」という合理性の表れでしょう)
難点は、医療コストが上昇すること。それはそうです。増えた人件費の分、医療費は増えるでしょう。しかもアメリカのPAは高給取りです。平均年収が8万6000ドルですって。
あ、突然、日本ではこの制度は不可能かも、と思えてしまいました。「たかが医療補助者にそんな高給だとぉ?」という人が騒ぎそうです。
逆に「それだけもらえて医療の仕事ができて訴訟リスクが少ないのなら転職しようか」という医者もいたりして。
※似たテーマでNATROMさんが「2級医師は医療費を抑制しうるか?」を書かれています。
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