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正月早々悲しいニュースが報じられていました。
毎日新聞の記事「窒息死:80歳男性が餅を詰まらせ 埼玉・東秩父」
こんにゃくゼリーに対しては妙に強い態度だった政府は餅にはどうするのかな(「餅は危険な食品です」「これを食べたらあなたは窒息死するかもしれません」の表示を法令によってつけさせる)とか、病院でこれが起きたら病院の責任が問われるのだから、家庭で起きたらやっぱり家庭の誰かの責任が問われるのかな(もし家庭では不可抗力の事故なら、病院でも不可抗力では?)とか、意地の悪いことをこのニュースを読みながら思っていましたが、もっと意地の悪いことを思いつきました。
「政府の陰謀説」です。お正月のお餅で日本中で数十人(あるいは百人超)の窒息死が発生することがわかっていて政府はまったく手を打とうとしませんが、それは手を打たない方が自分にメリットがあるから、という説です。どんなメリット? それはもちろん、ほら、のどに餅をつめる人の多くは老人でしょ。で、今問題になっている(政府が問題にしている)のは増大する一方の老人医療費。だからどんな形でも老人が減った方が政府にはメリット……まさかね。
こういった緊急時に「掃除機で餅が取れる」は間違いではありませんが、その場合にはサーカスなどでの剣呑みの格好を参考にしてください。普通の頭の格好で口から掃除機のノズルをつっこむとそれは口蓋(のどちんこがぶら下がっている口の上蓋)やのどの奥(のどちんこの周辺や奥の粘膜)にぶつかってその周辺を血まみれにするのがオチです。それから、気管の内径は指の太さくらいですから、掃除機のノズルを肺までつっこむような勢いで入れるのもやめてくださいね。(口の中の舌はノズルそのもので下に押さえるか右か左に押しつけてノズルが通る空間を作ってください。ノズルの先が舌を乗り越えてから掃除機のスイッチオンです(でないと舌を吸うだけ))
参考までに、解剖図を。久保井耳鼻科というところの「のど・口の構造と機能」が図が見やすいので紹介します。
掃除機の前にするべきハイムリッヒ法について書こうと思いましたが、餅がハイムリッヒで取れるかどうかあまりに不確実ですし、変に書くと肋骨ぼきぼきが多発しそうなので、やめます。興味のある方は救急処置の講習会に参加して正しいやり方を学んでください。「現場のことをなにも知らない人間が救急について高飛車に口をはさんでいる」と私に批判されることもなくなりますし、知識と手技が身について身近な人の命をもしかしたら救えるかもしれません。
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