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2008.12.31 17:46 |  診療  |  生活 / くらし  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 2

 手洗いとうがい

 もうすぐ、ほんの数時間で、初詣のシーズン(?)ですね。

 最近の神社はずいぶん親切で、「参るときには二礼二拍手一礼」とか「手と口の清め方(柄杓の使い方)の図」とかの表示が出ているところが増えました。昔はそんなのは常識でわざわざ書く必要もなかったのでしょうが、時代は変わったということなのでしょう。中には「お祈りの言葉は、祓いたまえ清めたまえ守りたまえ幸(さきわ)えたまえ、です」なんてことまで表示してある神社もあります(神社によって微妙に違う言葉だったこともありますが、忘れました)。これは「親切」というよりも、ちゃんと表示しておかないと(表示していても)でたらめなやり方をする人があまりに多いからでしょう。初詣の時に目の前で繰り広げられる奇妙きてれつな個人的パフォーマンスの数々を行列に並んだまま見ていると、初笑いをするべきか「これは宗教的行事だぞ」と怒るべきか、私は迷ってしまいます。(たぶん、きちんと教わったことがなくて、見よう見まねでやっているうちにだんだん面白いことになっていくのでしょうね。だけど、忍び手や他の宗教の合掌は持ち込んで欲しくないなあ)

※「忍び手」は、神道では音をさせないように打つ柏手(かしわで)のことで神式のお葬式の時のやり方です。

 私は神社へのお参りは、学校でいうなら“出席届”だと思っているので、いろいろお願いはしません。基本的に「人事を尽くして天命を待つ」主義なので、お願いするにしても「全力は尽くしますので見守っていてください」くらいかな。(あまりに具体的なお願いは、神様を困らせるだけ、とも思うのです。ちょっと前にmixiに書きましたが、かわいい子どもが「世界が平和になりますように」と拝むのと同時に武器商人が「商売繁盛」と拝んだら、どちらをかなえて良いか神様も困るでしょ?)


 ところで、「手洗いとうがい」を、この神社の手水舎での手と口を清める手順とおなじものと考えている人がけっこういます。「手を洗う」のではなくて「濡らすだけ」。「うがいをする」のではなくて「口に水を含むだけ」。これは医学的には無意味です。手を洗うのだったら凹んだところ(爪の回り、しわ、指の股など)の汚れをきちんとこすり落とさなければいけません。私が院内感染の担当者だった頃には「手にウンコがついたら、さっとすすぐだけにする? セッケンを泡立てて数秒でやめる? 爪の隙間や指のしわにくっついたウンコを丁寧に丁寧に時間をかけてこすり落とすでしょ?」と言っていました。
 神社でやるのは、結界内に「汚れ」ではなくて「穢れ」を持ち込まないための儀式ですからとりあえず型どおりでも良いのですが、細菌やウイルスは「祓う」や「清める」は無効で、物理的にこすり落とすか消毒するしか手がありません。だから、見よう見まねではなくてきちんと正しい方法を習って実践をしてくださいね>医療機関で働くみなさんへ。


 ……特に医者がやらないんですよねえ……
       ↑
 ここ、笑うところです。


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