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 政府も大変だな、と思うのはこんな不況のときです。対策を講じようにもあちらを立てればこちらが立たず、一番潰したい事業には一番強力な応援団(国全体が困っている時でも「自分たちだけ“離れ”で“すき焼き”を食っていたい人たち」)がついていて、結局使えるお金は足りません。
 予算案には苦心の跡は見えます。ただ、首相の「覚悟」は見えません。
 何の覚悟かというと「この不況から脱するために何年かかるという見通しを持っているか」を公表する覚悟です。もし1年程度なら、単年度予算でがーっと特別対策に金を突っこんでもがけばよいでしょう。しかし、この不況が数年続くのなら話は違ってきます。下手にもがくとかえって状況は悪くなることもあるでしょう。その場合には「○年計画」(あるいは病気のステージ分類のように経済の「ステージ」分類)を示し、まず今年はこれだけやって様子を見、それから次にはこんな手を打つ予定、という中期計画が必要になります。もしも不況脱出に(「失われた10年」のように)10年以上かかる見込みなら、こんどは中長期計画です。厳密に単年度では計画は示せなくなるでしょうが、「長くかかる」ことを国民に示して国民に覚悟を決めさせると同時に「これだけ我慢したら必ず景気は回復する」という希望を与え、さらにしばらくは税収が落ちるであろうことに合わせて予算執行の優先順位を定めなければなりません(「離れのすき焼き」も我慢させる覚悟が必要)。

 つまりもしこの不況が長引く可能性が高いのなら、即効性のある“注射”を連続して打ち込むという急性疾患に対する「治療医学的発想」よりも、現状を認識すると同時にとりあえず長期計画を立て「今ある能力を生かして次の段階を目指し、体の状態と環境との調整をはかっていきその変化に合わせてまた計画を作り直す」という「リハビリテーション医学的発想」が必要なのではないかと私には思えるのです。


※首相が言っている「3年後には景気が回復するからそこで消費税を増税する」というのは、あくまで「消費税増税」しか眼中になくて「景気」からは目を逸らしている態度に見えます。だって「3年」でどこの国のなにがどうなるのかとか日本経済の何を指標に景気が回復したと判断するかとかが、具体的には示されていませんもの。(つまり“後付け”で言いたい放題が可能です)

※「景気が悪い」「何とかしなくちゃ」「3年経ったらきっと良くなっているだろう」は私のような素人でも見えるし言えます。「景気の専門家」はそこから10歩も20歩も踏み込んだところで、景気の分析やこうなった原因とそれに対する対策、今後の大まかな見通しとありそうなシナリオの分岐、過去の失敗例と成功例、などについて考えて欲しいしそれをこちらにわかりやすいことばで教えて欲しい。それらがなくて単に“カンフル剤”をいけいけどんどん、だけだったら「なにかを熱心にやっているふり」でしかないのですが……ところで日本の政治家および行政で景気の専門家って誰です?
 で、その人は「失われた10年」の間、何をやって(言って)ました?


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とにかく北米ビッグ2(フォードは今のところ大丈夫らしいですが本当かどうか)が政府の支援策に対してどういう態度をとるかで短期的にはかなり話は変わってくるような気はします。
ただ中長期的には多くの失業者があふれ住宅ローンの返済も不可能になるでしょうから、米国とその属国の日本は恐慌ないしそれに近い大不況に陥る可能性はかなり高いと思います。
それを口にしないまでも、そういったことを見据えた政策をすこしづつでも提言するべきでしょう。それさえしないで消費税だけにこだわるのは一国の首相としては言語道断、論外でしょう。

ちなみに最後のご質問には小生は迷わず竹中平蔵氏、小泉純一郎氏を迷わず挙げます。
多くの方が迷わず反対されますが、彼らの思い描いた、やろうとしたことの大部分を捻じ曲げ実現に至らせなかった官僚とそのお仲間の政治家(離れですき焼き、など)に本当の非があり責任があると思っていますので。
written by Paul Carpenter / 2008.12.25 08:49

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