「医師養成には国費が投入されているのだから、医師は国の言いなりになって動くべきだ。診療科の自由選択とか自分勝手な開業なんかもってのほか」と主張する人がいます。「国費が投入されていたらその恩恵を受けた学部生は自分の将来に関して国の言いなりにならなければならない」が“真”だとすると、国立大学の文学部を卒業した人は全員文学者にならなきゃいけないし、経済学部で学んだ人は当然全員経済学者でしょうね。だって“文学”部や“経済学”部なのですから、それ以外は認められない、と。そうそう、落第することも“罪”です。「税金の無駄遣い」になるのですから。国民の皆さん、それでよろしいですね?(ところで新聞記者さんたちは、何学部何学科の卒業なんだろう? アメリカのようなジャーナリズム学科は日本にはそれほどないと思うのですが)
なんだか「養ってやったのだから、その恩に報いるために就職や結婚で子どもは親の言いなりにならなければならない」と主張している一部の封建的な親を彷彿とするのですが……子どもを養ったり社会に必要な人材を育成するのは、親や国の“義務”ではなかったのかな? 「“義務”を果たしたことで自分には特権が生じた」と声高に主張している姿は、控えめに言って、みっともない。
ところで今回元次官宅を連続襲撃した小泉容疑者は中退とはいえ国立大学に在籍していたそうです。この場合「国費が投入されているのだから」の文脈を用いたら、彼には一体何を言えばいいのでしょう? 「国立大学で国民の税金を使って学んでいたのに、殺人犯なんかになりやがって」です? なんだかとっても虚しく響く言説なのですが……これはきっと話の前提が大きく間違っているのでしょう。
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彼の「大学で学んでいるうちに、高級官僚の罪の深さに気づいた」という警察マスコミ経由の話は、頷かざるをえません。もちろん決して殺していいとはいいませんが、少なくとも公務員バリアは撤廃すべきだと。政治家にも止められない暴走の歯止めは作るべきであると。
今回のこの事件が、そういう流れに繋がってくれればいいのですが....
英国は、大学の成立がRoyal Charterという王の勅許で設立ということなので、分類が難しいですが。
それでも、欧州の国立大学の卒業生に強制配置はありません。
それどころは、欧州法令93/16で医師の移動の自由があり、欧州連合、旧EEA域内、スイス、のあいだで自由に行き来ができます。
どこの国でも医師として働けるという意味です。
医師と限らず、他の専門職も同様の法令で、移動の自由があります。
人の強制配置ができた「ソ連が理想の社会」の人はけっこう多いのかもしれません。日本で共産主義は人気がなかったと思うんですが……(^_^;)
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