おかだ
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2008/10 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

2008.10.20 18:57 |  診療  |  その他(医療関連)  |  おかだ  | 推薦数 : 1

 成功した治療

 子どもの病気が治ったらそれだけで治療が「成功した」と言えるでしょうか。子どもの大きな“仕事”は成長することです。ですから、病気を押さえ込むことができても、その子の本来の成長曲線に戻せなかったら、手放しで「治療が成功した」とは主張できないように思います。
 青年や壮年の治療の場合には、病気が治り、かつ、その人が病前に過ごしていた社会生活に戻れたら(つまり「社会復帰」ができたら)「治療は成功」と言えそうです。
 では、老人の場合は? この場合も青壮年と同じでしょう。病気が治っただけでは治療が成功したとは言えません。その人が病前に生きていた社会生活に戻れること、これが重要でしょう。できることなら、その社会生活が病前より豊かなものになればもっと良いと思えるのですが、それは医者が口をはさんでよいものかどうか、私はためらいを感じています。


固定リンク | コメント (2) | トラックバック (1)

「医療改革、読売新聞社提言…医師を全国に計画配置」10月16日の記事です。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081016-OYT8T00224.htm
で、主な内容は……
・若手医師を計画配置……「医師配置の公的機関の創設」って……これ以上役人の受け皿を作ってどうするんでしょう。讀賣は官僚に“恩”を売りたいのかな。
・たらい回し防ぐ救急体制……まだ「たらい回し」と言ってます。ここまで思いこみが強いのは、病的です。
・介護難民をつくるな……介護報酬↑の主張ですが、財源は消費税率10%だそうです。
・名ばかり専門医はなくそう……この主張自体には賛成ですが、今目の前にある医療崩壊に対して、緊切な問題でしたっけ? 読売新聞はそう判断した、ということなのでしょうが。
・安心医療にカネ惜しむな……これまた消費税の↑。本当にそれ以外に選択肢はないのかな?

 かつて「医局制度は封建的」と否定していた人びとがあちこちにいたと思うのですが、讀賣の提言は、封建時代どころかそれより前、公地公民の律令時代に戻る気まんまんみたいですね。「政府の管理下にすべてを置けばぜ〜んぶ解決」ですか。「国家が人民の福利を管理する」という点で、なんだかソ連(死語)が理想とした制度みたいです(あるいは強制配置という点では、中華人民共和国で文革の時にあった「下放」や「はだしの医者」も私は思い出します)。ところで「お前はこの科で仕事をしろ」「お前はあそこに住め」と国が各医者に命令する法的根拠は、どの法律に求める気なんでしょうねえ(医局の命令だったら、会社の人事異動に準じて考えられますが、それだって無制限の異動は認められていません)。「憲法違反だ」という訴訟に耐えられるかな?
 でまあ、その国営医療が始まったとして、それで上手くいかなかった場合に(地域医療で困ったことが大々的に起きた場合に)、読売新聞がどのような「責任」をどのような方法で取るのか、もあらかじめ明言しておいていただきたいと思います(計画が必ずしも計画通りには上手くいかないことが多いことは、まっとうな社会人なら誰でも実感しているはずです)。
 医者は自分の医療行為に対して責任を持ちますし、政治家は政策に責任を持ちます(持たないこともありますが)。で、新聞は、天下の公器なのですから、まさか口からでまかせの言いっぱなしということはないですよね。

 そうそう、私からも一つ提言が。「新聞改革」です。
 日本に似たような全国新聞が三つもあるのは資源の無駄遣いですから、「新聞過剰」対策のための公的機関の創設を緊急提言します。目標は全国新聞社の33%削減。検討項目は「誤植の多さ」「ニュースの正確さ」「間違えた場合の謝りっぷり(「過去」の精算)」「新聞勧誘が倫理的か」などです(「政治的立場の明瞭さ」もいれます? 「勝ち馬に乗る」以外では「政治的中立」なんてあり得ない、と私は思っているものですから)。さらに新聞社は「今よりももっと内容が濃くて読むところが今より多くなってすべての読者が楽しめる紙面」を読者に提供するべきでしょう。そのための「紙面調査委員会」の早期の設置も求めます。
 全国新聞が2社になれば、経費は増えずに売り上げが単純計算で1.5倍になりますから、新聞の値段を3割は値下げさせることができます。これは国の指導によって行います。この「新聞(社)改革」は、知的にも娯楽的にも経済的にも、全国民に大いなる利益をもたらすことでしょう。


※「」のおまけ:真っ赤な嘘、赤っ恥、赤字……いろいろな言葉がありますね。そうそう、「このアカ!」と言ったら今では共産主義者への蔑称ですが、19世紀までのイギリスだったらトーリー党(保守党の前身)とホイッグ党(自由民主党の前身)のどちらか(たしかトーリー党だったと私は記憶しています)のシンボルカラーが「赤」だったため、「アカめ!」は、私の記憶が確かなら保守主義者に対する蔑称だったはずです。言葉は変遷し人の立場も変遷するのに「蔑称は蔑称のまま」というのは大変面白いものです。


固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)