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2008.09.28 21:16 |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 2

 医学生の就職活動

 医療系のニュースで、「医療に対する姿勢」の点で現在一番レベルが高いのは、いわゆるマスコミではなくてキャリアブレインだと私は思っています。といってもあまり熱心な読者ではありませんが。
 9月26日付けのCBニュースでは「記者のこぼれ話」として「東大医学部生が就職活動としてある有名な外資系コンサルティング会社を訪れていた。その人数は25人(定員の1/4)」という話が紹介されていました。

 もしこの話が本当なら、医学生が「医師になる以外の道」を模索し始めている、ということになります。ちょっと先が見える人間には現在の医療の世界はちっとも魅力的には見えない、それなら自分の能力が生かせてそれが高く評価される世界へ、というのもわかる気はします。でもやはりちょっとショックです。私が学生の時には「医師になる以外の道」は、模索以前に想定さえしていませんでしたから。
 「やる気のない人間は来なくて良い」と腹をくくるのも一つの案ですが、よその世界にも通用する実力を持つ人材を確保できるだけの魅力を医療の世界に、という工夫もなんとかできないものでしょうか。医学生が見放すということは、医療崩壊が根っこから進行することになってしまいますから。

 おっと、この話は「続報」が知りたいですね。就職活動は活動として、実際に卒業生のうちからどのくらいが医師にならなかったか、のデータです。



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2008.09.28 07:37 |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 2

 振り込め詐欺

 先日同僚のドクターが「変な手紙をもらった」と見せてくれました。ある学会から来た「論文の掲載料を振り込め」という手紙です。その学会は実在しています。でも問題が。そのドクターはその学会に論文を投稿したことがありません(そもそもそこの学会員ではありません)。そして文面が怪しさ爆発。「論文の掲載料を払え」と言うのに、雑誌の名前・何巻の何号なのか・論文のタイトル・掲載年月日などの情報が全然ありません。お金だけはしっかり数字が書いてありますが。つまりこの手紙を日本語に翻訳したら「あわて者やうっかり者は、さっさと銀行に入金しろ」です。銀行口座の名義は、学会の「前」会長、ということになっています。わはははは。しかし銀行は、こんな怪しい口座開設でも、平気で引き受けるんですねえ。

※論文掲載料というと、「学会誌に論文を載せるのにお金がかかるのか」と驚く人がけっこういて、こちらが逆に驚きます。昔は雑誌によっては掲載料は無しのところもあったのですが、最近はどこも懐が苦しいらしく、投稿して論文審査が通って掲載が決まったら、数万円〜十数万円の掲載料を振り込まなければならなくなりました。もちろんその場合、どの論文の掲載料かはちゃんと事務局から通知がありますし、振込先も「前会長の学会名義の口座」なんて変なものではありません。私は不勉強者で、この5年くらいは論文を書いていませんが、その原則は今でも変わっていないはずです。


 私も医師として「振り込め」の手紙をもらったことが(記憶にあるだけで)二度あります。一度は「セクハラをしているだろう。内部告発すると言っている被害者の証言を押さえてやるから金を払え」。わははと笑って、まずは院内に見せびらかして歩きました。見た人は皆笑うか「セクハラ? 脅す相手を間違えましたね」と言ってくれるか、でした。私はセクハラをしていないことだけには、自信があるのです。だけど、セクハラをやりまくっている人は、ぎょっとして「あいつか、それともこいつか」と疑心暗鬼になってついうっかりお金を振り込んでしまうかもしれませんね。おっと、筋金入りのセクハラ野郎は「あれはスキンシップだ」くらいの認識でしょうから、逆にこの詐欺には引っかからないかもしれません(ついでですが、私は職員への「スキンシップ」もやりません)。
 受験シーズンに「医学部の裏口入学の枠が余っているからご紹介」という手紙が届いたこともありました。これまた見た瞬間「わはは」です。そんなものを不特定多数に紹介したら「秘密の裏口」にならないじゃないですか。金だけ取って逃げるつもりであることは明々白々です(しかもこの場合、警察に「詐欺にあいました」と言いに行きにくい)。紙面にはなんとも頭の悪い日本語が並んでいて「こんな文章を書く奴に自分の子どもの将来を託したいなんて絶対思わないぞ」と内容を吟味する前にまず拒絶感を感じましたが。また、「医者の子どもは医者になりたがっている」という決めつけも気に入りません。

 どちらも速攻で警察の生活安全課に手紙の現物を届け、県医師会の事務局にも知らせておきました。

 そうそう、セクハラをしない私の子どもは、文系です。詐欺師の皆さん、悪しからず。(私は親の意向には無頓着に自分がなりたいものになりましたから、私の子どもも親がなりたいものではなくて自分がなりたいものになればいいのです)


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