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2008.08.15 07:30 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 2

 暴力

 家庭内暴力はDVと略されます。かつては「家庭にそんなものがあってはならないのだからあるわけがない」と言われていた時代もあったそうですが、子どもに対する暴力や虐待の実態が明らかにされ、ついで、配偶者間の暴力も“発見”されてしまいました。それでもアメリカでは「まだ実態は充分明らかになっていない」と言う人がいるそうで、その根拠は「『男→女』に対して『女→男』の暴力件数が異常に少ない」ことだったりします。たしかに「男らしさ」が社会共通の価値観だと「俺は女に殴られた」とは言いにくいでしょうから、その実態が隠れてしまいがちではあるでしょうけれど。
 ともあれ、何かの略称が説明抜きで社会に行き渡るということは、「その“何か”」が社会で広く認知されたということです。それはそれで良いことなんでしょう。認知がなければ対策も立てられませんから。(「そんなものがあるわけがない」「あってはならないからないはずだ」と有無の確認もしようとせずに決めつける態度からは、私は心理学的に「否認」と呼ばれるある種の防衛機制が機能していることや心理的に不健康な状態であることが想像できます)
 日本でも、子ども・配偶者のDVはわりと広く認知されるようになってきています。「病気の老人は自宅へ」が政府の基本姿勢ですから、次は介護場面での要介護者への暴力・虐待が広く認知される順番でしょうか。暗然たる予想ですけれど。

 さらに暗い想像もしておきましょうか。患者(またはその家族)による診察室内暴力です。これも現在は「あったらニュースになる」珍しいものですが、将来たとえば「CV」なんて略称で気軽に呼ばれるくらい“ポピュラー”なものにならなきゃ良いんですけどね。「今月のCVは昨年同期に比べると20%も減少しました」なんてニュースは(減少したのは良いこととしても)聞きたくはありません。


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