「規制大好き」の厚労省は、当然のように処方日数も制限します。現在は向精神薬が規制されていて他の薬は基本的に処方日数の変な制限はありませんが、かつては内服薬・頓服薬・外用薬それぞれ別々に厳しい規制があり、それに違反したら即座に「不正請求」としてレセプト保険点数の削除という鞭がふるわれました。
その昔ハリホットという湿布薬がありまして(今もあるかもしれません)、一袋に小さい湿布が42枚も収められていました。全身が痛い老人が両肩・腰の両側・両膝にそれぞれ貼ったら一日6枚、その1週間分(週に1回きまった曜日に受診)、という計算で作られた薬でした。ところが昭和の末期にこれを私が出すと、ある日突然レセプト審査で「12枚分過剰投与である」として支払いを削られました。当時外用薬は「5日分」しか出してはならないという規則があり「6(枚)×5(日)=30。42ー30=12。したがって12枚分は減らして処方するべきだったのに、この薬漬け医者め、罰してやる!」というわけです。
ということは、密閉されている袋を開けて12枚抜き取って患者さんに渡して「湿布が欲しいのなら5日後にまた来てね」と言うか(でも、その抜き取った12枚、どうしたらいいです? キープしておいて次回受診時に「はい、これはあなたの分」と渡すのかな)、42枚丸ごと渡して12枚分のコストは医療機関が泣くか、どちらかを選択する必要がありました。(実際には5日ごとに来院願う方が病院は儲かります。湿布の枚数は結局同じですが、再診料を7日ごとよりもたくさん頂けますから)
……だけど……「42枚を袋に詰め(て販売す)る」規格は厚生省(当時)が認可したものなんですけどねえ。「42枚まとめて販売することは許す。でも処方はしてはならない」とは、どの口がそんなことを言うのか、と当時思いましたっけ。
訂正。当時思っていた(過去形)のではなくて、現在でも思っています(現在完了進行形)。
※現在でも保険薬の湿布で一袋5枚の規格のものは、当時の規制の名残かも、と私は思っています。
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