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 今でもかぶっている施設はゼロではないとは思いますが、つけているのが“常識"だった20世紀とはみごとに様変わりです。少なくとも私が見聞する範囲内では、ナースキャップを頭につけているナースはほとんど存在しなくなりました。

 以前私が勤務している病院がナースキャップを廃止したときの理由は「不潔」でした。ナースキャップはそうそう洗うものではなくて常に髪の毛に接触しているから意外に汚れている、というのです。さらに、いろいろなものにぶつかる・つける手間(時間)が惜しい・髪や頭の地肌が傷む(ピンでがっちり留めるから)という理由も挙げられていました。見た目のイメージとしては非常にポジティブなものですが、実際に“運用"する立場からはいろいろ不便なことも多かったようです。

 私は古い人間なので、今でもついつい「看護婦さん」と言ってしまいますし、そのとき脳裡には白衣とキャップをつけた「白衣の天使」のイメージが浮かんでいます。しかし「看護婦=白衣」という“方程式"そのものも絶対ではありません。「看護婦」という職業が成立した時代、クリミア戦争や南北戦争での看護婦が現在のような形の白衣とナースキャップを身につけていたとは思えません。そういえば日本でも、日赤の従軍看護婦は現在の防災服のような制服を着ています。
http://www13.ocn.ne.jp/~seiroku/jyugunkango.html

 最近は「白くない白衣(「カラーワイシャツ」と同じで、厳密には日本語として成立していませんね)」を着ているナースも増えています。さて、そのうちに「白衣の天使」も死語になってしまうのでしょうか?

おまけ)阪大の看護婦白衣(とキャップ)の変遷
http://www.hp-nurse.med.osaka-u.ac.jp/graffiti/uniform.html
明治時代にはまるでコック帽だったのですね。


 そうそう、看護学校では戴帽式が非常に重要な儀式だったはずですが、今はどうしているんでしょう? 昨年来た実習の看護学生はキャップをかぶっていなかったと記憶しているのですが、重要な儀式ですから式だけはするのかな?


余談:看護師は大体の施設で、ヒラー主任ー病棟婦長(師長)ー看護部長、と職階があります。昔はそれを見分けるのに一番便利だったのがナースキャップでした。施設によって差がありましたが、キャップに線などを入れて一目で「この人は婦長」とかわかるようにしていたところが多かったのです。今はそれがすぐにわからないので、ちょっと不便になりました。


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