今の子どもたちが飲んでいる薬を見ると、私の子ども時代とはずいぶん違うと感じます。何より美味しそう、というか、試しに実際になめたら甘くて、渡辺ジュースの素を思い出しました。小児用薬のラインナップを見たら、シロップとかドライシロップとか、これでは本当にお菓子みたい。ただ、じっくり味わうと甘さの奥に薬の苦さを感じることはできるので「ああ、やっぱり薬なんだ」と確認はできます(別にわざわざ確認する必要はありませんが)。
私の子ども時代には、薬は苦いものでした。受付で中をのぞき込むと、看護婦さんが大きな瓶から薬匙で慎重に粉末を取り分けて重さを量っては乳鉢で混ぜ合わせるのが見えました。で、薬包紙がずらりと並べられるとこちらはがっかりです。苦い粉薬を飲まなきゃいけないのですから。しかし、そこで小さなガラス瓶が出てくると少し嬉しくなります。甘い水薬が飲める、ということですから。今にして思うと、「水薬だから甘い」ではなくて「単シロップを加えてあるから甘い」だったのですが、子どもにその区別はできません。
そういえば当時は、粉薬の場合「良薬は口に苦し」と親に呪文を唱えられながら飲んでいましたが、今の親はどんな呪文を唱えているのでしょう?
そうそう、薬包紙の折り方を忘れていたのでネット検索をかけたら、ちゃんとありました。
「薬剤師物語」
このページを見ていると、子ども時代に開業医のところでてきぱきと薬包紙を折っていた看護婦さんたちの鮮やかな手つきを思い出します。
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