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2008.04.23 06:51 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  社会・歴史  |  おかだ  | 推薦数 : 1

パンツとアトピー

 先日、学校検診をやってきました。タテマエでは学校医がやることになっているのでしょうが、一人で数百人を診るのは無理ですから、地元の医師会から、開業医も勤務医も仕事の合間に集まって協力するのです。
 高校というものに入るのは、長男の学校行事以来かな、などと思いながら向かいましたが、高校が近づくと別の心配が。私のようにいかにも外見が胡乱な人間がバイクで校門を突破しようとしたら「あやしいやつめ」と誰何されるのではないか、と。いや、被害妄想じゃありません。こんなご時世です。私が住む町内の小学校でも校内に立ち入るにはPTAが配ったリボンなんかをつけなきゃいけないのですよ。かつての日本は「地域に開かれた学校」を目指していたはずなのに、それを妨害したのは、誰?
 いざとなったら、持参のエコバッグから白衣を取り出してそこについている写真付き名札を見せればいいや、と腹をくくります(ちょっと大げさ)。結局、校門に案内の人がいて、何てことはなかったのですが。
 2時間で100人ちょっとを診察したら、さすがに疲れました。チェックしたのは、歩き方・顔色・難聴の有無(小声で指示して従うかどうか見る)・脊椎の湾曲・上半身の体表観察・心肺音の聴取くらいに絞っていたのですが、一言の挨拶でも同じことを百回繰り返すとそれだけで疲れます。新しく発見できた所見としては心臓の機能性雑音を見つけたくらいであとはあまり役には立たなかったのですが……印象的だったのはアトピー性皮膚炎の多さです。一目でわかる全身の人からよくよく見たらの局部的な人まで、何パーセントくらいだろう、とにかく目立ちます。もっと多かったのは、はみ出たパンツ。あれ、パンツ(トランクス?)がでかいのでしょうか、それともズボンを下にずらしてはいているの? ほとんどの生徒でパンツがまるで腹巻きのようにズボンからはみ出ているのです。今の世の中ではあれが格好良いことになっているのでしょうね。でも私は賛同しません。「だらしないぞ」と主張します。オヤジの腹巻きも格好良い、なら我慢しますが。

 昔のことをふっと思い出しました。「マラソン大会前の高校生の検診」なんてのをやったこともあるのですが、男子高校生特有のにおいが立ちこめていてげんなりしましたし、元気いっぱいの心音を次々聞いていたら耳が痛くなりましたっけ。なにより、この検診の意義がわからないのが苦痛でした。タテマエは「マラソンに参加して良いかどうかの判断」なのでしょうが、明らかに心不全症状でもあるのならともかく、目の前に座った人を数秒で「この人はマラソンを走ったら不整脈発作を起こして死にます」なんて判断が聴診器一本だけでできます? そんな検診に時間とお金をかけるくらいなら、入学時に持病などの聞き取りをきちんとすることと運動が負担になっていないかどうか普段の観察を密にしておいた上で、マラソンの時に緊急時に対応できる医師数人とAED複数台と救急処置と搬送のできるボランティアを多数きちんと配備することの方がよほど現実的な解決じゃないかなあ。


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