今日の朝日新聞一面トップは「救急撤退235病院」です。地域の中核的存在である二次救急病院の減少が加速している(2年間で5.6%。2004年以前よりも減少率が高まっている)とのこと。
厚生労働省は喜んでいるでしょうね。「医療費抑制」のために「病院減らし」をさせようとこれまでこつこつと努力していたのが、やっと“成果”となって目に見えるようになったのですから。
※「こつこつの努力」の例
・医療費削減改定をねばり強く繰り返す(さらに、救急などが絶対“ペイ”しないように健康保険制度を作っておく)
・地域医療計画での病床規制
・医学部定員5%削減
・看護師の「7対1」
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070114ik05.htm ……おや、ちょうど1年前の記事ですね。つまり看護師を大きな病院に集中することによって中小病院を人手不足にしさらに保険の支払いを減らして経営を苦しくするための政策です。
さらに「平成の大合併」がそろそろ効いてくる頃です。町がいくつか合併して新しい市になった場合、それぞれが町立病院や町立診療所を持っていたら「市立病院」「市立診療所」が複数存在することになります。これは当然“整理”の対象になるでしょう。(総務省が病院減らしのために合併推進をした、とまでは思いませんが、厚労省への追い風であったことは確か)
問題は、この「救急崩壊」が「医療崩壊」の“初期症状”でしかないということです。体全体が弱ったら一番弱い所から目立つ症状が出てくるように、医療の中でも一番無理をしていて不採算になり易いところに“症状”が出てきているだけで、まだまだ別の“症状”が出番を待っているはずです。「痛みを伴う構造改革」に賛成していた人たちはその「痛み」ですから耐えることはできるでしょうが、私はあんまり痛いのは好きじゃないなあ。「終わりの始まり」でなければいいんですけどねえ。(というか、厚労省はこの「痛み」の先にどんな明るい未来が待っているのかを明示した方が良いんじゃないです? 明確なビジョンを持っているのなら、ですが)
そうそう、「こつこつ努力」にマスコミ操作もあったのですが……これは最近ほころびが出始めましたね。一方的に医療者を責めるのではなくて「国の政策にも問題」と書かれることが少しですが増えてきていますから。
国民にもメディア・リテラシーを持った人がもっと増えてくれたら嬉しいなあ。
コメント
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医療費を削減するなら、予想される結果も含めて国民にインフォームドコンセントをとってからにして欲しいと思います。
それにしても、救急崩壊が政府・厚労省の仕業、ということなら、「たらい回し」の被害者も、国に目を向けてほしいもんですがね...。
やれコーディネーターだとか、看護師の処方権だとか...
厚労省の悪行三昧にもっと国民は目を向けてほしいですね。
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