俺勤務医やってんだけどさ、正直そんなにいい仕事じゃないんだよ。
変な難癖つける患者増えてきてるし。激務だし、この時間もまだ病院にいるし。
その割には勤務医って給料安いんだよね。
みんな開業したり楽な地域に移ったりで、結果残った俺たちの仕事が増えてくんだよ。
でもさ、俺は別にいいやと思って。誰かがやんなきゃいけない仕事なんだし。
誰も褒めてくれないけど、見返りなんて要らない。
目の前の患者さんが良くなって、笑ってくれればそれでいいって、そう思ってたんだ。
同じようなこと言う子が出てるからさ、感情移入しちゃって。
ウロブチだからロクなことにはならないだろうって分かってたけど、
それでも何とかなるだろうってどっかで思ってた。
「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない」
って台詞聞いた時、本当に心が抉られるようだった。
俺もそうだから。
夜中にくだらないことで救急車呼ぶ患者に心の中で舌打ちしてた。
開業していく連中が羨ましくて、憎くて憎くて仕方なかった。
笑顔が見られればそれでいいって自分に言い聞かせながら、自分の境遇を恨んでた。
自分の器の小ささ、厭らしさ、浅ましさ、全部見せつけられたような見透かされてたような気がして
ここしばらくずっと俯いて仕事してた。
9話を見るのが怖かったけど、見てみた。
そっかぁ、さやかダメだったか。杏子も一生懸命だったのにな。
俺もちゃんと困ってる人の傍にいてやれる人間になれるかな。それとも周りを呪い散らす人間のままかな。
診察してると、ふとさやかの泣き笑いの顔を思い出して困る。こんなこと誰にも相談できないからなぁ。




コメント
コメント一覧
人間親切するにも相手を選んだほうがいいですよね。
生活保護の患者さんもみてきましたが、生保は当然の権利、母子加算は当然の権利、それ以上の支給額も当然みたいな態度の奴もいますしね
そのくせ医者が過労死しても自己責任だと小児科医が自殺した某都立病院は主張してたし、こんなモラルなき国ではどうでもいいと考え、グリーフシードを集める日々です
コメントを書く