久しぶりにおすすめの本を書こうと思います。
東洋経済は前々から医療に関して真摯な内容を書いてきましたが、今週号は医療破壊という題名で、医療崩壊についての話題になっています。
私はこの本をすでに読んだので、その上でここに書きますが、
まず、がんセンターの悲惨な待遇を私は問題にしたいと思います。
がんセンターのような国立病院では、レジデントという、後期研修医が、週何時間働こうとも、週30時間分の給料しかもらえず、月給20万程度でボーナスなしで暮らしています。レジデントを終えた医師も、時間外手当はほとんどついていません。その一方で、看護師などのほかの職種は時間外手当がほぼ100%ついています。
まるで、医師は、公務員の看護師や事務員を養う奴隷みたいです。なぜ、こんな待遇が今まで全然問題にならないのか疑問です。
また、週刊東洋経済は、医師に密着取材して、医師の当直時の連続勤務を分かりやすく書いています。しかし、取材を受けた医師の務める病院は、病床数200もない小病院です。ここでの救急患者の数は大病院にくらべてはしれています。読者の皆様は医師の仕事がこの程度だと思わないでもらいたいです。
もっと過酷で、もっと悲惨な環境の医師はいくらでもあります。たとえば、救急当直時の患者の数は、大きい病院なら1日100人超の受診も普通であり、午前3時にはまず寝れません!!寝れたら奇跡!!という病院もあります。そして、翌日も午後6時に帰宅してパーティなんて無理なことも多いのです。当直の翌日も眠い頭を起こしながら連続して深夜まで働かないといけない医師も大勢いるのです。医師の過酷さは想像を絶すると思っていただきたいと思います。
ただし、私の経験上、医師でない人に医師の大変さを言っても、うざがられることが多いし、理解されることは少ないです。それは医師の労働の状況を体験した人がいないからでしょうし、医師は高給取りだと思っているからでしょう。医師なんかより野村証券の支店長のほうがよほど高給です。世の人々は認識を改めたほうがよいと思います。
また、看護師などは医師の味方にはなりません。なぜなら、国立病院の看護師の待遇と医師の待遇は天と地ほどの差がありますし、医師の待遇をよくしようとは看護師たちは考えていないからです。
実際に、大学病院の看護師は点滴をしません。若い研修医が朝からやらされるのです。大学病院の看護師は手術中でも5時に帰ります。手術の後片付けや用意は若い医師がするのです。看護師達には残業代は出ますが、若い医師たちは非常勤公務員だから出ません。そして看護協会が医師の待遇を向上しようと動いてくれたことはありません。
公的病院においては、医師は看護師の奴隷なのです。
医療業界にいない人が、こんな言葉を聞くとびっくりするかもしれませんが、これが歴然とした事実なのです。
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