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真菌症

K.U. / 2010.01.29 03:00 / 推薦数 : 0

70歳代男性。皮膚筋炎に対し,免疫抑制治療を施行していたが,間質性肺炎の合併もあり,呼吸機能は低下していた。感染症,腎機能低下などにより,徐々に全身状態が悪化し死亡,剖検となる。

標本は,感染巣のみられた肺の一部から採取したもので,Grocott染色です。桿状の多数のアスペルギルスとみられる真菌が存在します。臨床的にもアスペルギルス抗体が陽性でした。

赤いスケールが0.1mmですから,菌体のひとつひとつは結構小さいものです。しかし肺野のかなりの部分に,真菌が認められました。

一般人も空気中にある真菌の胞子を吸い込んでいますが,通常の状態では感染巣となることはありません。しかし免疫が低下した状態では,しばし真菌症が生じます(いわゆる日和見感染)。

剖検では,カンジダ,サイトメガロウイルス,カリニなどにもときどき遭遇します。

膠原病や血液疾患に対する免疫抑制治療は,過度になると当然免疫不全を惹起してしまいます。

この症例は抗Jo-1抗体陰性,剖検時の皮膚および筋所見には異常なく,また腫瘍随伴とみられる状況もありませんでした。前述のように間質性肺炎は存在していました。

膠原病の病勢の判断は,臨床症状,理学所見の他,補体価や抗体価などが用いられています。しかし免疫能を評価する明確な指標がなく,そのことが全身管理をいっそう難しくしているのです。

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