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2009.06.21 21:11 |  開業 / 病院経営  |  近隣の僻地医  | 推薦数 : 4

いよいよ北海道に進出

池田町 町立病院を民間委託 11年秋から、東京の法人候補に (06/19 08:09)

 【池田】十勝管内池田町は、町立病院(現80床)を全面改築後の2011年秋から指定管理者に管理・運営を委ねることを決め、勝井勝丸町長は18日の町議会で、全国で医療施設を運営する地域医療振興協会(東京)を候補として検討していることを明らかにした。

 施設の老朽化や帯広の病院への患者流出などによって、町から病院への繰り出し額は05年度の2億1千万円から08年度は3億円に膨らんでおり、「公設・民営」で運営コストなどを抑制。医療専門の団体に運営を委ねることで、医師の安定的確保にもつながると判断した。

 改築後の町立病院は現在ある48床の療養病床を廃止し、一般病床のみの60床とする。

 地域医療振興協会は、へき地医療向上を目指し自治医科大の卒業生を中心に1986年設立。全国40カ所で病院、診療所などを運営している。

 総務省によると全国約950の公立病院のうち、08年度までに指定管理者に運営移行したのは54病院。道内では名寄東病院(名寄市)と、むかわ町鵡川厚生病院(胆振管内むかわ町)がある。

北海道新聞より

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上記の記事が先週新聞に載りました。以前からその話しは聞いていましたが、本当に来るのかなあと思っていました。

でもやっぱりいよいよ来るのですね。

「地域医療振興協会」は自治医大のOBが中心になって運営している社団法人です。

以前から僻地の診療所、病院の運営を請け負い、成功を収めてきました。私もずっとこの組織には興味を持っており、町長にも進言して、H13年頃にコンタクトもとったりしました。今後生き残っていくには公設民営化しかないのではないかと当時思っていました。まずは現地調査が必要ということで400万円の費用をかけて、調査をして、りっぱな報告書が出来上がりました。この報告書がきっかけとして診療所化への道が加速したのは確かですが、結局運営はできないという結論でした。当時はまだ北海道の自治医大のOB会自体がしっかりしていないので、なかなか難しいということをいわれました。それなら初めから調査とかして、400万も取るなよなとは思いましたが、調査自体は無駄にはならなかったので、まあしょうがないかと思っていました。結局は儲かりそうもないと思ったのでしょうか。

群馬の六合村温泉医療センター、岐阜の旧久瀬村の北西部地域医療センターなど、私も見学に行かせていただきましたが、診療所+老人保健施設+温泉施設で地域包括ケアを行い、しかも経営もかなりよく、地域医療をやっていた我々にとってはお手本のような存在でした。とても質の高い地域医療が行われていました。

その後だんだん大きな病院の運営委託を受けるようになりました。僻地に医師を派遣する以上、都会に基地的な病院を持って、医師を育て、地域に派遣するというビジョンはとてもよい方向性だと思っていました。しかし、だんだん都会の病院や大きな市立病院クラスの病院ばかりの運営をどんどん手がけるようになりました。

私が外から勝手に見ているだけで、内部のことは分からないのですが、少し方向転換をしているのかなあという感じもあり、一抹の寂しさを感じておりました。

あの長さんも結構この団体には批判的で、自身のホームページで好き放題批判しています。

http://izai2.net/gou.html

http://izai2.net/manin.html

http://izai2.net/ha.html

以前から言葉の端々に感じていた地域医療振興協会への不信が最近ヒートアップしております。

共立湊病院でかなりもめたようですが、もともと長さんの生まれ故郷。ここでこのような問題があって、よけい切れてしまったのではないでしょうか。

今回それでも北海道発上陸ということで池田町が選ばれました。帯広から近いとはいえ、医師が5名という恵まれた環境にあるとは言え、北海道の田舎であることには変わりありません。なんとか頑張って北海道の地域医療の世界に、「これが地域医療だ!」的な素晴らしい展開を期待しています。

今後この病院を足がかりに北海道にも次々に公設民営の病院、診療所が出来てくるかもしれません。

それがいいことなのか悪いことなのかは分かりませんが、現在のところこの団体が運営している施設は共立湊病院以外は引き上げなく、運営もうまくいっています。私も興味深々で経過を見守りたいと思っています。

 

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コメント

コメント一覧

正直、何よりも最初に民営化するのは自冶体病院だと思います。自治労主体の自冶体病院は短期勤務の医師のみが低賃金で、他の事務職は900万円台、退職金が5000万円等で人件費が8割を超え、民間では破綻して居る状況なのに、昨年だけでも2000億円の補助金で生き延びている状況です。しかも、患者数は昨年だけで1148万人も減少して、病棟の4分の1は使われてません。一度、病院を倒産させ、民営化で再生するのが賢明な選択です。都会ではすでに救急の8割以上は民間病院が行ってます。
written by E / 2009.06.22 07:45
コメントありがとうございます。また色々な数字をありがとうございます。とても参考になります。確かに公設民営化したとたんにどこの施設も黒字かそこまでいかないまでもかなりいい線まで経営が改善しています。同じことをやっていてもです。いつも不思議だなあと思います。病床利用率があがる、人件費比率がさがる、委託費が安くなる、材料費が安くなる…、共済組合の退職金積立金がなくなる…。要因は色々とあるような気がします。何よりも職員にやる気が出るということも大きいような気がしています。公がある程度責任を持って不採算の部分は補填して、経営は民が行うというのが理想のように私も思います。この公設民営化の流れは続くと思います。
written by 近隣の僻地医 / 2009.06.22 08:26
北海道の自治医大関連のつながり(所謂"道人会"と呼ばれますが)は,一部の人たちの政治的思惑があり完全に粉砕されています.在学生や研修医を取り込もうと必死ですが,彼らの渡り知らぬところでの不信感は想像を絶する物があり,将来的にもこれが改善されることは難しそうです.

それと深いつながりがありますが,あの団体の考える地域医療というのがよくわかりません.地域医療と言いつつ,例の札幌のベッドタウンに乗り込んで「自治医大北海道医局」みたいな物を作ろうとしたり(多分先述の不信感のため将来的には頓挫すると思いますが),卒業生が派遣されている,本当の地域医療には何の助けも出さなかったり,まぁ意味不明です.卒業生にも理解されないような集団が,地域に暮らす人たちに理解されるとは思えません.
written by クサウラベニ茸 / 2009.06.22 09:07
クサウラベニ茸先生、お久しぶりです。OBでしたね。あの団体は初期の頃の良さはなくなってしまったというのが実情でしょうか。あまりに巨大になりすぎたのでしょうか。ベッドタウンの病院も少し大変な状況になりつつありとは聞いています。長さんも卒業生から支持されていないとHPに思いっきり書いていますね。共立湊病院に自治体が補填して、黒字になった部分も、今回指定管理者を返上したのに、返してくれないくれないらしいですし。私利私欲ではなく、本当に地域医療のことを考えて運営してほしいものです。
written by 近隣の僻地医 / 2009.06.22 12:23
お疲れさまです。

公的病院に勤務する身としては、なかなか耳の痛いコメントが並んでおり恐縮してしまいますね(^^;

確かに公設民営の流れは今後も続くのでしょうね。うまく行く行かないでいろいろ批判は出てくるでしょうけれど。

先生の診療所もまだまだ大変かとは思いますが、頑張ってください。

PS Mさんは先週,やっと退院と相成りました。ありがとうございました。
written by しがない内科医 / 2009.06.22 20:28
しがない内科医様、コメントありがとうございます。自治体病院に勤めておられる医師はむしろ被害者だと思います。給料は安い、忙しい、周りはさっぱり仕事をしてくれない、行政、住民は医療に対して理解がないなど…。だからこそ、皆立ち去っていくのだと思います。公務員に魅力を感じる医師っていないですよね。きっと。そのような厳しい環境の中で頑張っておられる先生方には本当に頭が下がります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
追伸:Mさんのこと、どうもありがとうございました。
written by 近隣の僻地医 / 2009.06.22 23:30
医師不足と言うのは、地方の自冶体病院が大半です。元々、政治家の票田目的に、採算度外視で建てられた病院が多く、この病院を守る目的で、自治労の支持母体の民主党と自民党が珍しく合意して、新臨床研修医制度を改悪して、研修期間を減らし、地方に屯田兵医として派遣する制度が決定されました。外科など、研修するほどの症例も無く、有っても、データーを持って、都会の病院に行くだけです。さらに、バイト先も無く、地方に派遣される医師は悲劇と言うしか無い状態です。
written by 青空 / 2009.06.23 05:16
青空先生、再度のコメントありがとうございます。自治体病院の建設コストの高さは目を見張るものがあります。民間の2倍くらいでしょうか。その分地元にたくさんのお金が落ちるわけで、赤字になっても地域は潤うという変な循環があるような気がします。議会、首長などの思惑がかなり絡んでいますよね。このままではこれからどんどん地方の病院から医師が消えていくのでしょうね。何か手立てがあるといいのですが。医師を増員するだけで解決できる問題ではないですよね。
written by 近隣の僻地医 / 2009.06.23 11:36
ちなみに昨年度まで勤務していた病院は建設費50億円超の豪華病院でした.実働医師数は5人でしたが.仰るとおり,結局は議会と首長の思惑だろうと私も思います.
written by クサウラベニ茸 / 2009.06.23 12:57
50億で医師5名ですか…。なんと言ってのよいのか…。北海道の自治体病院は「道単価(北海道の標準的な単価)」なるものが決まっているようで、そうそう安くはできないと事務の方々は申しておりました。変な話ですよね。だいたい公共工事の入札率は軒並み98%というのもおかしな話しです。
written by 近隣の僻地医 / 2009.06.24 22:48
正直、公的病院の崩壊が無かったら、マスコミも医療崩壊の事すら報道しなかったと思います。民間病院が潰れても、放漫経営、病院や検査機器の過剰投資で潰れて当然の報道しかされませんでしたが、公的病院が潰れる事で医療崩壊の一部でも報道された事は良かった事だと思います。
written by 青空 / 2009.06.27 12:07

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