2008.09.18 07:18 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  近隣の僻地医  | 推薦数 : 2

遊具に潜む罠

雲梯で宙づり、小1重体=ヘルメット引っ掛かる-愛知

9月17日23時31分配信 時事通信

 

17日午後4時55分ごろ、愛知県豊田市広久手町の公園で、同市立小1年の女子児童(6つ)が雲梯(うんてい)で宙づりになっていると、女児の友人が通行人に助けを求めた。女児は近くにいた男性に救助されたが、意識不明の重体。
 県警豊田署は、雲梯の上に乗って遊んでいた女児が下りようとした際、かぶっていた自転車用ヘルメットが棒と棒の間に引っ掛かり、あごひもが首に掛かったまま、高さ140センチ余の地点で宙づりになったとみている。
 調べでは、女児の身長は約120センチ。棒と棒の間は約17.5センチだった。学校から帰宅後、友人3人と公園で遊んでいたという。 

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またしてもこのような不幸な事故が起こってしまったことが残念で仕方がない。悔しい。お子さんがかわいそう。
日本の遊具の危険性が指摘されて久しい。ドイツでは1978年、米国では1981年に遊具の安全基準ができている。日本はどうかというと2002年にようやく安全基準ができた。
ということは、現在公園や学校に置かれている遊具のほとんどは安全基準が出来る前に作られたものである可能性が高いということだ。
事故が起こるたびに責任者探しが始まる。親が悪い、学校が悪い、自治体が悪い…。でもそんなことをしていても解決はつかない。
遊具があるのが悪いのですべての遊具を撤去しようと考える人もいるかもしれない。
これ以上不幸な事故が起きないように最低限まず行うべきは、現在の安全基準に照らしてすべての遊具をもう一度検証しなおすことだと思う。
私も昨年学校保健会で遊具の危険性について講演をした。校長先生方は熱心に聞いてくださり、その後町と交渉し、小学校のすべての遊具のチェックを業者にしてもらった。その結果危険な遊具がいくつかあり撤去している。
安全基準では
「すべての遊具の隙間は 9cm以下もしくは23cm以上でなければならない」という基準がある。
今回のうんていは17.5cmの隙間。基準から外れている。23cmあればおちるだけですんだかもしれないのに。
ちなみに、この基準は頭が挟まって大きな事故が起きないためである。身長120cmの子供の胴体や頭囲を基準にして作られているらしい。
あと以前ランドセルをしょったままうんていで遊んでいて落ちて挟まっておおけが(死亡?)したというケースもあったと思う。ランドセルをしょったり、ヘルメットをつけていたら遊具の基準が守られていても危ない場合もあるだろう。しかしこのことについても学校の授業などでしっかりと伝えたり、注意を喚起する立て札を立てるなどして、しっかりと対策をするべきだ。
そのほか子供は遊具から落ちるということを前提として、遊具の周り180cmは衝撃吸収のための緩衝が必要なこと、高さ75cm以上の遊具は2.7m以上の間隔をあけなければならないという決まりもあるようだ。また遊具の高さにより地面についての基準もある。
たとえば 高さが2mであれば、ウッドチップなら○○cmの厚さなど。基本的にはウッドチップ、細かい砂、軟らかいマットを地面にすべきで、土とかコンクリート、砂利はもちろんだめ。
このように様々な安全基準が決められているのに、現在の遊具はほとんどチェックがされていない。
なんとかこれ以上不幸な事故が起きないように医師としても地域に啓蒙して行く必要があると思っている。

http://www.playsafety.ne.jp/index2.htm

がとても参考になります。是非ご覧下さい。
今回事故にあわれたお子さんがなんとか回復してくれるよう心から祈っています。

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