最近なんとなく更新する元気がなく、ブログは放ってありました。でも今日は気になる記事が出ており少し書いてみようかなあと思います。
今日の北海道新聞には2つの関連した医療関係の記事がでていました。
一つは夕張の救急体制が市立病院がなくなることにより崩れて、搬送先が見つからないことや、遠くまで搬送する必要性が多くなったというもの
もう一つは黒松内国保病院についての記事。ここは北海道内で病床利用率が最低の20%を切っている病院。人口3000人ちょっとの町で2億円の繰り入れをしている。医師2名で365日救急を支えているらしい。北のCOSMOS先生も先日記事をかかれておりました。http://blog.m3.com/northcosmos/20071205/2
院長は毎日のように救急に備えて病院に泊まりこんでいるとのこと。
どちらも診療所化をすると町の救急体制がなくなって、住民に多大な影響を及ぼすということが書かれている。
たしかに交付税が病院時代8000万円ももらっていても、診療所化により710万円になってしまうというのはあまりにもおかしい。病院であれば普通交付税が1ベッドあたり48万円、救急をやっていると特別交付税が1700万円~4400万円入ることになっているようです。
本当に診療所化を国が進めたいのであれば、診療所化をしても救急をしていれば交付税を措置するとか、普通交付税は使っているベッド数に対して行うとか、アメとムチをつかわないと進まないでしょう。
黒松内は大きな病院(倶知安厚生病院)まで1時間かかり、その間に救急を行っている病院は皆無。地理的にはかなり厳しい状況であると思う。それでも年間60件の救急搬送に備えてかなりのコスト、そしてなんといっても2名の医師の負担がかかっているのは事実。
一方夕張は日赤のある栗山まで20分、その先の岩見沢でも1時間以内で行ける。市立病院時代はなんでも救急を受け入れていたようだが、診療所化され、民営化された現在は夕張医師会の各診療所が持ち回りで受け入れたりしてるとのこと。
民営化された夕張医療センターにしても、財政的な補助がない中、救急を全部受け入れますとは言えないでしょう。
私の診療所は公立でもありますし、地理的な問題もあり、救急は全部引き受けています。年間100件くらいの救急搬送、1200件くらいの時間外受診があります。医師3名、看護師13名で、夜勤看護師は救急にも備えて2名体制。少ないスタッフでぎりぎりのところでやっています。入院患者はどんどん減っていて10名以下です。黒松内の数字を見ても人口的に考えると妥当な入院数という感じでしょうか。
赤字は1億を超えていて、交付税は診療所化したことにより、5年間だけ3000万円ほどでているようです(以前は8000万円)。
交付税が切れる4年後が問題です。金の切れ目が縁の切れ目。町から無床化を迫られる可能性は十分にあります。私の地区は合併して人口比から少し弱い立場にありますので。そうなれば場合によっては救急体制を維持することは困難な状況になるでしょう。
黒松内の秀毛先生のおっしゃるように医療というのはインフラと考えてはいけないのでしょうか。どんな田舎でも消防署があって、地域の安心のために備えています。私の地区で言えば2億円のコストがかかっています。火事は年間1件あるかないかです。でも消防が赤字とは誰も言いません。赤字垂れ流しというのはよくありませんが、救急を受け入れている医療機関は消防以上に地域に安心を与えていると思うのですが。
僻地の医療機関の存在価値、使命を考えると、うちのような他の医療機関まで遠い僻地診療所で地元住民の救急に答えられないというのはとてもつらいことです。人的、経済的に限界があるのはわかりますが、それでも救急はやめますとは自分の口からは言えない。しかし、この部分は自分の中で疲弊する要因の上位に食い込んでいるのも確か。なんだか矛盾していますが、いつもジレンマの中でもがいています。
別に辞めて、救急のない病院に移ってもいいのですが、立場上すぐにそのようなことも出来ないし、いま投げ出すのはちょっと無責任な気がする。また医師として救急から手を引くというのは自分の中では納得できない。転職するなら地域の基幹病院もいいなあとついつい思ってしまう(倶知安厚生病院、富良野協会、岩内協会など)。でも大変だよなあとか思う。どこも医師不足で当直明けは休みはないだろうし。地雷を踏むのもこわいし。ここでもジレンマ。
なんだかジレンマばかりで疲れてきてしまいますね。最近の医療情勢、診療所内部のこと、また年齢的なこと(?)もあり、だんだんやる気がそがれているのは確かなようです。
ここでもうひと踏ん張りしなければと自分にムチをうってがんばっています。
星野ジャパンのように熱い思いでいかなければ!
なんだか書いているうちに弱気の部分がでてきました。とりとめのない文章になってしまいました。すみません。
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