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2007.05.27 08:27 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  近隣の僻地医  | 推薦数 : 5

救急体制の脆弱さ

当町は北海道のやや内陸部に位置していて、合併した隣町とは約40キロ離れています。またいつもお世話になっている後方病院はさらに30キロ先になりますので、あわせると70キロ先ということになります。

余談ですが、70キロというと直線距離では新宿→大月、小田原あたりです。東京から筑波は直線距離で50キロくらいですので、道なりに行けばだいたい70キロくらいになるのではないでしょうか。

話しをもとに戻します…

合併した隣町にも病院はありますが、常勤医が1~2名の小さな病院です。救急体制は旧町の境界線が基準となっています。ということは中間地点より1cmでもこちら側で急患が発生した場合は、当診療所に救急搬送されます。わざわざ20キロの道のりを当診療所まで戻ってきて、その後70キロ先の後方病院まで転送ということもあるわけです。旧隣町との中間地点の場合は、あちらの病院に搬送した方が効率がよいと思われ、合併後に消防署長などと協議しましたが、「直近の医療機関に搬送するのが原則です」の一点張りで、先に進みませんでした。結局合併後も同じ救急体制で救急を受け入れています。その間、隣町の病院の医師不足が深刻となり一時的に救急受け入れを停止したりということもあり、救急搬送については従来通りにするしかないような状況になっています。いずれにしましても当町の救急体制を考えると、結局はどちらかの病院か診療所にまずは搬入せざるを得ません。ということは夜間、休日などは当直医1名、レントゲン技師不在、検査技師不在、看護師は病棟のナース2名程度という体制ですべての救急患者さんに対応しなければなりません。何が来るかわからない状況で、この体制は非常に恐ろしいです。町内には大きな国道が2本走っており、大きな交通事故もしょっちゅうあります。いっぺんに5人とか運ばれてきてしまうこともあります。多発外傷などの重症患者さんが一度に運ばれると本当に現場はパニック状態です。もちろん近くに住んでいるナースや医師を呼び出すこともありますが、町外に住んでいる方も多く、そう簡単ではありません。この間も11人が一度に運ばれてきました。重症者は少なく、ちょうど日中で3名の医師プラス研修医がおり、なんとか対応はできましたが、これが夜間や休日だったらと思うとぞっとします。救急ヘリも時々利用しますが、平日の日勤帯のみの対応となりますので、お願いできるケースは限られます。

僻地の救急体制って、だいたいどこの町もこんな感じになると思います。少ないスタッフ、遠い後方病院がストレスになります。さらに後方病院に転送するときも電話でいやみを言われたりすることもあり、これもまた大きなストレスなのです。だから暇な当直でうれしいなあと思っていても、いつ修羅場になるかはわかりません。こんな体制の当直を3名の医師で順番に担当してるわけですから、それなりにストレスが蓄積してきます(他と比べればまだいいほうかもしれません)。何事もないことを祈りつつ、あと残り24時間の週末当直をしたいと思います。

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