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(つづき)
ZocDocの医師に提供する付加価値・ビジネスモデル
これだけの価値を与えてくれるZocDocに対して、患者さんはどれだけの対価を支払わなければならないのでしょうか。驚くべきことに無料なのです。
ZocDocのビジネスモデルは患者さんから利用料をとるのではなく、そのサービスに登録した医療機関・医師からサービス料を徴収するというモデルをとっています。
医師一人当たりで月額2万円の料金なので決して安くはありませんが、登録する医師・医療機関が急増しています。
では医者に対してはどのようなベネフィットを与えているのでしょうか。
一点目は患者数の増加です。月額2万円の料金は、患者二人分の増加による収益でカバーできるコストです。
ソースは明らかではありませんが、ZocDocを活用している医者は、活用していない医者と比較して、月間で平均約100名多くの患者を診療しているとの記載がありました。ZocDocが予約の空いているスロットを効率的に発見し、患者さんに提示するので、医師の稼働率を上げることが出来るのです。
二点目は効率の改善です。医療業界は他の業界と比較して、もっともIT化の遅れている業界です。いまだに予約は紙の伝票でやっている医療機関が多く見られます(これは日本でも同様でしょう)
そういった医療機関にZocDocがITインフラを導入することによって、看護師や事務員の作業効率を改善することが出来るのです。
これまでの歩み
ZocDocは2007年にMcKinseyのコンサルタントであったCyrus Massoumiが着想したビジネスです。
コンサルタントで飛行機出張が多かったMassoumiが、飛行機の圧差で副鼻腔炎のような症状を起こしたときに、出張先で医療機関を見つけるのに苦労して結局3日間受診できなかったことがきっかけになりました。
レストランを予約するのにも、家電製品を購入するのにもオンラインで出来るのに、医療機関受診だけがアナログなやり方なのかと。
そこからオンラインで医療機関の検索・予約が可能なサービスをスタートさせました。
当初はNYの歯科医限定でサービスを始めていたのが、現在では6都市で展開し、月間70万人のユニークユーザーがいるようです。
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米国でZocDocと呼ばれるNY発のヘルスケアITベンチャーが注目されています。
Goldman SachsやKhosla Venturesなどからファンドレイズを受け、現在の企業価値は$700mil(約550億円)の評価を受けています。
創業から4年でこの規模まで大きくなったのは、最近のヘルスケアベンチャーではあまり類をみない成長速度です。
ZocDocサービスの概要
ZocDocは簡単に言うと病院・医者版の食べログ(オンライン予約機能つき)のようなサービスです。
例えばニューヨークでものすごく腰が痛くなって、それで病院に診てもらいたくなったとします。
患者さんは今まででしたら、どこに腰痛を診てくれる病院があるかを自分で探して、どの病院が良さそうなのかをなんとなく検討をつけ、自分で電話をかけて予約をしなければなりません。
アメリカの場合だと保険によって受診できる医療機関は違いますし、予約を入れられたとしても2週間待ちなどはざらです。
一方ZocDocを使用する場合、、、
まずはZocDocのウェブサイトもしくはモバイルアプリを立ち上げます。診療科(この場合は整形外科)、地域を限定するための郵便番号、保険を指定するだけで、食べログのレストラン一覧と同様に、候補の病院や医師の一覧が出てきます。
さらに今までに受診した人たちのその医師に対しての評価を見ることができます。
これまた食べログでレイティングやレビューが見られるのと同様の機能です。
さらに空き状況を検索し、予約までをオンラインで済ませることが出来ます。
ZocDocの患者さんに提供する付加価値
患者さんに対しては大きく二つの価値を提供しています。
一点目は、「アクセスの改善」。アメリカの場合は特に保険によってかかれる医療機関が異なっていたり、すぐに予約が取れなかったりとアクセスに課題があります。そこにZocDocが介在することで、患者さんはストレ
スなく医療機関の予約を取ることができます。
二点目は「情報の非対称性の改善」。
医療以外の世界では、サービスの受け手は、サービスや商品の質の評価をあらかじめ知った上で、どのサービスを享受するかを選択します。
一方医療の場合は、医療の質に関する情報を医療提供側が握っており、サービスの受益者である患者サイドにはほとんどありません。
したがって、患者はどの医師が優れているという情報を得ることが出来ないので、どうしてもランダムな選択に頼らざるをえません。
ZocDocは患者さんの口コミ評価を集積することで、患者さんがある程度の情報を持った上で選択をする手助けをしてくれます。 (つづく)
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