青木省三著:岩波書店 2000円+税:2005年
本の題名が気に入ったので買いました。 青木省三先生は今、川崎医科大学の教授で、思春期青年期の臨床精神医学が専門です。
教授らしからぬ、ざっくばらんな表現で、内容もざっくばらんな感じです(多分、性格もざっくばらんな方なのでしょう)。この本の中の青木先生の主張にほとんど賛成です。 この本で、紹介されているエーリヒ・ケストナーの「飛ぶ教室」は手に入れて、今から読もうと思っています。先に、エーリヒ・ケストナーの絵本「動物会議」を読みました。この本は有名だけでなく、実際読むと面白く傑作でした。
青木省三先生の本の主旨は本の帯のごとくです。 とても、要約とか、感想など私には難しいので、印象に残った箇所を少し抜書きします。
「・・・。良くなってくる患者さんのお話を伺うと、昼寝や居眠りが気持ちよくできるようになっている人が多い。・・・」 「・・・キレルという言葉は、・・・否定的に捉えられやすいが、キレルことが出来るようになったと考えたほうがいい場合や、過度な負担に対する安全弁を作動させていると考えたほうがいい場合も少なくないように思う。」
「・・・自己中心的というのは、・・・、自分の考えや感覚を大切にできるようになったということであり、・・・、個人主義が根付き始めているとも考えられる」。 「私は、人格障害という診断は出来る限り使わないようにしている。その理由の一つは、身体医療で『体質』を治療の対象にしないことに似ているかもしれない。・・・」
「境界性人格障害という診断は出来る限り慎重にするようにしている。その理由として、第一に、境界性人格障害な側面は大なり小なり人間の中にあるのではないかという素朴な思いがあるからである。・・・」 「発明家のエジソンは落ち着きが無く多動で、学校で叱られることが多かったようだ。・・・。そして、その子どもを見るとき、『さまざまなトラブルを起こす子』と見るよりも、『いろいろなことに興味をもつ好奇心旺盛な子』と見る方が、同じように見ていても気づくものは違ってくる。・・・」
「このような(PTSD)グレーゾーンの体験の場合は、外傷になるといる面と心の糧になるという面が実は表裏一体であると捉えておく必要がある。・・・」 「・・・子どもをめぐっての親との話し合いというものは、将来の子どもの姿がどのようなものになるかを共同で想像していく過程のようなものではないかと思う。」
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