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長嶺敬彦著:医学書院:2400+税:2006年発行

 

 「目から鱗」的な本でした。

 この本から特に印象的な記述を以下に少し紹介します。

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 第二に、統合失調症を患うことで、社会・家族との間で出生じる軋轢は偏見(スティグマ)につながります。・・・第三に、患者さんは抗精神病薬によって身体に現れる『副作用』と戦わなければなりません。・・・これらをThird Diseaseと名付けました。

 カナダのKapurと言う研究者は、大脳の線条体において65から72%のドーパミン受容体が塞がれたときに、副作用を起こさず、しかも抗精神病作用が得られるということを実験により示しました。

 アリピプラゾールはドーパミン活性を常に30%程度に安定化させるので、ドーパミン系安定化作用(Dopamin system stabilizer)を持つといわれています。

 QT延長とは心電図でQTc440msec以上をいいます。・・・QTc500msec以上の人も数%はいますが、さすがにその場合は抗精神病薬を減量するか、変更をお願いすることになります。・・・心房細動になることがあるからです。

薬物相互作用で特に問題となるのは、三環系抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、マクロライド系抗生物質、抗真菌薬です。これらの薬と治療上併用するときは、心電図をとるのが好ましいのです。

その発生する場所から、精神科で見られる肺動脈血栓塞栓症に対して『隔離室症候群』というあだ名をつけてみました。

PETを用いたデータでは、線条体でのドーパミン遮断が78%を超えると錐体外路症状が出現すると言われています。これはおおよそ、クロルプロマジン換算量で400から600mgです。

  

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