仙台での保険医協会医療研究集会で、私にとって一番良かったのは、10月11日の元朝日新聞社記者の伊藤千尋さんの講演です。演題は「人が活き活きと生きる社会―特派員が見た世界から」です。絶断片的ですが、印象に残った伊藤千尋さんの話を列挙します。
1)キューバの歓迎集会では、3人の子供が次々と歌うだけだった。偉い人の堅苦しい挨拶が何も無かった。キューバの人は、歓迎とは、共に楽しい時間を持つことだと思っているらしい。
2)ニカラグアでは、12才の少年兵が最前線で自動小銃を持っていた。平和で安心して勉強が出来るようになるまで戦うのだと・・・
3)コスタリカには平和憲法があり、実際軍隊をもっていない。アリアス元大統領が、周りの国の内戦を話し合いで止めさせたことなどで、1987年にノーベル平和賞を受けた。ニカラグアを訪ねた後なので、子供たちがカバンを持って町を歩いている姿が印象的だった。元大統領カラカス氏は自分の退職金で、国立公園にエコツアーのために沢山のエコロッジを作った。伊藤千尋さんがそのロッジを訪ねたとき、迎えにきてカバンを持ってくれたのがなんと元大統領カラカス氏で、小雨が降っていたので、傘をさしてくれたのが元大統領夫人だった。
4)1989年東欧革命が起きた。その時、チェコに居て30万人の祝賀集会に出食わした。皆が長い時間国民的人気歌手マルタの歌(ヘイ、ジュードなど)を感動して聞いていた。彼女は反政府的な発言を止めないので、27才の時、歌うことをとうとう政府に禁じられてしまった。そして20年後、やっと47才の今日、歌うことが出来たのだという。
5)9.11以後、アメリカは戦争ムード一色で、大統領に戦争開始の権利を一任するという法律の提案に対して、反対したのは唯一人下院でバーバラ・リーだけだった。彼女の支持者だった人も、ほとんどが彼女を非難した。しかし、彼女は逃げるのではなく、集会で根気よく説明して廻った。そして、1年後の選挙では、圧倒的に勝利した。
6)ボリビアで政府が水道の民営化(日本の小泉総理のようなやり方で)をして、水道事業をアメリカの資本がやり、水道代が何倍にもなった。大規模なデモが起こり、収拾がつかなくなり、また国営に戻された。そのときのデモの指導者が現在のボリビアの大統領である。
7)サンフランシスコの図書館は非常に立派である。一人の本好きの老婦人が、小さいとき1冊の本を買ってもらったことが一番嬉しく、ぼろぼろになるまでその本を読んだ。このような楽しい経験を多くの人にして欲しいと、募金をして立派な図書館を作ろうと呼びかけたら、40億円も集まった。この図書館では、黄色いリボンをつけたボランティアが多く働いているとのこと。
8)群馬県で、「九条と着物を使う会」の木村さんは年中着物を着ている。桐生は着物で有名なところだが、今頃着物を着る人が少なくなっている。そこで、憲法九条も桐生織物も残したい素晴らしいものだから、いつも着物を着て、九条を使おうと訴えている。
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はまあるき