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こんばんは。
気になった記事を見つけたので。
ネタ元はssd's diary様から
北上市の旧県立北上病院(現県立中部病院)で直腸がんの手術を受けた同市の男性(68)が、不適切な治療で術後の容体が悪化したとして、同院を管理する県と執刀した男性医師に1000万円の損害賠償を求める訴訟を盛岡地裁に起こした。提訴は09年12月11日。
訴状によると、男性は07年7月30日と同8月1日、同病院で直腸がんの切除手術と人工肛門(こうもん)造設手術を受けた。だが、間もなく腹部が化膿(かのう)して、熱が出た。転院した同市内の病院で化膿部分を取り除く手術を受けた際、腹部から体内に吸収されず感染症を引き起こすリスクの高い「非吸収糸」が見つかった。このため、容体が悪化し、男性医師らが術後も有効な治療を行う義務を怠ったと主張している。県医療局の田村均次局長は「適切な治療を施しており、医療過誤はなかった」と談話を発表した。【宮崎隆】
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あいかわらず、記事からは詳細がわからないので何ともいえないのですが・・・。
最近は手術部位感染(SSI)の予防のため、体内に残す糸は数週間で吸収される「吸収糸」を用いることが推奨されていることは確かです。
しかし、僕が大学で勉強していたときがちょうどそれが言われはじめていて、外科のドクターの中でも吸収糸や非吸収糸を使う人で分かれていました。
また今でもいろいろな理由で「非吸収糸」を用いることは良くあります。
少なくとも「非吸収糸」を用いてSSIを生じたとしてもそれは手術の合併症の一つであって、医療過誤と呼べるものではないでしょう。
吸収糸を用いていても感染するときはするし、非吸収糸を用いていても感染しないときはしないからです。
吸収糸、非吸収糸を用いるかはそのときの医師の判断によって決められるべきであって、必ずしもそうしなければいけないといったものではないと考えます。
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と、まあ、マジレスしてしまいましたが・・・。
この記事でおかしなことは、「うみを出す手術をした」にせよ、損害賠償額が1000万円ってどういうことでしょうか。
少なくとも原告は生存しているようだし、普通に考えてその手術では後遺症が残るようなものではないと思われますが、それに対して10000万円の損害賠償って・・・
弁護士もその損害賠償とれると思って依頼を受けたんでしょうか、それとも本人訴訟?
ちなみに、「非吸収糸」の絹糸1本、数十円。「吸収糸」、1本数百円~数千円。
手術で使う材料で糸などの材料費は手術の報酬に含まれません。
全部病院の持ち出し。
だから、僕たち外科医は一本の糸で数回結紮したりして糸の使用を節約したりしてます。
全て絹糸でやれば、手術の材料費5000円ぐらいはうきそうです。
でもそんなことしません。
だって、感染したら、やっかいなことは、外科医ならみんな知っているから。
1000万の損害賠償請求されたら嫌だからというわけではなく、手術していると感染は本当に嫌なんです。
できることなら感染のリスクは極力回避したい、そう思っているから、「非吸収糸が感染の危険性を上げる」という報告を信頼している医師は少々値段が高くても吸収糸を使うのです。
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この記事を書いた人は責任を持ってこの裁判の経過を報告してくださいね。
だって、これで病院敗訴ならば、「手術で体内に残る糸は非吸収糸を用いてはならない」っていう、JBM(Judgement based medicine)が完成しますから!!
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今年はこの報道が少ないなと思ってググっていたらやっぱりたくさんありました。
亡くなった方のご冥福をお祈りします。
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1月6日7時56分配信 産経新聞
最終更新:1月6日7時56分
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ところでこんにゃくゼリーで窒息死してマンナンライフが大変なことになった件はどうなったんでしょうか。
もちで高齢者が亡くなるのはしょうがないんでしょうか。
もちを86歳に与えた老人保健施設は批判されないのでしょうか。
施設で地元の大学生が入所者につきたての餅を配ったという美談もありましたが、こんにゃくゼリーともちとの違いを教えてください。
あいかわらず、報道のダブルスタンダードには嫌気がさします。
>「飲み込む力が弱っている高齢者では餅は焼くか小さく切ってから食べるように」
焼いても少し噛んだら軟らかい餅になるでしょうが。
小さく切っても3つ4つ一気に食べれば大きな餅になるでしょうが。
噛む力と飲み込む力が弱っている高齢者は餅などは食べてはいけません。
いつもはおかゆや軟らかい食事しか食べていない人に「お正月だけは特別だから」といって餅をあげてはいけませんね。
と、消費者担当大臣様おっしゃらないかしら。
そしたら、ちょっと見直すかも。
でも餅が食べられない正月はやっぱり味気ないですよね。
といいつつ、餅の食べ過ぎで3kg太ってしまいました(昨年3kgやせたのに・・・)。
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こんばんは。
先日当直だったのですが、そこでの話。
その日は二次救急当番だったので救急車ラッシュ。
救急爆撃雨あられでした。
骨折、多発外傷、脳出血、インフルエンザ、肺炎、精神疾患、頭部挫創、腸閉塞etc・・・
外科の患者さん(例えば虫垂炎や腸閉塞など)で朝まで待てる人で入院しなければいけない人は、病棟に入院させておいて、空いているときに指示を出しに行くなんて事をしていました。
そのため、簡単な指示だけ出して、あとは次の日の朝にちゃんとした指示を出したりなんかもよくあります。
まあそんなこんなでなんとか2時くらいに患者さんがとぎれて仮眠室で仮眠。
2時間ぐらい仮眠がとれて、再び救急車コール。
酔っぱらいの診察。
酔っぱらいが落ち着いたところで先ほど入院させた虫垂炎の指示でも出そうかなと、電子カルテを開き、患者さんを探すものの、名前が思い出せないのです。
さらに電子カルテ上、外来患者の中にそれらしき人もおらず、また看護師に聞いても虫垂炎なんか来ていないと・・・。
よくよく考えてみるとそもそも虫垂炎なんか入院させていませんでした。
というわけで、2時間の仮眠していた中でも夢の中で虫垂炎を入院させていたようです。
夢の中ぐらいせめて診療から離れていて欲しいものです。
断続した短い睡眠は現実世界と夢の世界をごっちゃにしてしまいました。
当直のストレスは一般の人が考えるよりも想像以上だと思います。
その日のように何十人も押し寄せてくるような当直をすると、途中から思考が働かなくなってきてしまいます。
それは当直をしてテンションがあがっているときは思考回路が働いていないことに気づいていないものです。
今回は夢の中を現実と思ってしまっただけで良かったものの、現実の世界の中で何か重大な勘違いをしてしまったりするとと考えるだけでぞーっとします。
その思考が働かなくなった中で、全員を100%見落としがないように診察できるのかと聞かれると僕には自信がありません。
なんとかやっているけど、「救命病棟24時」でユースケサンタマリアが言っていたみたいに「ただ運が良かった」だけかもしれませんね。
それにしても夢の中でまでアッペを診療しているとは・・・
うーーん、病んでいるな・・・。
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今日は当直中なのですが、平和なのでもう一つエントリーを挙げてみます。
当直中は診察時間以外は勤務時間外なのでブログを書いていてもいいのです。
さて、今世間を賑わせている、一緒に麻薬を使っていた女の人が死んでしまい、タイーホされてしまった芸能人のはなし。
まずは亡くなった女性のご冥福をお祈りいたします。
そして、そのような事件を少しでも減らすことが出来るようにこの記事を挙げたいと思います。
まずyahooから記事の抜粋。
女性の体に異変が生じたため、助けようと心臓マッサージを試みたが、回復せず、所属事務所のマネジャーを呼び、自分は立ち去ったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090805-00000136-jij-soci
「クスリはいかんでしょう」「立ち去ったらダメだろう」とか「ほんとに心マしたの?」いうつっこみはおいといて・・・。
女性が発見されたときはベッドの上だったそうです。
(少なくとも六本木ヒルズに住んでいるのだから、今日僕が寝るようなかたーいベッドで無いはず・・・。)
残念ながら心拍は再開しなかったようですが、ここで学から学ぶ蘇生の基本!!
心臓マッサージは胸骨を圧迫することにより強制的に心臓を圧迫して心臓から血液を全身(少なくとも脳)に送らなければ意味がありません。
ふかふかのところでマッサージをしても体が沈んでしまって効果はほとんどありません。
心臓マッサージを行うところは下が固いところでなくてはいけません。
また、発見されたときには女性には外傷は無かったとのことですが、男性が本気で心臓マッサージを華奢な女性に行ったら、肋骨が折れたり、胸部に跡が残ったりします(マイケルジャクソンの時は肋骨骨折などがあったそうです)。
病棟の急変の時などで駆けつけると褥瘡防止用のマットを使っている患者さんの上で心臓マッサージを行っている看護婦さんがいます。
心臓マッサージを行うときには、軟らかい場所であれば下に固い板をひくか、硬い床やベッドに移して心臓マッサージをしなくては、せっかくの苦労が無駄になってしまいます。
もう一つ指摘しておかなければいけないことがあります。
そのため、一般の人が心肺停止した人に対して心臓マッサージを行うのは、救急車がくるまでのつなぎであり、救急車の中では医療機関に到着するまでのつなぎなのです。
救急救命士の乗っている救急車の場合は状況によっては強心剤(よくドラマで「ボスミンもってこい!!」とかいっているアレです)を投与したりすることが出来るので、少なくとも救急車が来るまでは心臓マッサージ(と出来れば人工呼吸)を続けていなければいけません。
おそらく何分か心臓マッサージをおこなって、何も反応がないのであきらめてしまったのでしょう。
救急車を呼んでそれまで心臓マッサージをしていてくれればもしかしたらと思うと、とっても残念です。
(心肺蘇生を行っていてもダメだった可能性の方が遙かに高いのですが)
そこでOCO先生の正解は、
女性の様子がおかしくなって、呼吸、脈が無くなる。
↓
人を呼ぶ。救急車を呼ぶ。できればAEDを持ってきてもらい装着する。
↓
呼吸、脈がないのを確認したら下が固い場所で心臓マッサージをおこなう。できれば人工呼吸も行う。(心マ:人工呼吸=30:2、心マは1分間に100回のペースで、胸郭が約5cmさがるぐらいの強さで)
↓
呼吸や脈が回復しているかどうかを確認する。
↓
回復していなければ心臓マッサージ、人工呼吸を続ける。
↓
救急車が到着する。
↓
救急隊員に引き継ぐ。
↓
到着したマネージャーに同乗してもらう。
↓
立ち去る(←この辺は不正解)
あくまでも容疑者の供述についての記事からの考察なので、事実関係は不明ですが。
さらに気が動転しているでしょうし、ましてや麻薬をやっての事態ですので、それどころではなかったのかと思います。
しかし、救急の対応をしていて、心肺停止状態で発見されて、救急車が到着するまで心肺蘇生、心臓マッサージをされていない方がなんて多いことか。
玄関まで救急車を迎えに来る家族や、心肺停止の人の脇で「おじいちゃん、頑張って、死んじゃだめだよ」と叫んでいるだけとか。
少なくとも倒れて意識なし、呼吸なし、脈なしの人がいたら、上に書いたことを思い出して、蘇生処置を放棄して立ち去らないでください。
細かいことは難しいとしても、心肺蘇生をやり続けるということが何よりも重要だと思います。
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それは、僕の技術がまだまだということも80%ぐらいを占めているのですが、やはり上手な先生でも、予想外のところで出血をすることがあります。
胃の手術だったら、脾臓が裂けてじわじわ出血が続くところだとか、膵臓の前のリンパ節郭清をするところだったり、少しでも深く剥離してしまったときに動脈から出血したり。
直腸の手術だったら、仙骨前面の静脈叢や前立腺と直腸の間なんかでしょうか・・・。
出血したときにどのような対処をしているのでしょうか。
実はだいたいこんな感じです。
よっぽどやばい血管を損傷していない限り、この方法でだいたいが止まってくれます。
(それでも止まらないときはなんとかして止めなくてはいけないので他のいろいろな方法を使って止めようとするのですが、ここでは書きません)
もう一つ重要なポイントは④の前立ちの先生の顔を見ること。まだ僕の前立ちには上の先生が付いてくれているので、このときの顔色をうかがうことが重要です。
本当にやばいところだと、「ちょっと貸せっ!!」といって取り上げられてしまうことがあります(汗)。
解説すると
ただそれだけ。
それで止まらないときは次の手を考えるんですけどね。
例えば頭部外傷なんかで頭のから血がびゅーびゅー出ている人。
運ばれてきたらとりあえずそこをしばらく強く押さえています。
消毒や洗浄を手早くやって、また押さえます。
そーっとガーゼを外して出血が下火になっている間に頭皮をザクザクって縫って、創を合わせてあげればいっちょあがり。
よっぽど血が固まりにくい人じゃない限り、止まってくれます。
出血箇所である胎盤を取ってしまえば、出血は止まるということを期待して剥離を続けるという選択肢をとりました。
結果的には出血は続いてしまい、患者さんは亡くなってしまいましたが、そのような選択をとることは手術をしている人間からするとちっとも不合理な選択ではありません。
さすがに「ヌウトへール」と「トルトマール」はむりなので。
鼻血がでたら、鼻を指で強く押さえ続けてください。
包丁で指を切ったら水で洗って清潔な布で押さえ続けてください。
頭や顔をうって、傷から血がピューピュー吹き出しているときもあわてないで清潔な布で強く押さえつけてください。
しばらく(10分ぐらい)押さえてそーっと指を離してみてまだ出血しているようなら、押さえたまま病院にきてくださいね。
くれぐれも歩ける人は救急車を呼ばないように・・・。
ただし強く押さえている間でもどんどん血が出てくるようなときはもちろんすぐに来てください!!
貴重な血がもったいないので、とりあえず強めに押さえておいてください。
診察したときに少しでも出血が少なければ、観察もしやすいものなのです。
押さえていれば出血も止まっていて縫わなくてもいいことも多いし。
それではお休みなさいって、もう朝だ。
(ほんとはそんな名前の法則はありません・・・)

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世の中には心霊写真を鑑定してくれる人がいるそうです。
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ある客が写真を鑑定してくれる人のところに気になる写真を持ってやってきました。
鑑:ああー、確かにありますね・・・。ここ、あなたの右上のほうに見えています。
そう、それです。
これが、輪郭ですね。
客:やっぱり・・・。どんなもんでしょうか・・・。
鑑:この写真をみると、悪いやつで間違いないでしょう。
客:ええっ・・・?もう一回おしえてもらってもいいですか?
鑑:ですから、ここに輪郭があって・・・。
全体的にしろっぽくて、ぼーっとしていますね。
このように角が伸びていて、恐ろしい表情をしています。
わかりますか?
客:そういわれればそう見えますね・・・。
鑑:非常に悪いやつです。もうすでにあなたの体の中に入り込んでいます。
おそらくこのままだと数年以内にあなたに災いが降りかかるでしょう。
客:ええっ?どうすればいいですか・・・。
鑑:それから逃れるためには。わたしのアドバイスを聞いて、いうとおりにすれば・・・
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途中で気づいた方もいるかもしれませんが・・・。
マンモグラフィー(以下MMG)の検診というもがあります。
僕もMMG検診の読影医の資格(B判定医)を持っているのですが、これがなかなか難しいものなのです。
しかし、その中でも早期の乳癌を見つけるために、今まで苦心して積み重ねてきた見るポイントがあり、それに沿って見ていけば、多くの早期の乳癌を見つけることができるといいます。
ここまで書くとわかるかもしれませんが、冒頭のコントは、乳癌検診で引っかかったMMGをもって来た人とドクターの会話です(まあ、ちょっと不自然なところもありますが)。
最終更新:6月26日8時5分
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この記事からは詳細はわからないので、あまりコメントはしません。
まずは、この女性に対してお気の毒でしたと申し上げます。
僕が言いたいのは次のことです。
もちろん100%見つけられることに越したことはないのですが・・・。
一般に乳がん検査のような検査はスクリーニング検査といいます。
スクリーニング検査とは「迅速に行うことができる検査や手技を用いて無自覚の疾病、または障害を判定すること」(米国慢性疾患委員会)とされていて、いろいろな要素からその妥当性を検討されて行われます。
たとえば、心筋梗塞になりやすい人を見つけるために、検診者全員に心臓カテーテル検査を行うとすると、冠動脈の狭窄はわかりますが、検診者の負担が大きく、費用もかかりすぎてしまうということになり、不適切なのです。
このへんで統計の話をすると、眠くなってしまうのでしませんが、ようするに極端な話をすると感度を100%にするためには検診者全員を検査陽性としてしまえば、いいということになってしまいますね。でもそれでは、精密検査をする施設もパンクし、検診者にも余計な負担をかけてしまいます。
感度が高くなればなるほど、偽陽性率(本当は疾患がないのに、検査で陽性になってしまう率、余分な検査が必要になる)が高くなってしまい、特異度(疾患が無い人を正しく疾患がないといえた率)が下がってしまうということになります。
胃癌の患者さんなどでも「1年前の検診では何も言われなかったのですけど・・・」という進行癌の患者さんが来られることがあります。
確かに、1年前の写真を確認すると、そこに癌があるのではないかと思われる影があったりなんかするんですが、それでも1年前にそれが診断できたかといわれると??マークだったりします。
そして、ここに癌が発生したという前情報がある場合と無い場合の写真の見方というのは全く違うものです。
とすると、検診で引っかからなかったのは、まことに不幸だったとしかいいようがないのです。
この記事の例ではどれだけの前情報のないMMG読影医がその写真を要精密検査にするべしとするかによると思います。
前情報がない読影医10人全員がいくつかの症例の中から、そのMMGの写真を「要精密検査」と拾い上げるならば、見落としといえるかもしれませんが、4、5人が拾い上げるだけのものならば、見落としと言えるものではないと思います。
冒頭の心霊写真のくだりですが、MMGの早期の難しいものは本当に心霊写真のような感じでディスカッションが行われます。
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「ここ、C領域に構築の乱れがありますよ。このラインがこう、ガキっとなっていて、引き込まれていますよ。」
「いや、それは乳腺組織のラインがそう見えているんでしょう。違うと思うなー。」
「いや、こっちD領域に、境界不明瞭な局所性非対称性陰影があります。」
「うーん、孤立した乳腺組織でいいんじゃないですかね。」
「そうですかね。いや、でも気になるなー。」
「そういわれると、気になってきたな・・・」
「じゃあ、カテゴリー3として、エコーしてもらいますかね・・・」
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なんて感じで。(実際はMMGは2人の読影医が別々に読んだもので判定するのですが、僕はまだまだヒヨッコなので上の先生と一緒に読ませてもらっています)
ちなみに僕のB評価は一応一人で読んでもよいことになっているんですが、まだちょっと自信がないので・・・。
MMG検診の有効性を高めるために、マンモグラフィー検診精度管理中央委員会というところで、読影医の資格の試験を行っており、それに合格した人が、MMG検診の読影を行うこととなっています。
その試験がまた難しいんですけど、ここでは書きません。

MMG再検や、エコーで確認して、怪しければさらに次の検査に進んでいきます。
最後にMMG検診について一般の方に是非知っておいてもらいたいことを書いておきます。
・・・精密検査なしといわれているときにでも、経過中に、しこりをふれたり、乳汁の異常分泌、乳房の変化があるようなときは、専門医を受診しましょう。
・・・前年検査で異常が無くても、次の年には異常が現れていることがあります。
・・・前年やそのれより前の写真があるかないかは、読影に大きく違ってきます。前の写真では無かったのに、現れたり、大丈夫だと思っていた怪しい影が、大きくなっていたり・・・。
・・・次の年でもう一回精密検査とでてからでいいや、とか、仕事が忙しいから、3ヶ月後でとかにしていると、病状が進んでしまう可能性があります。精密検査をしても癌ではないことはいくらでもあります。要精密検査とされていたにもかかわらず、癌といわれてしまうことをおそれて受診されないかたがいらっしゃいます。
・・・婦人科に相談に行かれる方がいらっしゃいます。外科の中に乳腺外科があるかどうかを確認して受診してください。
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いのちの道を造ってほしいそうです。
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医療の観点で道路整備を 自民若手が首相に要望
09/04/24
記事:共同通信社
提供:共同通信社
自民党若手による「『いのちの道』議員連盟」会長の江藤拓衆院議員らは24日午前、官邸に麻生太郎首相を訪ね、救急医療などの観点から必要な道路整備を求める提言書を渡した。
首相は「田舎では病院をつくることや、医師の確保は難しい。道をつなげることで病院までの距離が縮まり、命が助かるという価値も考えなければいけない」と述べ、一定の理解を示した。
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ソースはm3という医師限定サイトから引っ張ってきたのでリンクは張れないのですが、会長さんのブログでもそのような提言書を出したと書いてありました。
過疎地に住んでいる人の医療環境や中核病院がなくなってしまった地域の人たちの医療環境が悪くなっていることも知っているし、そのような方達をどうにかしなければいけないこともわかります。
そのような地域には隣の県までばびょーんとすぐ行ける道路があれば命が助かるかもしれない人たちがいることも事実です。
僕ら医療者も時間が勝負である疾患や病態がいくらでもあることだって知っています。
高校生が母親に「病院まで遠くて、病気になったときにすぐに行けないから、バイクを買ってちょうだい」とねだっているようですね。
実現しないという点ではどちらも同じ。
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それでは今週もがんばろっと!!おやすみなさい。
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今日のエントリーは珍しく新聞記事からの引用。たまにはそんなこともしてみましょう。
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http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090410-OYT8T00099.htm
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重症患者の救急搬送で、県内では昨年1年間、医療機関に受け入れを3回以上断られたケースは全体の4・1%に当たる1082件で、全国平均の3・6%を上回っていることが、総務省消防庁の実態調査で分かった。前年の5・7%より改善したものの、救急医療体制がなおも不十分な現状が浮き彫りになった。断られた最多回数は41回で全国でも東京(48回)に次いで2番目に多かった。
調査は、患者が「たらい回し」にされる問題を受け、昨年初めて実施され、今回で2回目。県内では、1消防本部を除く25本部の救急搬送の状況をまとめた。
重症(入院3週間以上)の救急搬送2万6141件。そのうちの2万1633件の82・8%が救急隊の最初の照会で搬送先が決まった。
3回以上断られたケースで、もっとも多かったのは3回の483件で、4回の417件、5回の63件が続いた。10回以上は23件あった。23件のうち22件は横浜と川崎市の患者だった。
医療機関が受け入れを断った理由は「ベッドが満床」(24・1%)、「手術中・患者対応中」(22・5%)、「処置困難」(16・9%)など。
最多の41回も断られたケースは、自宅で転倒して骨折した川崎市の80歳代の女性で、救急隊は現場に約2時間30分とどまらざるを得なかった。県災害消防課は「深夜に搬送されており、他の患者と比べて優先度が低いとされた」とみている。
また、昨年1年間の妊婦救急搬送状況の調査では、受け入れを3回以上断られたのは全体の8・4%の115件。全国平均の4・6%を上回り、東京、千葉、大阪に次いで4番目に高かった。5回以上断られたのは22件で、最多は12回。
医療機関が断った理由は、「手術中・患者対応中」(23・2%)と「処置困難」(21・0%)が多かった。
今回の結果について、県災害消防課は「救急車の適正利用の呼びかけや、患者の症状に応じて搬送を仕分ける体制の確立に努めたい」としている。
なんて思っちゃいますね。
(今日は当直中で朝5時に頭から出血した人によって起こされ眠れないのでちょっと記事の中身を考察してみました。もとのデータがないのと朝の寝ぼけた頭で計算しているので間違っていたらごめんなさい。)
神奈川県の救急搬送では99.5%が6回以内に搬送先が決まっているということが言えます。
「たらい回し」が23件でも0.083%でも同じことだ。
起きてしまっては困る!!
1人の人命は数字で測ることは出来ない!!
と言う反論が来そうです。
ところで今夜の当直はちょこちょこと起こされてしまうタイプでした。
眠れたと思ったら0時に起こされ縫合し、また眠り、2時に起こされ検査や処置をおこない、4時に寝たと思ったら5時に起こされ縫合したりしてました。
こうやってブログを書いていたり、ネットやったりしてだらだらしていると呼ばれないのですが、仮眠ベッドにはいったり書類を書き始めると呼ばれる不思議。
病院の7不思議のうちの一つ。
だから今日は当直が終わるまでもう寝ません。
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こんばんは。
気をとりなおして、
ブログ再開します。
研究会のスライド作りで、なかなか手が回らなかったというのが本音です。
今日終わったので、またまたよろしくお願いします。
というわけで、今日のお題は
点滴の第2弾。
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ぷるるるるるる
がちゃ
「イッシー先生、○○さんがCV抜いちゃいました。」
「はあ、先端は大丈夫?」
「多分、大丈夫だと思います。」
「わかったぁ。とりあえず、末梢とれるかな?」
「無理でーす。」
「だよね・・・。」
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ちょっと前振りが長いので読み飛ばしてもかまいません。
一概に点滴といっても、末梢ルートからの点滴と中心静脈(CV)からの点滴、経管栄養チューブからの経管栄養、一般の人には区別がつかないかもしれません。
同じように患者さんにぶら下がっているからです。
前者2つは(末梢からの点滴と中心静脈からの点滴) 薬を静脈に入れるのに対して、後者(経管栄養)は腸管の中に栄養剤を入れるというものです。
経管栄養はドロドロっとしているのでいくらなんでも血管の中に入れちゃあいかんだろ、と思うのですが、やっぱり、血管に入れてしまって患者さんが亡くなるという事故が報告されています。
同じようにぽたぽたと体の中に入っていきます。
救急外来でやってくる患者さんで
「ちょっと、体が疲れているので、なんか点滴でもやってくれよー」
と言ってくる患者さんがいますが、
はっきり言って、点滴には疲れを癒す効果も、リラクゼーションの効果もありません。
せいぜい、点滴してくれたとしてもブドウ糖か、細胞外液(いってみれば塩水)か、せいぜいビタミン剤だけなのです。
「点滴バー」というものがあると噂には聞いたのですが、僕は「点滴バー」に行くお金と時間があるのならば、家で風呂はいってゆっくりと寝る方がよっぽどつかれがとれると思います
。
そんなわけで、点滴というのは①体に足りないものを補給する、②水分や栄養を口からとれない人に水分や栄養を投与する、③薬剤を投与する。
そんな目的があってやっています。
僕らの消化器外科領域では②の目的が非常に重要でして、腸管を切ったり、はったりしている人や、腸管が詰まってしまった人は口から栄養や水分をとることができないので、どうしても点滴に頼らざるを得ないことが日常茶飯事です。
よくいう「絶飲食」ってやつです。
絶飲食が治療の中心である場合もあるのでそういう場合はなんとしても点滴を維持しなければいけません。
絶飲食や、絶食の状態が長く続いてしまうときは中心静脈カテーテル(CVカテーテル)をいれて、高いカロリーの点滴をしなければいけません。
中心静脈カテーテルは、名前のとおり、中心の静脈(心臓の近くの上大静脈や下大静脈)にカテーテルを入れる方法で、いろいろな太い血管から入れます。
内頚静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈なんかが、よく使われます。
いろいろな合併症にも気をつけなくてはいけません。
刺す方も、清潔なガウンに着替えて、あたかも手術みたいな格好で、手技をしなければいけません。
刺される方も顔に清潔な布をかけられて、どきどきしながら刺されなければいけないという、非常にどきどきな手技なのです。

そこで冒頭の看護師さんとの会話。
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>「イッシー先生、○○さんがCV抜いちゃいました。」
→お年寄りや、術後の譫妄(せんもう)状態(いわゆる寝ぼけちゃっているような状態)だとよく、体に入っている管類を抜いてしまいます。
>「はあ、先端は大丈夫?」
→そのような状態で抜くと、管がちぎれて血管の中に残ってしまうかもしれません。CVカテーテルは皮膚に糸で固定されているのです。管が途中でちぎれて体外に出ていると大量出血になります。
>「わかったぁ、とりあえず、末梢とれるかな?」
→この時点で、なかばあきらめています。
>「無理でーす。」
>「だよね。」
→はて、どうしたものか。またCVカテーテルいれないといけないかな?
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抜かれて一番ショックなのがCVカテーテルでしょうか。
末梢点滴は抜かれたら、すぐに入れ直します。
鼻からの経腸栄養チューブは抜かれたら、また入れ直します。
このように医師もナースも管を抜かれることを非常におそれているのです。
術後や認知症がある方だったりするので、しょうがないか・・・と思うようにしてはいますが、
苦労して入れた管類を抜かれると・・・。
だから、みなさん、管は抜かないで「くだ」さーい。

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今日テレビを見ていたら、「痛かったこと」と題されて
鉛筆を飲み込んだとか、爪楊枝を飲み込んでしまったとかやっていました。
救急外来をやっていたら、本当にそういう人きますね。
ですので、救急をやっている人間からすると、あんまり「仰天ニュース」ではないです。
救急の文献とかを見ていると、「うわっ、すごいっ」ていうような症例報告があふれています。
一番多いのは入れ歯ですね。
外れて、ごくんとかそういうのが多いみたいです。
そのほかには子供の誤飲で電池だとか、たばこだとかそういうのが多いんです。
だけど「見てなかったんだけど、あったはずのものがなくて、その近くに子供がいたから・・・飲み込んだんじゃないか」という訴えも多いですね。
たばこの場合はめちゃめちゃ苦いので口に入れたらまず吐き出します。
ただし缶を灰皿代わりにしてその中のものを飲んだとなると、ニコチンは吸収されてしまうのですぐに連れてきてもらわないとやばいです。
この前はセロハンテープをはがして、食べてしまったという子がきていました。だいたいそういう時は子供はけろっとしていて、両親の法が狼狽しています。
セロハンテープはレントゲンにも写らないし、腸も傷つけないので、むせたりしていないのであれば大丈夫ですよと言ってお帰りいただきました。
おそらく、ご両親も焦ってしまってどうしたらいいかわからなかったのでしょう。
育児の本にどういうものを飲み込んだらやばいか、どういうときには病院に連れて行かなければいけないかと書いてあるので、落ち着いてよく読んでから連れてきてもらえばよかったのになーって思います。
知っている小児科の先生が言っていました。
「子供の誤飲は、親の責任です。子供の口に入るものは周りにおいてはいけません。そのときの処置には両親を同席させて子供の苦しんでいる姿を見せてあげるんです。」
まあ、それはちょっとやりすぎかもしれませんが。
でも子供のいる前でたばこを吸って、その灰皿をおいておくというのは論外だと思います。
我が子はまだ2ヶ月なので、口にものを持って行くことはないのですが、いずれ目が離せなくなるときがくるでしょう。
気をつけなければいけませんね。
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