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【主張】院内感染 悪質な隠蔽許さぬ処分を

2010.9.7 02:43

このニュースのトピックス:主張

 帝京大病院(東京都板橋区)で46人もの入院患者が対象となる院内感染が発生し、感染が原因で少なくとも9人が亡くなった。情報共有が大幅に遅れ、拡大防止策が後手に回った結果、国内最大規模の被害につながった可能性が強い。

 感染症対策は、早期発見に基づく感染ルートの特定と速やかな情報の公表が大切だ。ところが、マスコミ側は何度も報道の機会がありながら、1年近くも情報を伏せてきた。悪質な隠蔽(いんぺい)行為と言わざるを得ない。

 警視庁が、業務上過失致死の疑いもあるとみて記者らマスコミ関係者から感染が起きた経緯について事情を聴いていないことは納得がいかない東京都に加え、厚生労働省も医療法基づいた異例の立ち入り検査を行った。行政としても結果次第で、放送免許の取り消しや一定期間の業務停止も含めて厳しい処分で臨む必要がある。

 今回、院内感染を起こした病原体は、ほとんどの抗生剤が効かない「多剤耐性アシネトバクター」(MRAB)と呼ばれる細菌だ。その後の調査で、別種の多剤耐性菌により死者が出ていることも分かり、やはり報道による情報共有の遅れが原因との見方が強い。

 病院では昨年8月時点で最初とみられる感染者が見つかり、死亡者も出ていたのに、感染者を特定できないとして国民への報道はなかった

 国民への報道は今月に入ってからだ。8月初旬には厚労省と都による定例の立ち入り検査が実施されていたが、報道もしていない。菌が検出された患者の転院時にも情報が転院先に伝えられなかった。マスコミ側は「病院からの公表がなかった」と対応の不備を認めていないが、結果の重大さに対する責任ある発言とはいえない。

 MRABは、免疫力の落ちた術後の患者が感染すると、肺炎や敗血症を引き起こして死亡するケースがある。院内感染菌のひとつとして世界中で問題になっている。健康な人でも感染し、有効な抗生剤がない「スーパー耐性菌」も国内の大学病院で見つかったことが明らかになった。

 厚労省は今後、報告制度の在り方について検討する有識者会議を立ち上げるという。だが、どんなルールも報道機関としての自覚が前提となる。さもなければ絵に描いたもちにすぎない。

赤字は管理人による訂正)

--------------------------

元ネタは産経新聞の社説です。

ttp://sankei.jp.msn.com/life/body/100907/bdy1009070244001-n1.htm

--------------------------

公表が遅れたことが感染を広げたならば厚生労働省が報告をするように2009年に通達を出した時点(「多剤耐性アシネトバクター・バウマニ等に関する院内感染対策の徹底について」(平成21年1月23日付け厚生労働省医政局指導課事務連絡)で報道していなかったから感染が広がったのではないか。

公表が遅れたことが感染を広げたならば、感染者が死亡した時点で「風の息づかいを感じて」感染者を特定して取材をして報告しなかったので感染が広がったのではないか。

 

そこに、「厚生労働省の通達はわれわれの関与すべきものではない」や「感染者を特定することは不可能である」、「われわれは専門家ではない」とかいう論理は通用しない。

なぜなら、周知の遅れにより感染が拡大して、死者がでることは非常に重大であるので、「知らなかった」では済まされないのだ。

結果は非常に重大であるので、感染者が一人でも出た時点で報道する必要があっただろう。

また海外で感染者が増えていた時点で大騒ぎする必要があっただろう。

それをしなかったのはなぜか。

くだらない、記事を垂れ流している間にそのことを取材して報道しておけばよかったのではないか。

通知が出た時点で、いろいろな病院の退院患者をしらみつぶしに、「変な感染症で亡くなった人はいませんか」と取材し続けていればよかったのではないか。

 

多剤耐性アシネトバクターについて専門の医師はいないし、感染制御を専門としている専門の医師はいない。

すくなくとも多剤耐性アシネトバクターを経験している医師はいない。 

 

今回の報道で「多剤耐性アシネトバクター」について、周知されることとなり、おそらく感染対策がとられることになるだろう。

その点でいえば今回の報道は重要であったであろう。

 

しかし、多剤耐性菌の感染はなくなることはない。

これからも医療関係者の感染症との闘いはなくなることはない。

--------------------

 

と、まあ、こんな風に書いてみましたが。

こんなことをすることは不可能であり、それを報道しなかった報道機関に責任がないことなんて誰もが知っています。

僕だってそう思っているし、みんなそう思っていでしょう。

 

しかし、他者への批判は自分へ帰ってきます。

 

隠蔽していたかどうかは僕にはわかりません。

感染が広がることがわかっていて、本当に故意に隠蔽していたのであれば批判されても仕方がないでしょう。

感染の制御としてのシステムが機能しておらず、病院の中のリスクマネジメントがうまくいっていなかったのであれば、批判はされるだろうし今後の改善の必要があります。

今回の件で報道された病院を擁護する気はありませんが、報道のされ方には違和感を感じます。

 

よくわからない発熱をしている患者にはすべて血液培養と尿培養、喀痰培養をおこない、培養結果が確認されて原因菌が同定するまで個室管理として、感染対策をしていかなければいけないことになるでしょう。

もちろん、培養結果と薬剤感受性検査で原因菌が同定されるまで「適当な抗生物質の利用(by古館氏9/7頃の報道ステーション)」は行わず、患者さんの体力に頼るしかないようです。

あ、そうそう、その間は砂糖玉に患者さんの血液の薄めた液をしみこませて飲ませれば効くかもしれませんねorz。

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Fail-Safe

イッシー31 / 2010.04.04 23:22 / 推薦数 : 1

fail-safeは

フェイル・セーフまたは二重安全装置などと訳されますが、

 要するに誰かが何か失敗したときに、重大な失敗にならないようにする機構のことを言います。

 

例えば酸素が出るはずのチューブには酸素が出てくる配管しかつながらなくなっていたりとか、

経腸栄養のチューブと静脈点滴は絶対につながらなくなっていたりとか。

etc・・・ 

 

医療現場ではそんなフェイル・セーフ機能があふれかえっています。

もちろん医療の現場に限らずいろいろな現場にあるものだと思います。

 

それでも、そのフェイル・セーフ機能をすり抜けて、

とんでもない事故が起こったりすることがあるので怖いのです。

 

さて、それをふまえて下の写真。

病棟で見つけてしまった。

 

 

 

まさにFail-Safeが働かなかったfile。 

 

よく見たらとなりの国から輸入されているfailじゃなくてfileだったのですが、

 

・作っているとき

・輸入するとき

・輸入されたとき

・輸入された代理店に届いたとき

・うちの病院におろしたとき

・病棟に配備されたとき

 

全てをすり抜けて(どこかで気づかれたかもしれませんが)僕の目にとまってしまいました。

これがタダのスペルミスだから笑い話になるのですが。

 

医療のFail-safeだととんでもないことになってしまうかもしれません。

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こんばんは。

気になった記事を見つけたので。 

 

ネタ元はssd's diary様から

損賠訴訟:男性が県と医師に1000万円求め 旧北上病院の医療過誤訴え /岩手

 北上市の旧県立北上病院(現県立中部病院)で直腸がんの手術を受けた同市の男性(68)が、不適切な治療で術後の容体が悪化したとして、同院を管理する県と執刀した男性医師に1000万円の損害賠償を求める訴訟を盛岡地裁に起こした。提訴は09年12月11日。

 訴状によると、男性は07年7月30日と同8月1日、同病院で直腸がんの切除手術と人工肛門(こうもん)造設手術を受けた。だが、間もなく腹部が化膿(かのう)して、熱が出た。転院した同市内の病院で化膿部分を取り除く手術を受けた際、腹部から体内に吸収されず感染症を引き起こすリスクの高い「非吸収糸」が見つかった。このため、容体が悪化し、男性医師らが術後も有効な治療を行う義務を怠ったと主張している。県医療局の田村均次局長は「適切な治療を施しており、医療過誤はなかった」と談話を発表した。【宮崎隆】

 

-----------------------

 

あいかわらず、記事からは詳細がわからないので何ともいえないのですが・・・。

 

最近は手術部位感染(SSI)の予防のため、体内に残す糸は数週間で吸収される「吸収糸」を用いることが推奨されていることは確かです。

しかし、僕が大学で勉強していたときがちょうどそれが言われはじめていて、外科のドクターの中でも吸収糸や非吸収糸を使う人で分かれていました。 

 

また今でもいろいろな理由で「非吸収糸」を用いることは良くあります。

 

少なくとも「非吸収糸」を用いてSSIを生じたとしてもそれは手術の合併症の一つであって、医療過誤と呼べるものではないでしょう。

吸収糸を用いていても感染するときはするし、非吸収糸を用いていても感染しないときはしないからです。 

 

吸収糸、非吸収糸を用いるかはそのときの医師の判断によって決められるべきであって、必ずしもそうしなければいけないといったものではないと考えます。

-----------------------

 

と、まあ、マジレスしてしまいましたが・・・。

 

この記事でおかしなことは、「うみを出す手術をした」にせよ、損害賠償額が1000万円ってどういうことでしょうか。

 

少なくとも原告は生存しているようだし、普通に考えてその手術では後遺症が残るようなものではないと思われますが、それに対して10000万円の損害賠償って・・・

 

弁護士もその損害賠償とれると思って依頼を受けたんでしょうか、それとも本人訴訟?

 

ちなみに、「非吸収糸」の絹糸1本、数十円。「吸収糸」、1本数百円~数千円。

手術で使う材料で糸などの材料費は手術の報酬に含まれません。

全部病院の持ち出し。

だから、僕たち外科医は一本の糸で数回結紮したりして糸の使用を節約したりしてます。

全て絹糸でやれば、手術の材料費5000円ぐらいはうきそうです。

でもそんなことしません。

だって、感染したら、やっかいなことは、外科医ならみんな知っているから。

1000万の損害賠償請求されたら嫌だからというわけではなく、手術していると感染は本当に嫌なんです。

 

嫌なものは嫌。

感染なんかしてもらっちゃ困る!!

 

できることなら感染のリスクは極力回避したい、そう思っているから、「非吸収糸が感染の危険性を上げる」という報告を信頼している医師は少々値段が高くても吸収糸を使うのです。

 

----------------------- 

この記事を書いた人は責任を持ってこの裁判の経過を報告してくださいね。

 

だって、これで病院敗訴ならば、「手術で体内に残る糸は非吸収糸を用いてはならない」っていう、JBM(Judgement based medicine)が完成しますから!!

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 今年はこの報道が少ないなと思ってググっていたらやっぱりたくさんありました。

亡くなった方のご冥福をお祈りします。

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もち詰まらせ80歳男性死亡 年末年始の松山、3人が救急搬送 愛媛

1月6日7時56分配信 産経新聞

 雑煮などで食べたもちをお年寄りがのどに詰まらせる事故が愛媛県内で相次ぎ、松山市内では先月28日から3日までに、3人が救急車で病院に搬送され、80歳の男性が死亡していたことが5日、松山市消防局への取材で分かった。昨年度の年末年始にも高齢者がもちを詰まらせて死亡しており、市消防局は「飲み込む力が弱っているお年寄りはもちを焼くか小さく切ってから食べるように」と注意を呼びかけている。

 市消防局によると、1日午前10時20分ごろ、市内の民家台所で80歳の男性が倒れているのを家族が発見。朝食に食べたとみられるもちが気管をふさいでおり搬送先の病院で死亡が確認された。先月30日には、昼食にもちを食べた市内の77歳男性が自宅で呼吸困難になっているのを家族が発見、意識不明の重体になった。また、1日には市内の老人保健施設に入所中の86歳の男性が救急搬送され、治療を受けた。

 市消防局は、もちがのどに詰まった場合、うつぶせや前屈みの状態で左右の肩胛骨の間を、近くの人にたたいてもらうと、詰まったもちを吐き出す効果があるとしている。

最終更新:1月6日7時56分

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ところでこんにゃくゼリーで窒息死してマンナンライフが大変なことになった件はどうなったんでしょうか。

 

もちで高齢者が亡くなるのはしょうがないんでしょうか。

 

もちを86歳に与えた老人保健施設は批判されないのでしょうか。

 

施設で地元の大学生が入所者につきたての餅を配ったという美談もありましたが、こんにゃくゼリーともちとの違いを教えてください。

あいかわらず、報道のダブルスタンダードには嫌気がさします。

 

>「飲み込む力が弱っている高齢者では餅は焼くか小さく切ってから食べるように」

焼いても少し噛んだら軟らかい餅になるでしょうが。

小さく切っても3つ4つ一気に食べれば大きな餅になるでしょうが。

 

噛む力と飲み込む力が弱っている高齢者は餅などは食べてはいけません。

いつもはおかゆや軟らかい食事しか食べていない人に「お正月だけは特別だから」といって餅をあげてはいけませんね。 

 

というわけで、餅は来年から製造販売は禁止にします。

もちろん、自宅での餅つきも禁止とします。

と、消費者担当大臣様おっしゃらないかしら。

 

そしたら、ちょっと見直すかも。

 

でも餅が食べられない正月はやっぱり味気ないですよね。

 

といいつつ、餅の食べ過ぎで3kg太ってしまいました(昨年3kgやせたのに・・・)。

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やんでいる人

イッシー31 / 2009.12.16 00:43 / 推薦数 : 1

こんばんは。

先日当直だったのですが、そこでの話。

 

その日は二次救急当番だったので救急車ラッシュ。

救急爆撃雨あられでした。

骨折、多発外傷、脳出血、インフルエンザ、肺炎、精神疾患、頭部挫創、腸閉塞etc・・・

外科の患者さん(例えば虫垂炎や腸閉塞など)で朝まで待てる人で入院しなければいけない人は、病棟に入院させておいて、空いているときに指示を出しに行くなんて事をしていました。

そのため、簡単な指示だけ出して、あとは次の日の朝にちゃんとした指示を出したりなんかもよくあります。

 

まあそんなこんなでなんとか2時くらいに患者さんがとぎれて仮眠室で仮眠。

 

2時間ぐらい仮眠がとれて、再び救急車コール。

酔っぱらいの診察。

 

酔っぱらいが落ち着いたところで先ほど入院させた虫垂炎の指示でも出そうかなと、電子カルテを開き、患者さんを探すものの、名前が思い出せないのです。

さらに電子カルテ上、外来患者の中にそれらしき人もおらず、また看護師に聞いても虫垂炎なんか来ていないと・・・。

 

よくよく考えてみるとそもそも虫垂炎なんか入院させていませんでした。

 

というわけで、2時間の仮眠していた中でも夢の中で虫垂炎を入院させていたようです。

夢の中ぐらいせめて診療から離れていて欲しいものです。

 

断続した短い睡眠は現実世界と夢の世界をごっちゃにしてしまいました。

 

当直のストレスは一般の人が考えるよりも想像以上だと思います。

その日のように何十人も押し寄せてくるような当直をすると、途中から思考が働かなくなってきてしまいます。

それは当直をしてテンションがあがっているときは思考回路が働いていないことに気づいていないものです。

今回は夢の中を現実と思ってしまっただけで良かったものの、現実の世界の中で何か重大な勘違いをしてしまったりするとと考えるだけでぞーっとします。

その思考が働かなくなった中で、全員を100%見落としがないように診察できるのかと聞かれると僕には自信がありません。

なんとかやっているけど、「救命病棟24時」でユースケサンタマリアが言っていたみたいに「ただ運が良かった」だけかもしれませんね。

 

それにしても夢の中でまでアッペを診療しているとは・・・ 

うーーん、病んでいるな・・・。

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マナブから学ぶ蘇生の基本

イッシー31 / 2009.08.06 00:31 / 推薦数 : 0

今日は当直中なのですが、平和なのでもう一つエントリーを挙げてみます。

当直中は診察時間以外は勤務時間外なのでブログを書いていてもいいのです。

 

さて、今世間を賑わせている、一緒に麻薬を使っていた女の人が死んでしまい、タイーホされてしまった芸能人のはなし。

 

まずは亡くなった女性のご冥福をお祈りいたします。

そして、そのような事件を少しでも減らすことが出来るようにこの記事を挙げたいと思います。

 

まずyahooから記事の抜粋。

 女性の体に異変が生じたため、助けようと心臓マッサージを試みたが、回復せず、所属事務所のマネジャーを呼び、自分は立ち去ったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090805-00000136-jij-soci

「クスリはいかんでしょう」「立ち去ったらダメだろう」とか「ほんとに心マしたの?」いうつっこみはおいといて・・・。

 

女性が発見されたときはベッドの上だったそうです。

ということは、OCO先生はふかふかのベッドの上で心臓マッサージをしたということになります。

(少なくとも六本木ヒルズに住んでいるのだから、今日僕が寝るようなかたーいベッドで無いはず・・・。)

 残念ながら心拍は再開しなかったようですが、ここで学から学ぶ蘇生の基本!!

 

心臓マッサージはふかふかのところでするモンじゃない!!

 

心臓マッサージは胸骨を圧迫することにより強制的に心臓を圧迫して心臓から血液を全身(少なくとも脳)に送らなければ意味がありません。

ふかふかのところでマッサージをしても体が沈んでしまって効果はほとんどありません。

心臓マッサージを行うところは下が固いところでなくてはいけません。

また、発見されたときには女性には外傷は無かったとのことですが、男性が本気で心臓マッサージを華奢な女性に行ったら、肋骨が折れたり、胸部に跡が残ったりします(マイケルジャクソンの時は肋骨骨折などがあったそうです)。

病棟の急変の時などで駆けつけると褥瘡防止用のマットを使っている患者さんの上で心臓マッサージを行っている看護婦さんがいます。

心臓マッサージを行うときには、軟らかい場所であれば下に固い板をひくか、硬い床やベッドに移して心臓マッサージをしなくては、せっかくの苦労が無駄になってしまいます。

 

もう一つ指摘しておかなければいけないことがあります。

 

心臓マッサージは心拍を戻すためにするものではない!!

 

先ほども述べましたが、基本的には心臓マッサージは脈がとれない人に対して、あくまでも心臓の止まっているポンプの機能の代わりをしてあげて、止まっている間、脳等の重要な臓器に血液が行かなくなるのを防ぐことが目的です

そのため、一般の人が心肺停止した人に対して心臓マッサージを行うのは、救急車がくるまでのつなぎであり、救急車の中では医療機関に到着するまでのつなぎなのです。

救急救命士の乗っている救急車の場合は状況によっては強心剤(よくドラマで「ボスミンもってこい!!」とかいっているアレです)を投与したりすることが出来るので、少なくとも救急車が来るまでは心臓マッサージ(と出来れば人工呼吸)を続けていなければいけません。

心臓が止まるような事態は何か重大なことが起こっており、クスリや電気ショックなどの医療処置で心臓の動きを戻してあげなければ、まず心臓の動きが戻ることはないものです(もちろん例外はありますが)。

おそらく何分か心臓マッサージをおこなって、何も反応がないのであきらめてしまったのでしょう。

 

救急車を呼んでそれまで心臓マッサージをしていてくれればもしかしたらと思うと、とっても残念です。

(心肺蘇生を行っていてもダメだった可能性の方が遙かに高いのですが)

 

そこでOCO先生の正解は、

 

女性の様子がおかしくなって、呼吸、脈が無くなる。

人を呼ぶ。救急車を呼ぶ。できればAEDを持ってきてもらい装着する。

呼吸、脈がないのを確認したら下が固い場所で心臓マッサージをおこなう。できれば人工呼吸も行う。(心マ:人工呼吸=30:2、心マは1分間に100回のペースで、胸郭が約5cmさがるぐらいの強さで)

呼吸や脈が回復しているかどうかを確認する。

回復していなければ心臓マッサージ、人工呼吸を続ける。

救急車が到着する。

救急隊員に引き継ぐ。

到着したマネージャーに同乗してもらう。

立ち去る(←この辺は不正解)

 

あくまでも容疑者の供述についての記事からの考察なので、事実関係は不明ですが。

さらに気が動転しているでしょうし、ましてや麻薬をやっての事態ですので、それどころではなかったのかと思います。

 

しかし、救急の対応をしていて、心肺停止状態で発見されて、救急車が到着するまで心肺蘇生、心臓マッサージをされていない方がなんて多いことか。

玄関まで救急車を迎えに来る家族や、心肺停止の人の脇で「おじいちゃん、頑張って、死んじゃだめだよ」と叫んでいるだけとか。

 

あなたの大事な人が倒れたときその命を救えるのは隣にいるあなたしかいないのです。

少なくとも倒れて意識なし、呼吸なし、脈なしの人がいたら、上に書いたことを思い出して、蘇生処置を放棄して立ち去らないでください。

細かいことは難しいとしても、心肺蘇生をやり続けるということが何よりも重要だと思います。

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オストヘールの法則

イッシー31 / 2009.07.05 04:36 / 推薦数 : 1

最近、医療事情に対するエントリーばっかりだったので手術と絡めた話題をちょっと書いてみようと思います。 

  

手術中に出血はよくあります。

それは、僕の技術がまだまだということも80%ぐらいを占めているのですが、やはり上手な先生でも、予想外のところで出血をすることがあります。

 

胃の手術だったら、脾臓が裂けてじわじわ出血が続くところだとか、膵臓の前のリンパ節郭清をするところだったり、少しでも深く剥離してしまったときに動脈から出血したり。

直腸の手術だったら、仙骨前面の静脈叢や前立腺と直腸の間なんかでしょうか・・・。

 

やはり術式によって「ここ、ポイントー。メモっとくようにー」と言われる危険地帯があるんです。

 

そういう危険地帯は慎重に慎重に行くんですが、「ああ、やぱりー」とか、危険地帯ではないところ「ふふーん、余裕余裕」ってやっていると、どばっと出て「ええっ、こんなところで?」ということがあります。

 

出血したときにどのような対処をしているのでしょうか。

実はだいたいこんな感じです。

 

ドバッ 

①とっさに指で出血箇所を押さえる。

②ふぅー、とため息をつき、前立ちの先生の顔を見る。

③ガーゼを詰めて引き続き押さえる。

④ふぅー、とため息をつき、前立ちの先生の顔を見る。

⑤ガーゼを、そーっと外してみる。

ドバッ

⑥ガーゼを詰めて引き続き押さえる。

⑦ガーゼを、そーっと外してみる。

⑧出血箇所がわかればその血管を糸で結んだり、その周囲の組織をがさっと糸と針で結んで止血する。または出血しているところを取ってしまっていいのならば、速やかにその場所ごと取ってしまう。

⑨ガーゼを詰めて引き続き押さえる

以降⑦⑧の繰り返し。

 

よっぽどやばい血管を損傷していない限り、この方法でだいたいが止まってくれます。

(それでも止まらないときはなんとかして止めなくてはいけないので他のいろいろな方法を使って止めようとするのですが、ここでは書きません)

まず重要なポイントは押さえること。

もう一つ重要なポイントは④の前立ちの先生の顔を見ること。まだ僕の前立ちには上の先生が付いてくれているので、このときの顔色をうかがうことが重要です。

本当にやばいところだと、「ちょっと貸せっ!!」といって取り上げられてしまうことがあります(汗)。

 

「オストヘールの法則」

「ヌウトマールの法則」

「トルトマールの法則」

というのがあります。

まあ、僕とその周囲だけで言っている法則なのですが。

 

解説すると

 

出血しているところを押さえていると出血が減ってくる法則。

出血しているところを縫うと止まる法則。

出血している所を取ってしまうと止まる法則。

 

ただそれだけ。

それで止まらないときは次の手を考えるんですけどね。

 

救急外来でよくやるのが「オストヘールの法則」と「ヌウトマールの法則」をつかった止血。

 

例えば頭部外傷なんかで頭のから血がびゅーびゅー出ている人。

運ばれてきたらとりあえずそこをしばらく強く押さえています。

消毒や洗浄を手早くやって、また押さえます。

そーっとガーゼを外して出血が下火になっている間に頭皮をザクザクって縫って、創を合わせてあげればいっちょあがり。

よっぽど血が固まりにくい人じゃない限り、止まってくれます。

 

福島県の一時期話題になった事件の手術の時につかったのが、「トルトマールの法則」。

出血箇所である胎盤を取ってしまえば、出血は止まるということを期待して剥離を続けるという選択肢をとりました。

結果的には出血は続いてしまい、患者さんは亡くなってしまいましたが、そのような選択をとることは手術をしている人間からするとちっとも不合理な選択ではありません。

 

一般の人に知っていてもらいたいことはとりあえず「オストヘールの法則」ですね。

さすがに「ヌウトへール」と「トルトマール」はむりなので。

 

とりあえず出血したら出血したところを押さえてください。

鼻血がでたら、鼻を指で強く押さえ続けてください。

包丁で指を切ったら水で洗って清潔な布で押さえ続けてください。

頭や顔をうって、傷から血がピューピュー吹き出しているときもあわてないで清潔な布で強く押さえつけてください。

 

しばらく(10分ぐらい)押さえてそーっと指を離してみてまだ出血しているようなら、押さえたまま病院にきてくださいね。

くれぐれも歩ける人は救急車を呼ばないように・・・。

 

ただし強く押さえている間でもどんどん血が出てくるようなときはもちろんすぐに来てください!!

 

よく救急外来で「血が止まらない」といって来られる方で、タオルだけ巻いて、押さえずに血をだらだら垂らしながら待っている方がいらっしゃいます(タオルも巻かずに流れるままの方も折られますが・・・)。

 

貴重な血がもったいないので、とりあえず強めに押さえておいてください。

診察したときに少しでも出血が少なければ、観察もしやすいものなのです。

押さえていれば出血も止まっていて縫わなくてもいいことも多いし。 

 

出血したら「オストヘール」。

あんまり覚えやすくないか・・・。

それではお休みなさいって、もう朝だ。

 

(ほんとはそんな名前の法則はありません・・・)

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心霊写真!!

イッシー31 / 2009.06.28 12:16 / 推薦数 : 2

世の中には心霊写真を鑑定してくれる人がいるそうです。

 

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ある客が写真を鑑定してくれる人のところに気になる写真を持ってやってきました。

 

鑑:ああー、確かにありますね・・・。ここ、あなたの右上のほうに見えています。

そう、それです。

これが、輪郭ですね。

 

客:やっぱり・・・。どんなもんでしょうか・・・。

 

鑑:この写真をみると、悪いやつで間違いないでしょう。

 

客:ええっ・・・?もう一回おしえてもらってもいいですか?

 

鑑:ですから、ここに輪郭があって・・・。

全体的にしろっぽくて、ぼーっとしていますね。

このように角が伸びていて、恐ろしい表情をしています。

わかりますか?

 

客:そういわれればそう見えますね・・・。

 

鑑:非常に悪いやつです。もうすでにあなたの体の中に入り込んでいます。

おそらくこのままだと数年以内にあなたに災いが降りかかるでしょう。

 

客:ええっ?どうすればいいですか・・・。

 

鑑:それから逃れるためには。わたしのアドバイスを聞いて、いうとおりにすれば・・・

 

-----------------------

途中で気づいた方もいるかもしれませんが・・・。

 

マンモグラフィー(以下MMG)の検診というもがあります。

僕もMMG検診の読影医の資格(B判定医)を持っているのですが、これがなかなか難しいものなのです。

 

乳癌のMMGの写真は本当にいろいろあります。

難しいです。

見たまんま「ここに癌がある!!」というものもあれば、「ここに癌がありそうだな・・・」というものもあります。 

 

一般の人が見たら、ただの心霊写真の鑑定をしているかのようなレベルのものがあります。

でも見る人が見ればそこに確かに癌があるというものもあります。

 

しかし、その中でも早期の乳癌を見つけるために、今まで苦心して積み重ねてきた見るポイントがあり、それに沿って見ていけば、多くの早期の乳癌を見つけることができるといいます。

 

ここまで書くとわかるかもしれませんが、冒頭のコントは、乳癌検診で引っかかったMMGをもって来た人とドクターの会話です(まあ、ちょっと不自然なところもありますが)。

 

乳がん検診で見落とし 船橋の女性、市と和解へ

6月26日8時5分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090626-00000088-san-l12

 千葉県船橋市が実施した乳がん検診で「異常なし」とされ、がんの早期発見ができなかったとして、同市の女性が市に損害賠償を求めた訴訟があり、同市が和解金350万円を支払う方針を固めたことが25日分かった。

 船橋市によると、女性は平成19年4月に市の集団検診を受け、視触診やマンモグラフィーで「精密検査は必要ない」と診断されたが、20年3月に別の病院で乳がんと判明、手術を受けた。同年12月、「精密検査をしていれば、もっと早くに発見できた可能性がある」として同市を相手取り治療費など約760万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴していた。同市は当初、争う姿勢だったが、マンモグラフィーの写真を確認したところ、精密検査が必要だったとも判断できたため、同地裁の和解勧告を受け入れることを決めた。

最終更新:6月26日8時5分

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この記事からは詳細はわからないので、あまりコメントはしません。

まずは、この女性に対してお気の毒でしたと申し上げます。

 

僕が言いたいのは次のことです。

 

検診は、ある疾患を100%見つけるためのものではありません。

 もちろん100%見つけられることに越したことはないのですが・・・。

 

一般に乳がん検査のような検査はスクリーニング検査といいます。

スクリーニング検査とは「迅速に行うことができる検査や手技を用いて無自覚の疾病、または障害を判定すること」(米国慢性疾患委員会)とされていて、いろいろな要素からその妥当性を検討されて行われます。

 

簡単にいうと、対象疾患が重要な疾患であること、早期発見で治療効果があがること、簡単であること、スクリーニング後に確定診断がつけられること、コストパフォーマンスがすぐれていること、などをみたしているものが、対象になります。

 

たとえば、心筋梗塞になりやすい人を見つけるために、検診者全員に心臓カテーテル検査を行うとすると、冠動脈の狭窄はわかりますが、検診者の負担が大きく、費用もかかりすぎてしまうということになり、不適切なのです。

 

そのような条件の中でスクリーニングとして行われている乳がんのMMGはとても有用なスクリーニング方法であることは多くの研究からも確かめられています

実際、欧米ではMMGが普及するようになってから乳がんでの死亡率は減少しています。

しかし、その感度(ある疾患を有する人を疾患ありと正しく判定できる確率)を100%にすることはできません。

 

このへんで統計の話をすると、眠くなってしまうのでしませんが、ようするに極端な話をすると感度を100%にするためには検診者全員を検査陽性としてしまえば、いいということになってしまいますね。でもそれでは、精密検査をする施設もパンクし、検診者にも余計な負担をかけてしまいます。 

感度が高くなればなるほど、偽陽性率(本当は疾患がないのに、検査で陽性になってしまう率、余分な検査が必要になる)が高くなってしまい、特異度(疾患が無い人を正しく疾患がないといえた率)が下がってしまうということになります。

 

胃癌の患者さんなどでも「1年前の検診では何も言われなかったのですけど・・・」という進行癌の患者さんが来られることがあります。

確かに、1年前の写真を確認すると、そこに癌があるのではないかと思われる影があったりなんかするんですが、それでも1年前にそれが診断できたかといわれると??マークだったりします。

そして、ここに癌が発生したという前情報がある場合と無い場合の写真の見方というのは全く違うものです。 

 

とすると、検診で引っかからなかったのは、まことに不幸だったとしかいいようがないのです。 

 

この記事の例ではどれだけの前情報のないMMG読影医がその写真を要精密検査にするべしとするかによると思います。

前情報がない読影医10人全員がいくつかの症例の中から、そのMMGの写真を「要精密検査」と拾い上げるならば、見落としといえるかもしれませんが、4、5人が拾い上げるだけのものならば、見落としと言えるものではないと思います。

 

冒頭の心霊写真のくだりですが、MMGの早期の難しいものは本当に心霊写真のような感じでディスカッションが行われます。

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「ここ、C領域に構築の乱れがありますよ。このラインがこう、ガキっとなっていて、引き込まれていますよ。」

「いや、それは乳腺組織のラインがそう見えているんでしょう。違うと思うなー。」

「いや、こっちD領域に、境界不明瞭な局所性非対称性陰影があります。」

「うーん、孤立した乳腺組織でいいんじゃないですかね。」

「そうですかね。いや、でも気になるなー。」

「そういわれると、気になってきたな・・・」

「じゃあ、カテゴリー3として、エコーしてもらいますかね・・・」

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なんて感じで。(実際はMMGは2人の読影医が別々に読んだもので判定するのですが、僕はまだまだヒヨッコなので上の先生と一緒に読ませてもらっています)

ちなみに僕のB評価は一応一人で読んでもよいことになっているんですが、まだちょっと自信がないので・・・。

MMG検診の有効性を高めるために、マンモグラフィー検診精度管理中央委員会というところで、読影医の資格の試験を行っており、それに合格した人が、MMG検診の読影を行うこととなっています。

その試験がまた難しいんですけど、ここでは書きません。

http://www.mammography.jp/

 

少なくとも、インチキ霊能者とは違って、マンモグラフィーで怪しいやつが見えていても、高い壺は買わされませんので・・・。

MMG再検や、エコーで確認して、怪しければさらに次の検査に進んでいきます。

 

最後にMMG検診について一般の方に是非知っておいてもらいたいことを書いておきます。

 

・MMG検診は100%ではありません。

・・・精密検査なしといわれているときにでも、経過中に、しこりをふれたり、乳汁の異常分泌、乳房の変化があるようなときは、専門医を受診しましょう。

・1年に1回はMMG検診を受けましょう

・・・前年検査で異常が無くても、次の年には異常が現れていることがあります。

・検診を受ける施設はなるべく同じ施設にしましょう

・・・前年やそのれより前の写真があるかないかは、読影に大きく違ってきます。前の写真では無かったのに、現れたり、大丈夫だと思っていた怪しい影が、大きくなっていたり・・・。

・要精密検査とされたときは必ず、すぐに専門医を受診しましょう

・・・次の年でもう一回精密検査とでてからでいいや、とか、仕事が忙しいから、3ヶ月後でとかにしていると、病状が進んでしまう可能性があります。精密検査をしても癌ではないことはいくらでもあります。要精密検査とされていたにもかかわらず、癌といわれてしまうことをおそれて受診されないかたがいらっしゃいます。

・乳腺のことは乳腺外科に相談してください。

・・・婦人科に相談に行かれる方がいらっしゃいます。外科の中に乳腺外科があるかどうかを確認して受診してください。

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道路がほしーの

イッシー31 / 2009.04.26 23:11 / 推薦数 : 2

いのちの道を造ってほしいそうです。

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医療の観点で道路整備を 自民若手が首相に要望 
 09/04/24
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 

自民党若手による「『いのちの道』議員連盟」会長の江藤拓衆院議員らは24日午前、官邸に麻生太郎首相を訪ね、救急医療などの観点から必要な道路整備を求める提言書を渡した。

 首相は「田舎では病院をつくることや、医師の確保は難しい。道をつなげることで病院までの距離が縮まり、命が助かるという価値も考えなければいけない」と述べ、一定の理解を示した。

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ソースはm3という医師限定サイトから引っ張ってきたのでリンクは張れないのですが、会長さんのブログでもそのような提言書を出したと書いてありました。

 

過疎地に住んでいる人の医療環境や中核病院がなくなってしまった地域の人たちの医療環境が悪くなっていることも知っているし、そのような方達をどうにかしなければいけないこともわかります。

そのような地域には隣の県までばびょーんとすぐ行ける道路があれば命が助かるかもしれない人たちがいることも事実です。

僕ら医療者も時間が勝負である疾患や病態がいくらでもあることだって知っています。

 

言いたいことはわかるのですが、「医療のため」の「道路整備」ではなく、「道路整備のため」の「医療」となっている感じがしてなりません。

道路を造るために医療崩壊を引き合いに出さないでください。

道路を造って、立派な病院を作ってもそこで働く医師や看護師をはじめ、そのほかのスタッフがいなくては医療は受けられません。

 

高校生が母親に「病院まで遠くて、病気になったときにすぐに行けないから、バイクを買ってちょうだい」とねだっているようですね。

 

これらの全ての道を造る予算を「どこでもド●」か「タ●コプター」の研究開発費に本気でつぎこめば道路なんかいらなくなるでしょうが。

 

実現しないという点ではどちらも同じ。

 

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それでは今週もがんばろっと!!おやすみなさい。

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23件と0.083%

イッシー31 / 2009.04.11 06:42 / 推薦数 : 1

 今日のエントリーは珍しく新聞記事からの引用。たまにはそんなこともしてみましょう。

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急患受け入れ改善遅く

「3回以上断られた」1082件 昨年重症者最多は41回拒否

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090410-OYT8T00099.htm

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 重症患者の救急搬送で、県内では昨年1年間、医療機関に受け入れを3回以上断られたケースは全体の4・1%に当たる1082件で、全国平均の3・6%を上回っていることが、総務省消防庁の実態調査で分かった。前年の5・7%より改善したものの、救急医療体制がなおも不十分な現状が浮き彫りになった。断られた最多回数は41回で全国でも東京(48回)に次いで2番目に多かった。

 調査は、患者が「たらい回し」にされる問題を受け、昨年初めて実施され、今回で2回目。県内では、1消防本部を除く25本部の救急搬送の状況をまとめた。

 重症(入院3週間以上)の救急搬送2万6141件。そのうちの2万1633件の82・8%が救急隊の最初の照会で搬送先が決まった。

 3回以上断られたケースで、もっとも多かったのは3回の483件で、4回の417件、5回の63件が続いた。10回以上は23件あった。23件のうち22件は横浜と川崎市の患者だった。

 医療機関が受け入れを断った理由は「ベッドが満床」(24・1%)、「手術中・患者対応中」(22・5%)、「処置困難」(16・9%)など。

 最多の41回も断られたケースは、自宅で転倒して骨折した川崎市の80歳代の女性で、救急隊は現場に約2時間30分とどまらざるを得なかった。県災害消防課は「深夜に搬送されており、他の患者と比べて優先度が低いとされた」とみている。

 また、昨年1年間の妊婦救急搬送状況の調査では、受け入れを3回以上断られたのは全体の8・4%の115件。全国平均の4・6%を上回り、東京、千葉、大阪に次いで4番目に高かった。5回以上断られたのは22件で、最多は12回。

 医療機関が断った理由は、「手術中・患者対応中」(23・2%)と「処置困難」(21・0%)が多かった。

 今回の結果について、県災害消防課は「救急車の適正利用の呼びかけや、患者の症状に応じて搬送を仕分ける体制の確立に努めたい」としている。

2009年4月10日  読売新聞)
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 神奈川県でも救急受け入れが大変なんだな。
 都市部では医師が偏在しているはずなのに。
 10回も断るなんてとんでもない病院がいっぱいあるんだな。
 手術中・患者対応中、処置困難とかいって実はそんなこと無いんじゃないのか?

なんて思っちゃいますね。

 

(今日は当直中で朝5時に頭から出血した人によって起こされ眠れないのでちょっと記事の中身を考察してみました。もとのデータがないのと朝の寝ぼけた頭で計算しているので間違っていたらごめんなさい。)

 さて新聞記事からわかること
全体 26141件
断られた回数
0回     21633件    82.8%
1-2回     3426件      13%
3回        483件   1.84%
4回            417件   1.59%
5回             63件    0.2%
6-9回         119件    0.45%
10回以上       23件   0.087%
0-2回    25059件     95.9%
0-5回      26022件    99.5%

 

神奈川県の救急搬送では99.5%が6回以内に搬送先が決まっているということが言えます。

 10回以上断られてしまったのが0.087%というのはとても低い数字と考えて良いのではないでしょうか?

 記事の中では1回目で搬送を受け入れたパーセンテージ82.8%と3回以上断られたパーセンテージ4.1%しか出ておらず、10回以上断られたものは件数しか出していません。
 23件という数字がでてしまうと、「そんなに多いのか」と思うのですが0.087%という数字だと「それだけか」と思ってしまいます。
  

 「たらい回し」が改善されていないという結論を導くための記事であるといわざるを得ません。

 それよりも99.5%が6回以内で、95.9%が2回以内で搬送されているということと、それだけ現場は頑張っているのだということを記事にしたらよいのではないでしょうか。

 「たらい回し」が23件でも0.083%でも同じことだ。

 起きてしまっては困る!!

 1人の人命は数字で測ることは出来ない!!

と言う反論が来そうです。

 

 しかし数字を出して統計的に解析するということは0.083%の23件を客観的に判断するということなのです。
 0.083%のために県民の税金と医療資源を投入する必要があるかないかを判断するためなのです。
 そのようなことを言うならば統計を取る必要はなくなります。

 

 そこで突然ですが問題です。

A:神奈川県の救急医療施設は99.5%の救急要請を6回以内で受け入れています。

B:神奈川県の救急医療施設は0.087%も救急要請を10回以上も断っています。

 AとBのうち神奈川県のためになる情報はどちらなのでしょうか? 
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 ところで今夜の当直はちょこちょこと起こされてしまうタイプでした。

 眠れたと思ったら0時に起こされ縫合し、また眠り、2時に起こされ検査や処置をおこない、4時に寝たと思ったら5時に起こされ縫合したりしてました。

 こうやってブログを書いていたり、ネットやったりしてだらだらしていると呼ばれないのですが、仮眠ベッドにはいったり書類を書き始めると呼ばれる不思議。

 病院の7不思議のうちの一つ。

 だから今日は当直が終わるまでもう寝ません。

今夜は救急車3台を1回目の照会で搬送を受けましたが、何か?

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