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< 夏だ。日焼けだ。皮膚癌だ。 | メイン | 耳かきエステって >
今日は当直中なのですが、平和なのでもう一つエントリーを挙げてみます。
当直中は診察時間以外は勤務時間外なのでブログを書いていてもいいのです。
さて、今世間を賑わせている、一緒に麻薬を使っていた女の人が死んでしまい、タイーホされてしまった芸能人のはなし。
まずは亡くなった女性のご冥福をお祈りいたします。
そして、そのような事件を少しでも減らすことが出来るようにこの記事を挙げたいと思います。
まずyahooから記事の抜粋。
女性の体に異変が生じたため、助けようと心臓マッサージを試みたが、回復せず、所属事務所のマネジャーを呼び、自分は立ち去ったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090805-00000136-jij-soci
「クスリはいかんでしょう」「立ち去ったらダメだろう」とか「ほんとに心マしたの?」いうつっこみはおいといて・・・。
女性が発見されたときはベッドの上だったそうです。
(少なくとも六本木ヒルズに住んでいるのだから、今日僕が寝るようなかたーいベッドで無いはず・・・。)
残念ながら心拍は再開しなかったようですが、ここで学から学ぶ蘇生の基本!!
心臓マッサージは胸骨を圧迫することにより強制的に心臓を圧迫して心臓から血液を全身(少なくとも脳)に送らなければ意味がありません。
ふかふかのところでマッサージをしても体が沈んでしまって効果はほとんどありません。
心臓マッサージを行うところは下が固いところでなくてはいけません。
また、発見されたときには女性には外傷は無かったとのことですが、男性が本気で心臓マッサージを華奢な女性に行ったら、肋骨が折れたり、胸部に跡が残ったりします(マイケルジャクソンの時は肋骨骨折などがあったそうです)。
病棟の急変の時などで駆けつけると褥瘡防止用のマットを使っている患者さんの上で心臓マッサージを行っている看護婦さんがいます。
心臓マッサージを行うときには、軟らかい場所であれば下に固い板をひくか、硬い床やベッドに移して心臓マッサージをしなくては、せっかくの苦労が無駄になってしまいます。
もう一つ指摘しておかなければいけないことがあります。
そのため、一般の人が心肺停止した人に対して心臓マッサージを行うのは、救急車がくるまでのつなぎであり、救急車の中では医療機関に到着するまでのつなぎなのです。
救急救命士の乗っている救急車の場合は状況によっては強心剤(よくドラマで「ボスミンもってこい!!」とかいっているアレです)を投与したりすることが出来るので、少なくとも救急車が来るまでは心臓マッサージ(と出来れば人工呼吸)を続けていなければいけません。
おそらく何分か心臓マッサージをおこなって、何も反応がないのであきらめてしまったのでしょう。
救急車を呼んでそれまで心臓マッサージをしていてくれればもしかしたらと思うと、とっても残念です。
(心肺蘇生を行っていてもダメだった可能性の方が遙かに高いのですが)
そこでOCO先生の正解は、
女性の様子がおかしくなって、呼吸、脈が無くなる。
↓
人を呼ぶ。救急車を呼ぶ。できればAEDを持ってきてもらい装着する。
↓
呼吸、脈がないのを確認したら下が固い場所で心臓マッサージをおこなう。できれば人工呼吸も行う。(心マ:人工呼吸=30:2、心マは1分間に100回のペースで、胸郭が約5cmさがるぐらいの強さで)
↓
呼吸や脈が回復しているかどうかを確認する。
↓
回復していなければ心臓マッサージ、人工呼吸を続ける。
↓
救急車が到着する。
↓
救急隊員に引き継ぐ。
↓
到着したマネージャーに同乗してもらう。
↓
立ち去る(←この辺は不正解)
あくまでも容疑者の供述についての記事からの考察なので、事実関係は不明ですが。
さらに気が動転しているでしょうし、ましてや麻薬をやっての事態ですので、それどころではなかったのかと思います。
しかし、救急の対応をしていて、心肺停止状態で発見されて、救急車が到着するまで心肺蘇生、心臓マッサージをされていない方がなんて多いことか。
玄関まで救急車を迎えに来る家族や、心肺停止の人の脇で「おじいちゃん、頑張って、死んじゃだめだよ」と叫んでいるだけとか。
少なくとも倒れて意識なし、呼吸なし、脈なしの人がいたら、上に書いたことを思い出して、蘇生処置を放棄して立ち去らないでください。
細かいことは難しいとしても、心肺蘇生をやり続けるということが何よりも重要だと思います。
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コメント
コメント一覧
結構しんどいですね。
私のひ弱な腕では、役に立たないかも...
(おまけに体力なしw)
ずっと、不思議だったんですが、
心臓止まってしまうと呼吸も止まる
→心臓マッサージしても、呼吸してないから酸素は?
と思っていましたが、やっぱり人工呼吸もすべきなんですね。
うーん、さらに難しい...。
それにしても、体を横たえている下には、全く気がつきませんでした。
そっか、固いところがいいんですね。ナットクです。
病院のベッドのマットが固いのは、心臓マのためかしら?
なんちゃって...w
ありがとうございます。
心臓マッサージをするときは「ドラえもんの歌」をちょっとはやめのペースで歌いながら(さすがに頭の中で)リズムにあわせてやると、ちょうど1分間に100回のペースでできるそうです。
僕は「あんなこといいな、できたらいいな」って倒れている人を考えながら押しています。
心臓マッサージは一人でできても10分もすれば腕、肩、腰はぱんぱんになってしまい、汗だくになります。逆にそれだけ強くやっていないと有効でない可能性があるんです。そのため、倒れている人を見たら、交代要員も含めて「できるだけたくさんの人を呼んで蘇生を行う」ということが重要です。
心臓マッサージをすると胸郭が圧迫されるので肺にも空気が入り酸素が供給されるとも言われています。しかし、やっぱり直接空気を肺に送り込むことは重要なわけなので、できれば人工呼吸をした方がよいのです。マウストゥーマウスの人工呼吸はやはり抵抗がある人が多いと思います。人工呼吸はできないけど心臓マッサージならやってみようという状況で、躊躇無く心マだけでもやるということが重要なんですよ。
レスが長くなりましたが、病院のベッドが固いのはどこも同じみたいですね(苦笑)。
でも褥瘡(床ずれ)ができる人のためにマットがひいてあると下がぶにょぶにょなので心マ有効ではないことが多いです。
なるほど。覚えておきます。
ところで、今日、ドラマ「救急病棟24時」を見て、ブログに、イッシー先生の記事引用させてもらいました。
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